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第100回箱根駅伝出場校紹介(21)「東京農業大学」

第2回から出場している名門校である東京農業大学が10大会ぶりの復帰を果たした。スーパールーキーの存在と既存のメンバーがさらなる成長を遂げたことによって手にした箱根路の切符。

久々の箱根路には青空の下の大根踊りにとどまらない、新たなる「農大の一歩目」となるか。


東京農業大学

1893年には徳川育英会育英黌から農業科が独立。

私立東京農学校となるも経営悪化から、大日本農会の下での経営となった。大日本農会付属私立東京農学校、大日本農会付属東京高等農学校と改称した後、1903年に専門学校令による認可を経て、1925年に大学令に基づく東京農業大学となる。

また日本初となる「私立」の農業大学で、これは1943年に日本大学が農学部を設立するまでは唯一だった。また、単独の農学部の大学としては2018年に新潟食料農業大学が設立されるまではこれもまた唯一の存在で国立大学以外の農学部として最古と言える。

その校風に関しても独特で箱根駅伝の予選会に限らず特徴的な「大根踊り」は応援団の象徴としても有名。またマンガにもなっており「もやしもん」は同大学がモデルだ。

スポーツも名門として知られており、北海道のキャンパスにある生物産業学部は2019年の全日本大学野球選手権でベスト4に入る。卒業生には侍ジャパンの周東佑京選手がいる。

ボクシング・相撲も名門で、4階級制覇チャンピオン井岡一翔選手は同校を中退したものの1年次からアマチュアボクシングで活躍を見せ、相撲では時津風部屋と縁も深く大関経験者である正代関は同校の卒業生。

サッカー部出身として女優・長澤まさみさんのお父さんにあたる長澤和明さんは東京農業大学の出身。のちにジュビロ磐田の初代監督も務められた。

また、陸上に目を転じると最近ではMGC優勝を果たした小山直城選手が卒業生として知られる。彼はいわゆる箱根駅伝を東京農業大学のゼッケンと襷で走れなかった選手の一人だ。

チームの特徴

全日本大学駅伝13位
箱根駅伝予選会5位

なんといってもチームの中心となるのはエースの前田和摩くんだ。全日本大学駅伝予選会・全日本大学駅伝・箱根駅伝予選会。いずれも決してレースをはずすことなく驚異的なタイムとパフォーマンスで「怪物」ぶりを示してくれている。

しかし、東京農業大学の4年生ランナーである並木くんと高槻くんといった能力の高いランナーが入学するなど強化体制には以前より変化が起きていたのも事実。

前田くんという存在がよりチームを突破へと導いたことは事実だが…。
まだまだ成長途上のチームであることも事実。10年ぶりの箱根駅伝はどんな景色となるか、新しい東京農業大学に注目だ。

監督

小指徹

大学在学中は箱根駅伝に4年連続出場。息子さんの卓也選手は早稲田大学卒業後、現在SUBARU陸上部で活躍している。

大学卒業後はダイエー陸上部に所属。1989年びわ湖毎日マラソン優勝、1991年東京国際マラソンでは同タイム着差ありの2位とマラソンで活躍。世界陸上日本代表にも選ばれたが怪我で辞退。引退後はSUBARU陸上部の監督を務め、総監督まで務めた。

2018年11月に監督へ就任すると、古豪再建を託される5年でチームを立て直しを見せ悲願の箱根駅伝出場を果たした。

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