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コンピュータにおける電源の重要性とはなにか?

おはようございます。またはこんにちは。もしくはこんばんわ。マゲっちSCと申します。早いものでもう12月24日ですね。今年もクリスマス・イブを迎えました。欧米のクリスマス期間は12月31日までとなっています。そろそろ欧米の企業はクリスマス休暇に入る時期でしょうか?日本でも早いところでは明日25日から冬休みとなる企業もあるそうですが、ほとんどの場合は12月28日の仕事納めの日までお仕事があるという方も多いと思います。学生さんは明日25日土曜日から冬休みに入るというところがほとんどではないでしょうか?今年1年、みなさんにとってはどんな年だったでしょうか?

さて、前回のブログではコンピュータに関する質問を投げる場合に気をつけていただきたいことについてお話しました。コンピュータの知識があるからと言ってメーカー製PCのLEDの意味を聞いてみても、まず明確な答えは返ってきません。よく使うソフトやOS関係は友人知人で詳しい方に聞いても大丈夫ですが、メーカー製PCのLEDの意味に関してはコンピュータメーカーのサポートセンターに連絡するようにしましょう。その際にどういう手順を踏んだ場合にエラーが起きたとか、画面出ているエラーコードやエラーメッセージをメモしておき、サポートを依頼する方に伝えるということが速やかに事態を収束させるために重要であるということでしたね。また、ほとんどのコンピュータに関するトラブルはインターネットで検索すればだいたいのものは解決できる場合が多いため、コンピュータ初心者を脱却するためにも、何かわからないことがあったらネットで検索するというクセをつけておきましょう。コンピュータトラブル以外にも普段の生活の豆知識なども案外普通に出てくるので検索方法も含めていろいろ勉強になるはずです。

コンピュータにおける電源の重要性

では今回の本題に入ります。コンピュータの動力源についてのお話です。とはいえ動力の話に関しては専門的にお話していくとだいたい最後には自作PCのお話になりがちです。私のブログはPC初心者の方に向けてのものですので、コンピュータのことが全然わからない方もわかる方にも読んでいただきたいのが本音です。ですので今回はたくさんの方向けに基礎知識をお話していきます。

では今回のブログの方針をお話したところでお話を進めていきましょう。コンピュータが売られているのは家電量販店やPCショップです。家電量販店で取り扱っているものなので当然ながら動力は電気ということになります。しかし電気といっても実は種類があります。みなさんも理科の授業で習ったことがあるのではないでしょうか?

電気の種類として大きく分けると直流と交流になります。直流は乾電池などに入っている電気です。乾電池やリチウムイオン電池に入っている電気は電流の向き(プラス極とマイナス極の位置)や大きさ(電流)、勢い(電圧)が変化せずずっと一定です。乾電池のプラス極とマイナス極に導線をつないでソケットについた豆電球の明かりは常に一定の明るさを保っていますよね。乾電池が消耗するとだんだん暗くなっていきます。対してコンセントに来ている電気は交流電流です。交流の場合は電流や電圧が周期的に変化しています。プラス極とマイナス極の位置が一定のリズムで常に交代しながら流れています。ではコンピュータの場合扱う電気の種類は直流でしょうか?交流でしょうか?

答えは直流です。スマホをコンセントを使って充電する場合を例に取ってみましょう。スマホはコンピュータなのか?ということですが、アプリをダウンロードしてインストールできるためコンピュータです。ケータイ(ガラケー)との違いはガラケーは電話にコンピュータの機能の一部(文字変換機能やメールの送受信機能など)がついています。対してスマホはコンピュータに電話の機能がついていると考えてください。電話をするときも電話用のアプリを使用して電話番号を電話帳や直接入力でアプリに入力し、アプリが携帯電話網にアクセスして相手側のスマホやガラケー、固定電話に電話をかけています。少し話がそれましたがスマホはコンピュータの扱いになります。

コンセントを使ってスマホを充電する場合、USBタイプCやライトニングケーブルをスマホ側のジャックに差し込み、反対側についているUSBタイプAをアダプタに差し込みます。アダプタはコンセントにさしこめるようになっていますよね。このアダプタが交流電流を直流電流に変換しています。コンピュータは交流電流には対応していないため、仮にアダプタを介さないでコンセントに充電用ケーブルをさしこんでしまうと、電気回路が焼ききれてしまうなどの事象が起こり壊れてしまいます(現実にはコンピューアタを交流電源にさしこむことはできませんが)。

電源変換効率とはなにか?

さて、この交流電源から直流電流へ変換することがコンピュータの電源を得るために重要であると言うことですが、交流から直流へ変換する際に覚えておいていただきたいことがあります。かなり重要です。それは交流電流を直流電流に変換する場合、100%確実に交流から直流にできるわけではないということです。コンピュータの電源の場合は電源ユニットによって変換効率が違います。詳しくはお話しませんが、交流電流を直流電流に変換する場合変換した電気がコンピュータの各部品に送り出される場合ではエネルギーは実際の直流電流と熱に別れます。この電源変換の際に生まれる熱が変換できなかった交流の電流というわけです。PCの冷却に関してブログを書きましたが、各部品における熱と同じく電流を変換する際にも熱が出ます。熱はなぜ出るのかと言うと結果として利用できなかったエネルギーの成れの果てというわけですね。

そして変換効率が悪い電源ユニットの場合は熱の量も多くなります。つまり電気エネルギーが無駄になっているわけです。最近ではこの熱変換率に関して対策をされた電源ユニットが販売されており、「80Plus(エイティプラス)」という認証マークが付いています。80Plusにも様々な種類があり通常のもの(80Plusスタンダード)から始まり、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、チタニウムの順にグレードが上がっていきます80Plusスタンダードでも変換効率は最低でも80%が確保されていますが、ブロンズではだいたい82%、シルバーではだいたい85%、ゴールドではだいたい87%、プラチナではだいたい90%、チタニウムではだいたい92%程度が保証されています。いずれも115ボルトの電圧に関してのデータですが、日本の一般家庭向けの電圧は100ボルトなので一番近いデータの115ボルトのデータをご紹介しています。チタニウムに関しては電源変換に関するロスが8%しかないため、ほぼ無駄がない状態で交流電流を直流電流に変換できていることがわかります。また変換の無駄がないということはそれだけ浪費する電力や発熱を抑えることにもつながっていきます。ちなみに私がこのブログを書いている自作PCの電源ユニットは80Plusゴールドの認証を受けた電源ユニットを使っています。

電源変換効率のいい電源ユニットを使っているPCとは?

ではどんなPCが電源変換効率のいい電源ユニットを使っているのか?ということですが、家電量販店で売られているビジネスやインターネット閲覧用のノートPCやデスクトップPC(オールインワンモデル含む)は、どのような電源ユニットを使用しているかを明らかにしていないことがほとんどです。私はビジネス用途やネットサーフィン用のPCで電源ユニットに関しての記述がある商品は見たことがありません。電源周りで記述があるのはリチウムイオンバッテリーが内蔵されているかどうかという点くらいでしょうか。

しかしこれがゲーミングPCになると話は別です。ゲーム用途に使用する場合は長時間好負荷がかかる場合がほとんどです。最近のPCゲームの場合は3DCGによってリアルタイムに計算された立体的なデータを表示する必要があります。またゲームによっては透過処理と言って、ゲーム内のオブジェクトを半透明の状態で表示する必要があり、ゲームメーカーの方がおっしゃるにはこの透過処理がかなりPCのグラフィックボードに対して負荷をかけているというお話を聞いたことがあります。窓ガラスもそうですが水槽も透過処理をしないと水槽の中に入れた魚などが表示されません。また、ホラーゲームに出る幽霊の類も透過処理を行わないと普通の人になってしまいますよね。ですがそれらをたくさん表示させるとなるとそれなりに性能の良いグラフィックボードが必要になります。性能のいいグラフィックボードはやはり電気をたくさん消費します。電気をたくさん消費するということはそれなりに大容量の電源ユニットが必要になるわけですが、交流電流を直流電流に変換する際に無駄が多いと、各部品に送る電気の量を確保できなくなってしまい、電気の消費量が多くなったりPCの必要とする電力を賄えなくなってソフトが強制終了する、またはPCが強制的に再起動してしまうなどの弊害が起こります。ソフトやOSが不安定になるということは安心してPCで作業や遊びができないということになるわけです。

そのためPCショップなどで売られているゲーミングPCや自作PCに関しては最低でも80Plusスタンダードを使用するほうがいいというわけです。最近ではPCショップのゲーミングPCあたりでは最低でもブロンスが使用されているようですが、スタンダードとブロンズの変換効率の差は2%程度なので、私個人の意見として述べさせていただけるならば最低でもシルバー認証の電源ユニットを使うべきであると思います。しかし80Plusの変換効率が上がれば電源ユニットの価格も当然ながら上がっていきます。

もし使用中に電源が落ちた場合どうなるのか?

では最後に皆さんが最も気になっているであろう問題についてお話させていただきます。使用中にもし何らかの原因でPCの電源が落ちてしまった場合どうなってしまうのかということです。まずいきなりPCの電源が落ちてしまう状況について考えうる限り想定してみます。最初は電源ユニットが寿命で壊れてしまった場合です。次に考えられるのが雷の影響です。大きく分けてこの2つが考えられるでしょう。あとは電気料金滞納も考えたのですが、そんな状況でおそらくPCを使用しなければならない場合というのは考えられないため今回は割愛します。

まず電源ユニットが壊れてしまう場合ですが、各部品に寿命があるように電源ユニットにも当然寿命があります。ビジネス向けなどの比較的負荷がかかりにくいPCの場合でも電源ユニットの寿命に関しては頭の片隅に入れておく必要があります。まずビジネス向けなどの軽負荷のPCの場合ですが先ほど少しお話したとおり、電源ユニットの詳細を明らかにしている商品はほぼ存在しません。一応ノートPCやデスクトップ型のオールインワンモデルに関してはリチウムイオンバッテリーが内蔵されている事が多いため、きちんと充電されていれば電源ユニットが壊れても自動でバッテリーに切り替わります。そのためPCの電源がいきなりダウンすることはあまりありません。内蔵されていることが多いためとお話したのは、一部のメーカーや製品はバッテリーが内蔵されておらず、ユーザ側でバッテリーを付けるかどうかを選択できるモデルが存在するからです。リチウムイオンバッテリーは過充電される時間が長時間に及んだ場合、徐々に蓄電能力が落ちていきます。内蔵されているPCの場合は電源ケーブルをコンセントにさして使用する場合に常に過充電状態にあるわけですね。しかし蓄電能力が落ちていても数分間程度であればPCを動かすくらいの電力は蓄えられるはずですので、バッテリーに切り替わっていることがわかった場合は速やかにスタートボタンから電源を切る操作をするようにしてください。また、バッテリーの充電のタイミングはできる限りバッテリー内の電気を使用して終わった場合にするようにしましょう。残量が5~10%程度になった段階が個人的にオススメです。

少し話がそれてしまいましたが、軽負荷のPCに内蔵されている電源ユニットは当然ながら非常に脆弱です。高負荷がかかることがほぼないわけですからおそらくPCメーカー側もあまり電源にいい製品を使えないのが実情でしょう。電源ユニットを高負荷でも耐えられるものにしてしまうとその分割高になってしまいます。軽負荷のPCの場合は毎日トータルで8時間程度使用して5年間もつくらいの寿命があると言われています。が、使用する状況下によっては当然ながら寿命が縮んでいきます。5年持てば御の字でしょう。3年くらいしかもたなかったという人もいらっしゃると思います。そのためPCはだいたい3~5年に1度買い換えるものであるという認識を持っていただくのがいいでしょう。

ではゲーミングPCのような長時間高負荷にさらされるPCの場合はどうでしょうか?当然ながらゲームはオンラインで長時間プレイするものが近年増えてきていますし、スタンドアローン(オンライン非対応)のものでも先ほどお話したとおり3DCGで表現されるものがほとんどです。一部一般の方が作ったものに関しては2D(平面)で表現されるものもありますが、最近のゲームはだいたい3Dで表現されています。また、インターネットに接続することでたくさんのプレイヤーとの交流も増えます。最近のゲーミングPCであれば、性能によっては3DCGのゲームを立ち上げて対戦しつつ、裏でチャットルームを作成して会話をして盛り上がるということもできます。ゲームにチャット機能が内蔵されているものもありますね。ゲームでは先ほどお話した透過処理以外にも水濡れ表現というものがあります。あたかも水に濡れたかのような状態を表現する技術ですが、これも結構な負荷がかかっています。CGで水を表現する場合はこのようにかなり負荷がかかるわけです。PCではゲームを問題なく動作させつつ、裏でチャットサービスを動作させたり、PCそのものの機能を維持するための計算やインターネットから流れてきたり送り出したりするパケットの通信制御、ウィルス対策などPCでは実に様々なソフトやサービスが動いています。

そして稼働時間も1日にトータルで8時間どころではなく、場合によっては24時間以上動作している場合もあります。最近流行っているビットコインのマイニングについてもグラフィックボードをたくさん動作させるため大容量かつ安定して交流電流を直流電流に変換できる電源ユニットが必須というわけです。また、ゲームでもオンラインで遊ぶMMORPGは非常に長時間プレイの結果としてアイテムがもらえるものもありますし、ゲーム内で撮ったスクリーンショット(記念写真など)の見栄えを良くするために加工する場合もあり、家庭用ゲーム機と違ってゲーミングPCの場合はゲームをプレイしていない場合でも電源が入っていることがあります。ゲーミングPCはゲームもプレイできるPCという意味です。私のようにゲームをプレイしていない場合でもこのようにネットに接続してブログを書くことができます。また自作PCも基本的にはゲーム用途で使用することが前提であるため、自作PCもゲーミングPCと同義です。

前置きがかなり長くなり申し訳ありません。では電源が落ちた場合どうなるのか?ということですが、まずPCが使用不可能になります。そして、皆さんは電源が落ちてしまった場合でも一応再度電源を投入しようとしてPCの電源ボタンを押すはずです。無事電源が入れば胸をなでおろせると思いますが、最悪電源が入らない場合があります。電源が入らない場合に考えられるのが電源ユニットそのものの故障と電源以外の部品の故障です。PCで急に電源を落とした場合、最悪どこかの部品が道連れになる場合があります。CPUだったりメモリだったり、ストレージだったりグラフィックボードだったりと実に様々でどの部品が道連れになるかはわからないというのが実情です。CPUが破損した場合、グラフィックボードを取り付けていないPCの場合は当然ながら画面に映像出力ができません。グラフィックボード搭載のPCでもグラフィックボードが道連れになった場合は映像が出力されません。

また、グラフィック機能はなんとか生きていてもストレージが壊れた場合はOSの読み込みができないためPCが起動しません(UEFIは起動するかも知れませんが)。ストレージが生きていてもメインメモリが壊れた場合はOSの内容を記憶する部品が他にないためPCが起動しませんマザーボードが壊れた場合は当然ながらPCそのものが破壊されたことになるため当然起動しません。この状態でどの部品が壊れたかを特定することはPC有識者であってもかなり厳しい状況になります。そのため、家電量販店やPCショップで売られている電源タップには「雷サージ機能」という落雷で想定できないほどの高電圧がPCやモニター等に行かないようにするための機能が備わっているものが売られています。雷サージ機能は他の家電に対しても有効な落雷対策になるので、多少お値段は高くなりますが電源タップは雷サージ機能がついたものを購入することをオススメします。

まとめ

他にもPCに接続されているUSBメモリやキーボード、マウスなども有線接続のものはUSBケーブルを通じて高電圧がかかって壊れる可能性があります。無線接続のものもUSBに接続しているレシーバが壊れた場合は買い換えになります。また、ヘッドフォンやヘッドセットなども高電圧がかかった場合に意図しない大きな音が鳴り響き、最悪耳に障害をもつことになる可能性もあります。自宅で作業中に落雷の危険性がある場合は迷わずPCの電源を切るようにし、雷サージ未対応のものや壁のコンセントに直接電源ケーブルをさしている場合は電源ケーブルを抜いておくのも有効ですね。では次回のブログですが、今回のお話の続編となるお話にする予定です。内容としてはPCが壊れた場合どうなるのか?ということですね。電源ユニットの破損以外にもPCが壊れる原因はたくさん存在しています。そのあたりをできるだけお話させていただく予定です。ご興味がありましたらまたお立ち寄りください。それでは失礼いたします。

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