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食器でメリーポピンズを弾く 26歳の自由研究

外出自粛で、暇を持て余したので、食器で楽器をつくってみました。

食琴って知ってますか、おそらく造語です。
木を叩いて奏でるのが木琴
鉄を叩いて奏でるのが鉄琴であるように、
食器を叩いて奏でるのが「食琴」です。

わたしが作ったんじゃないです。

その存在を知ったのは、手作り楽器ユニットKaiji さんの「トルコ行進曲」↓

いつもなら、ネットの人たちはすごいな〜と思うだけなんですが、当時会社は完全在宅だったし、毎日9〜18時で仕事したあと、たまーのオンライン飲み会以外はぼんやりTwitterみるか、ステイホームのお供にと無料公開してくれてる漫画読むか(まじでありがとうございました!!)、株価チェックするか、というなーんにも生み出さない日々を送っていて、貴重な20代の時間をこんな過ごし方でいいのか?!私も何か生産活動をしたいな!と思い始めた頃で、

ふと、自分でもやってみよう!と思ったのでした(これが生産活動なのかは置いておいて)

音階をつくる①ーお試し編

基本ルール

基本、大きい食器の方が叩いたときの音が低いです。

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理由【プチ物理】

バイオリン、ヴィオラ、チェロとかでもボディが大きいほど音は低いし、そうだろうなとは思ったんですが、せっかくなので調べてみました。

私たちに音が聞こえるのは、音の「振動」が空気を通じて伝わるから。この振動は波のように伝わるので「音波」といい(超「音波」の音波!)、この音波の形が緩やかであるほど低い音が、逆に音波が細かければ(振動の数が多ければ)高い音になるそう。

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打楽器は打つことで内部が響いて振動が生まれます。なので大きな器では広い空間が響いて振動ができるため緩やかな波ができ(低い音)、小さな器では響きをつくる空間が小さいので、間隔の狭い波(高い音)ができる、と私は理解しました。

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あと、水を入れると音が低くなります。 

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水が入っていると、叩いたときの容器の振動が水にも伝わり、空気の振動は水に邪魔された形となり波が荒くなる(音が低くなる方向)ことが理由だそうです。

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9音階でメリー・ポピンズ

弾いてみました。メリーポピンズにしたのは狭い音域で完結するからです。

音階をつくる②ーガチ編

本格的に音階を揃えてみることにしました。

伴奏とかつけるとなると2~3オクターブくらいほしい。ということで、家にある食器という食器を叩いては、近い音階を振ってみました。

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わかったこと

・器が分厚いとあまり響かない
・ガラスより陶器のほうがよく響く
・ほしい音よりもちょっと高い分には水をいれて調整できるけど、逆はどうしようもない
・同じような大きさでも全然音の高さが違う時がある↓これ、右が1オクターブ以上高いんですよ

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足りない分は100均で購入しました。

スマホ片手に(ピアノアプリ起動)真剣に食器コーナーに佇み、時々さりげなく爪で叩いたりする不審者を見かけた方は、それはわたしかもしれません、、 

大体の勘で買って、家で「違ったわ、、」ってなったことも何回かありました。

完成

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弾いてみた

ここでは曲に必要な音だけ並べています。全部並べると大変なので、、


思ったこと

「音が鳴る」というだけで楽器に感動できる

楽器やってて、行き詰まるときありますよね。でも「音が鳴る」ところまでは大前提というか、当たり前なんですよね。これを真剣にやったあとでピアノとか、既製の楽器を弾くと感動できます。四苦八苦して音階をつくってたのに、すでに高低も音質も響き方も完璧な形でそれが用意されていて、和音とかも簡単!音域広い!無限の可能性!というちょっとした全能感を味わえます。楽器をやってる人で、ちょっとゆき詰まった人とかにおすすめ。

音楽の原点(?)に思いをはせる

原始的な音楽ですよね。ピアノとかバイオリンがない時代の人々はこんなふうに楽しんでいたのかなあ、音を楽しむってこんなものでもいいはず。

普通に楽しかったのでおすすめです。












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