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株の損は許してくれても、プライドを傷つけたら人は絶対許してくれないよ。大手マスコミで働く前に、証券の歩合営業をしておいて本当によかった。

お客さんは、株の損は許してくれても、プライドを傷つけたら絶対許してくれないよ、と、最初の大手証券会社の時、支店長に言われました。

まだ株屋さんのイメージが強かった頃に入社したので、その頃の
証券会社の顧客には、多種多様な人がいました。
上品なお金持だけじゃなく、どんな仕事をしてこんな大金を
稼いでいるのだろう、と思う人もいます。
何百万という大金を入れてくるバックが、泥がついている
古びたバックの常連さんもいます。
だから、雑談をする間も、どんな仕事かこちらから聞くとか、
個人的な家族のこととか、もしかしたら、答えたくないかも
しれないことを絶対こちらから聞いたらいけない、と
言われました。
とにかく
どんな服装をしていても、投資金額が小さくても、顧客は
どんな人も平等に接するように、と言われました。

株の損は許してくれても、自尊心を傷つけると
人は許してくれない、と言われました。

その通りだと思います。

結婚後、中小証券の歩合営業になって、今度は自分が
自尊心を傷つけられるような言葉を言われることが
多くなりました。

でもね、色々な人を知ることによって、そんなことを
言われても平気になりました。
そういうことを言う人は、たいてい、学歴がたとえ
あったとしても、地頭が悪い人だとわかった
からです。

自分が尊敬しない人に何を言われても、犬に
吠えらえているのと同じ、自分には何の影響も
ない、と思えるようになりました。

地元のマスコミで働くある人が、投信の資料請求
ハガキを送ってきたので、その人に説明に行きなさい、
と言われてその職場のマスコミに行くと、その人は
出かけていましたが、カメラを持った記者のような
人に「あんた誰」と言われて、〇〇さんに用事が
あってきました、と言って名刺を差し出すと、
「ここは、あんたみたいな身分の人がくるとこ
じゃないから」と言われました。

私も腹が立ったので、「私は〇〇さんに会いに来たので
あって、関係のないあなたに、そんな失礼なことを
言われる覚えはありません」というと、
「何を生意気な、支店長に言ってやる!」というので、
「どうぞどうぞ、私の名前は間違いやすいので、
絶対間違わないように、言ってくださいね」と言い返して
帰ってきました。

支店長に、言い合いの経緯を話して、
「もしかしたら、向こうから文句を言ってくるかも
しれません」というと、
「そりゃ、あなたの言うことが正しい。もし向こうが
何か言ってきたら、よくもうちの社員に失礼なことを
言ってくれたな。お前の所には、もう2度と広告を
出さないからな、と言ってやる。」と言ってくれました。

でも、私は、全然、自分の身分が低いと思われて
悔しいとか、見返してやる、とかそういう感情は
ありませんでした、
そういう相手がバカな人だ、とおもったからです。
「本当にあの人はバカだな、私と普通に話しすれば
、色々私から、いい情報をもらえたのに。
マスコミって賢い人ばかりだとおもっていたけど、
案外バカでも勤まるもんなんだな」
と思いました。

それから、私はその中小証券から、不思議なことがあり、
中小証券を退社し、退社した翌日から、新しい職場の
大手マスコミの地方支社に勤めることになりました。

そこでまた、名刺の力を知るのです。

証券時代は、どんなに顧客に儲けてもらって何倍に
してお金を返しても、その家に行っても、お茶も
出てこないのが普通でした。

でも、大手マスコミの私の名刺をもって、どこかの
家や会社に行くと、私がたいしたこともしてないのに、
コーヒーにケーキがついて出てくる感じなのです。

でも、その時、本当に証券でばかにされる経験を
しておいてよかった、と思いました。

どんな人が本当に賢くて、どんな人がバカなのか、
人から見下される立場にならないと、本当の
その人の中身は、見えないからです。

最初からマスコミに入って、こんなに世間から
ちやほやされていたら、人の表面しかみれない
世間の人の厳しい面を知らない人になって
いたかもなぁと思います。



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