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箱根駅伝2024-25春13「中央大学」

優勝候補と誰もが信じて疑わなかった前回大会、主力陣の体調不良に見舞われてまさかの13位でシード権すら死守できなかった。右肩上がりで復権してきた中央大学にとってまさかの落とし穴。

しかし、それをもって全体を見た時昨シーズンは決して「優勝候補」と名乗るにはいささか安定感を欠いていたことは事実。今シーズン藤原正和監督が迎えるのは厳しくも険しいかじ取りになるだろう。


2023-24シーズン

出雲駅伝 6位
全日本大学駅伝 4位
箱根駅伝 13位

前回大会で出雲駅伝で3位に入り、コンディションが上がらなかった青学を差し置いて駒澤大学と優勝争いを繰り広げた伝統校・中央大学は逆にコンディションに苦しんで13位に終わった。

2位に貢献した選手たちが軒並み苦しみブレーキとなる中で「出場辞退」や「途中棄権」も頭によぎった藤原監督にとっても苦しいレースだっただろう。今シーズンは古豪復活へと向けて、再度前進できる大会となるだろうか。

関東インカレ

まんべんなく選手たちが結果を出したという印象で本来の実力を発揮することができればこれくらいは出せるだろうというのが感想になる。それだけ中央大学は力はあるということ。

予選会へと向けた脚づくりが始まっているだろうが、より選手たちの層力アップはシード復帰に向けて重要となってくるだろう。

1500

2着 中野倫希(4) 3'46"30

3000SC

2着 柴田大地(2) 8'42"90 PB

5000

6着 岡田開成(1) 13'53"32
20着 並川颯太(1) 14'11"04
31着 佐藤蓮(2)  14'20"96

10000

4着 溜池 一太(3) 28'07"82 PB
15着 山平 怜生(4) 28'55"84
34着 七枝 直(1)   30'12"45

ハーフ

3着 白川 陽大(3) 63'41"
21着 佐野 拓実(4) 66'15"
39着 本間 颯(2)  69'18"

監督

一番悔しいのは選手たちだ。しかし、それと同等で悔しいのは藤原監督も同じだろう。堕落した名門を救い上げて今年で9年目。まだまだ彼の挑戦は続いているのだ。

藤原正和

温和そうな雰囲気を持つ中で誰よりも情熱的にチームを率いてきた藤原監督。吉居大和選手を育て上げただけでなく、チームとして右肩上がりに来ていた中でのまさかのブレーキは痛恨だっただろう。

とはいえ、彼の育成手腕などが間違っていたかといわれるとそうではない。シード再奪取できる可能性を持つチームに育て上げているのは彼の手腕の賜物だ。だが、この悔しさを晴らせるのは立川の予選会であり、箱根路だけだということもまた、彼ならわかっているだろう。

負けてたまるかプレイヤー

吉居駿恭くんと併せて気を吐いたと言ってもいい2年生ランナーの柴田くん。10区区間9位でも届かなかったシード権を取りに行くためには、間違いなく彼のレベルアップが重要になる。

柴田大地

1年生ながら箱根駅伝10区を担当すると、遠くなっていたシード権をそれでも懸命に追いかけ続けて区間9位に。その悔しさをばねに、冬から春にかけて力をさらに付けてきた。ハーフマラソンでは中央大学歴代2位、3000メートル障害では関東インカレ2位で自己ベストを更新した。

本来走るべきであったはずの主力格の選手たちの復調も含め、夏から秋にかけての成長は不可欠。また一方で新戦力の突き上げもないと厳しいのは事実。実りの秋冬へと向けて、厳しくも楽しみなシーズンはすでに始まっている。

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