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本橋信義「新しい論理学」

恩師でもなんでもない。会った事も無い。だが、師匠だ。
20年くらい前は古本ですらも出回っていない本が多くて苦労したが、今は逆に入手しやすくなっているようだ。
以下、発行順に。番外編を含む12冊を確認。

1冊目 これは数学史だったか(覚えていない)
長らくノーマークだったので焦って購入。


2冊目 「新しい論理学」を説明しようとして躍起で可愛い。
超難解。きっとこれは、筆者の主張を理解してから読む本なのだ。

3冊目 これも超難解。タイトルに初めて「新しい論理学」と付く。
私が思うに「新しい論理学」というのは数学ではない世界でも日常的に使える論理のことだ。小学生でもやってる、あれ。
 「どうしてこれが欲しいの?」
 「だって、みんな持ってるんだもん!」
これを論理式にしてる暇は無いんだよなぁ。


4冊目 ようやくご自分でも言いたい事がまとまって来たのでは?
これは読む順番としては、2冊目が良いと思う。


5冊目 やっと主張がまとまってきた。
「新しい論理学」の説明方法を数学的帰納法に。

以下、過去に書いた自分のメモをコピペ(1mmも覚えていない)
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命題Aから命題Bを推論する際には、
 解釈C(コード)  与えられた状況を私的部分と公的部分に分ける。
 計算          公的部分を機械的に処理する。
 解釈D(デコード) 結果得られた公的部分に私的部分を結合。

現代論理学は命題を公的部分と私的部分に分ける厳密な基準を持つ。
公的部分は純粋に形式的・代数的な対象として取り扱われる。
形式的な対象としての条件を論理式という。
計算の、推論と証明を扱う学問を「証明論」という。
解釈Dの、作業を行う学問を「モデルの理論」という。
しかし解釈Cを行う分野が現代の論理学には抜けており、数学が分から
なくなる学生が目立つ様になってきた。
解釈Cを扱う新しい論理学の教育に最適な教材が数学的帰納法である。
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6冊目 「新しい論理学」の説明方法を集合論に。


7冊目 また難解に戻る。


8冊目 これは、不完全性定理の解説。

第10章の内容を抜粋すると、
1)現在の形式論理学が扱う推論は命題から命題を導く事象型推論。
しかし日常生活で用いられる推論の多くは命題ではない
(真偽がはっきししていない)。
数学の証明などで現実に使われているのは条件から条件を導く法則型推論である。(いままでの論理学は命題と条件の区別をしていない)

2)推論の対象が命題ではなく主張文の場合、推論に個人的要素が入り込んだり判断が確定される。

3)現実的に用いられている推論は、全ての人が納得するものではなく個人や社会に依って変化する。

4)形式論理学の研究対象が事象型推論ではなく法則型推論になっている。
そして不完全性定理の証明の”表現”がわかりにくいものになっている事を危惧している…

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※番外編?
これも翻訳に携わっているのだが、なぜかamazonのリスト検索で出てこないので慌てた。

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9冊目 これが一番、近い かな…


10冊目 積読


11冊目 積読 これは日本語の「ならば」、論理学の「→」に関する解説。


この記事を書いていて気がついたんだが…

ひょっとすると、本橋先生が形にしようとしていた「新しい論理学」は、理論ではなく施策という点で言えば生成AIが既に実現してしまったのではないか?

これは論理学だ…

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