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令和トラベルNEWT流開発スタイル(MVPリリースVer)

こんにちは!令和トラベルでエンジニアリングマネージャー兼プロダクトマネージャーをしているまがらです。

創業1年という節目の4月5日に令和トラベルから海外旅行をスマートに予約できるアプリ「NEWT(ニュート)」をリリースいたしました!

創業初期はPPさん(※)合わせて5人程度しかおらず、iOSアプリのみの開発スタートだったのが、今やプロダクトチーム総勢20名(※PPさん含む)を超える大所帯となり、iOS、Andoridアプリだけでなく、Web版の開発も進み、デジタル基盤の構築にも本格着手しようとしており、まさに組織もプロダクトも激動の1年目となりました。
そんな組織とプロダクトの進化に合わせて、自分たちの開発スタイルも進化させてきたのですが、ふと立ち止まって考えてみると、まさに令和トラベルの3つのValuesを体現するようなスタイルになりつつあることに気がつきました。これもValuesが組織に浸透している結果でしょうか、ちょっとうれしいですよね。今日はそんな令和トラベルNEWT流開発スタイルのご紹介をしたいと思います。

※PP=プロ・パートナーの略称。副業、業務委託メンバーを共に働くプロフェッショナルとして、PPさんと呼んでいます。

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前提:令和トラベルのValues

令和トラベルでは、Be Inclusive、Bet on Fire、Go Fastという3つのValuesを定めています。それぞれすでに組織に根付いて当たり前となっている価値観です。詳しくはCulture Deckをご覧ください。

令和トラベルのValues


Be Inclusive -> 原則リモート & 非同期前提

Be Inclusiveについては全社でDIBプロミスを定めたりD&I研修をしたり様々な取り組みが行われています。多様な価値観を持ち、多様な働き方の人がいる前提で会社全体の組織が運営されているため、組織に一番根付いているValueなんじゃないかなと思います。

プロダクト開発チームとしては、旅行会社らしくどこから働いてもOKという制度があるのと、初期からPPさんが多数いたこともあり、自然とリモート&非同期コミュニケーションを前提としたスタイルで開発を進めています。
僕自身、小さな子どもがいるので育児と両立したい状況もあるのですが、夕方など大胆に仕事を中断するなど当たり前にできますし、PP時代(※半年ほどは副業ジョインでした)もとても働きやすい環境だと感じていました。ワーケーションも推奨されているのでよく沖縄、九州、北海道にいくメンバーもいたりします。
もちろん創業期のカオスフェーズですので朝令暮改な軌道修正ややることが山積みで交通整理されてない状況なども多いです。カオスな中でもチームとして適切にコラボレーションできるように以下のような工夫をしています。

1) オンラインミーティングでは共同編集できるツール(Figma、Miro、Notionなど)を使い、その場で共同作業しながら議論する。
ミーティングは口頭ベースでラフに話せるのでコミュニケーションしやすいのですが、オンラインだと複数参加者がいると議論しにくかったり、言葉だけだと認識齟齬が発生しやすかったりという問題もあります。リアル会議室であればホワイトボードに書くなどで解決していたかと思いますが、同じようなことをオンラインでも徹底しています。
例えば、NotionにまとめているSpecをみんなで共同編集しながら確認しあったり、KPTなどはMiroでボード作って付箋をみんなで書き、アイコンやコメントつけながら議論拡散させたり、Figmaでデザインを共同編集したりしています。
齟齬が防げて議論がシャープになるのもそうですが一体感あるミーティング運営ができるのも魅力的だなと感じています。

Figmaでのデザイン例。検討Verを横に並べていき議論や検討経緯も残しつつ更新してます。


2) 議事録、ドキュメンテーションを徹底する
前の話と少し重複するのですが、どんなミーティングでも議事録は残すようにしています。これはそのミーティングに参加しなくても後から経緯や結論がわかるようにするためで、これが徹底されているからこそ情報同期のためだけの余計なミーティングを削減して非同期コミュニケーション主体のチーム運営ができているなと思っています。
議論を経て決まった込み入った仕様などをドキュメントに残すことも同様に同期コミュニケーションを減らすポイントですので残すようにしています。

3) 原則的にオープンチャンネルで会話する
これも狙いはドキュメントなどと同様です。無駄な情報格差を発生させないため、非同期前提でも齟齬無く連携できるようになります。

パブリック比率は約90%。カスタマー個人情報や採用関連はプライベートチャンネルで。


4) ドキュメントも(個人情報以外は)誰でもなんでもアクセスできる

これも狙いは完全に一緒です。ジョインして驚いたのは向こう5年の事業計画やボード会、株主との会議など重大会議の議事録など、個人情報など一部のセンシティブな情報以外の全てがオープンになっていることです。しかもフルタイム、PPさん、インターンなど雇用形態を問わず一律です。

5) リアルコミュニケーションを活用する
とはいえリモートではやりにくいロングミーティングなどもありますし、リアルであうからこそお互いの考えていることがわかりそれが相互理解、信頼関係強化につながるなどもあるので、一定チームでオフィスに集合する行為は必要かなと考えています。プロダクトチームでは4月からの入社メンバーが複数名いるのもあり、しばらく週1で出社推奨日を設定してみているところです。

たまたま多くのメンバーが集まった日の様子。


1つ1つは地味ですし当たり前のことかもしれませんが、これらの取り組みの積み重ねにより、リモートベースでも創業期のカオスを乗り越えられましたし、非同期コミュニケーションが前提となることでまとまった作業時間が確保しやくす生産性も飛躍的に向上しましたし、チームの規模が10人以上(PPさん入れると20人以上!)とスケールしても大きな混乱なく運営できているので、これからも深めていきたいスタイルです。

※画像はちょっと関係ないNEWTの3つのポイント①です。


Bet on Fire -> 

そもそも創業期でほぼ何もない状態ですので全てが挑戦であり、日々Bet on Fire感しかありません笑。最高に楽しい日々なのですがその中でも特にプロダクトチームで意識しているものは以下2点です。

1)まずやると決めて動き出す、動きながら創意工夫で乗り越える
単純に何もしなくてもやることが溢れる状況の中、日々やりたいこと、やるべきことが発生してきます。すでに溢れているからできない、とするとスタートアップのようなカオス組織では一生やれないのではないかと思います。重要なことはまずやると決めて動き出し、厳しい制約下の中でいかにして実現するかを脳みそをフル回転させて考えます。

OCRでのパスポート読み取り機能(※まだリリースしていませんが)なども、OCRのことなど誰も詳しくなく精度含めてどうやったら実現できるかもわからない中で、スマートな予約には欠かせない機能と判断しまずは着手しています。着手して実際に検証すると、当初想定していなかった現実的な解決策が見つかりました。実機での精度検証次第でまた壁にぶつかるかもしれませんが、まずやると決めて動き出したからこそ道が開けたと思います。

4/5のNEWTリリースも、3月初旬にまず4月頭にリリースすることだけ決めました。決めた後に必要なタスクを洗い出して計画をたてていきました。リリースまでに絶対に実装したい機能も多数あり、かつ計測ログの実装やパフォーマンス・チューニング、システム運用に必要な設定などリリースにあたり必要不可欠だが後回しにしていた未対応事項も多い状況でしたが、限られた時間の中でサービスクオリティを妥協することなく1つ1つミニマム対応でやりきれる方法を研ぎ澄ましていきました。(今考えるとさすがに無謀過ぎた感もありますがw)

2)サービスクオリティにこだわり抜く
PM、デザイナーは当然として、エンジニアもカスタマーにとってのよりよい体験、わかりやすいUIにこだわってプロダクトづくりをしています。
リリースまで時間が無い中でもカレンダーの日付選択の体験やロゴのウミガメが泳ぐローディングアニメーションの調整など、細部にまでこだわり抜いてたり、仕様やデザインの議論においても積極的にアイデアを出しています。
組織としてこれが大事という意思決定は重要ですが、それだけでなく個人のやりたい!という情熱も大切にしながらプロダクトを生み出しています。

Bet on Fireは僕の一番好きなValueです。情熱がある大胆な行動をたくさん起こしていく、積極的なチャレンジを推奨していく、そんなプロダクトチームをますます進化させていきたいと思っています。

※画像はちょっと関係ないNEWTの3つのポイント②です。


Go Fast ->

別にスタートアップに限った話ではありませんが、プロダクト開発においていくら意識してもしたりないのがスピードです。組織拡大の中でもスピードを失わないように、むしろますますスピードアップできるように、3つの仕組みを取り入れています。

1)期限を決める
Bet on Fireパートでのリリースの事例がまさになのですが、期限を決めることで、限られた条件下でどうやったら実現できるのか創意工夫が最大限発揮できるようになります。
プロジェクトマネジメントでよく言われるQCDSコントロールですね。スタートアップとは言え一定のQualityを外すことはできません。基本は固定になります。Costはプロダクト開発においては往々にして人件費、つまり人数ですがすぐに採用できるわけでもないのでここも(短期的には)固定になります。よって、多くの場合、DeliveryとScopeのトレードオフになりますが、ここで期限を定めDeliveryを固定化することで、取りうる手段は、
・Scopeをいかに本質的に重要な部分に研ぎ澄ますか
・創意工夫によりトレードオフをどう乗り越えるか
のいずれかになり、これらの結果としてスピードが増す、という仕組みです。(※ 間違っても長時間労働で乗り越えないようにしましょう。それは創意工夫とは言いません。)

2)アウトプットを残す
これはBe Inclusiveパートの工夫点とかぶる部分ですが、仕様がわからない、検討経緯や決定理由がわからない、などは開発生産性を著しく低下させます。
・込み入ったSpecはNotionに残す
・デザインは検討バージョンを全てFigmaに残す
・ミーティング議事録を残す
など、もちろんまだまだやりきれてない部分もありますが、組織として出されているアウトプットの量と質が、前職の某大企業と比べてもよっぽど高く、常に学びになっています(前職もかなりハイレベルだったのですが。)。

3)PPさんに少し先の新機能開発を先行して着手してもらう
バックログの優先順位が最上位にある開発案件は急ぎの対応が必要となるためここは平日フル稼働できるフルタイムメンバーのほうが進めやすいですが、バックログの少し先の新機能開発はPPさんに先行して開発を進めてもらうようにしています。PPさんのほうが1つの開発作業に専念しやすいため、比較的規模が大きくなりがちな新機能開発とはマッチしやすいなと感じています。
雇用形態は違いますが"新しい旅行体験をデザインしていく"仲間として、得意領域で分担しあって開発を加速させています。
(PPさんとしても、細かな不具合対応などよりはガッツリ機能開発は魅力に感じていただけているんじゃないかなと思っていて、これ読んで令和トラベルで副業したいと思った方はぜひぜひご連絡くださいませ!)

なんだかこれも書いてて当たり前のことだなと思いましたが、シンプルで当たり前だからこそ、やりきればやりきるほど効果があるんでしょうね。まだまだGo Fastな仕組みづくりでできることはたくさんあると思うのでここは特に他の開発チームの事例をいろいろと聞いてみたいポイントです。

※画像はちょっと関係ないNEWTの3つのポイント③です。


リリースした現在、直面している課題

令和トラベルNEWT流開発スタイルが一定確立されたことで、特にリリース直前の1か月は一気にプロダクト開発が進み、結果として目指していたサービスクオリティでリリースを迎えることができました。

これからはPMFを目指して仮説検証をクイックに実施していきたいですし、NEWTを通じて実際に海外旅行される方に安全安心のサービスを提供する必要もあります。開発チームも一気に拡大させてプロダクト開発を加速させたいと考えており、どう考えても開発難易度はますます上がっていくことが想定されます。令和トラベルNEWT流開発スタイルもリリースVerからPMF Verに大きく進化させて行く必要がありそうです。


最後に

リリース記念パシャリ

これから令和トラベルが登ろうとしている山はとても高く、今の僕たちだけでは到底登り切ることができません。

・創業期のサービス立ち上げに興味がある方
・PMFフェーズのプロダクト開発に興味がある方
・デジタルテクノロジーを駆使して旅行体験をアップデートしていくプロダクトづくりに興味がある方
・急激な事業スケールを前提とした技術戦略、組織づくりに興味がある方
・ここまで読んでいただきちょっとでも令和トラベルNEWT流開発スタイルが面白そうと感じてくださった方
・旅行が好きで好きでたまらない方

ぜひ一緒に令和トラベルで働きませんか?
まずはライトに話を聞いてみる、というところからで全然構わないので、採用ページからでもMeetyからでもTwitterからでもコンタクトしていただけると嬉しいです!

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令和トラベルのCulture Deckはコチラ


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