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初投稿!東大阪の長屋空き家を改修した話 その8

プロジェクトが始まったH26年5月から約2年以上もの時間を掛け「あきばこ家」は竣工しました。長かったような短かったようなそんな感覚でした。このプロジェクトを行ってから2年も経つのでその時の状況を必死に思い出しながら書いてきました。建築を作るには時間が必要であることも学んだような気もします。元々、店舗付き長屋住居は住み手がいなくなってから放置されている状態から見事に生まれ変わり今では地域交流拠点の場所となっています。アンビルドな設計課題に対して少し抱いていたモヤモヤ感を払拭するかのように実施設計に関わり、チームでやること、行政と連携を組む事、地域と繋がることの必要性また大切を気付かせてくれたと思います。
長瀬近大通り長屋空き家改修プロジェクトのスタート地点は「あきばこ家」がモデルとなり東大阪の長屋空き家を守り景観を保全していくこと、そしてそれらの建築がまちの拠点になることを期待して始まったものでした。そこに多くの有志ある学生が集まり、近大のまちづくりの先生、構造の先生、意匠の先生などが協力して下さり実現に至りました。現在では後輩たちが「あきばこ家」に続き多くのリノベーションを手掛けてくれていると耳にしています。学生だから出来る事を最大限にやれたような気もしていますがそのスタンスは建築家になっても変わらないような気もしています。例え一人でデザイン出来たとしても実現するまでは幾人かの方々の手助けは必要だと思います。むしろ誰かと協力して建築をつくりあげていくことの楽しさを覚えた瞬間でもありました。

今に限った話しではないですが各地で各大学で各研究室でリノベーションのプロジェクトが多いです。全く持って悪い話しではないです。ただどれだけ研究室で活動しようが空き家率の増加を妨げることはほぼ不可能です。だからこそそれぞれのプロジェクトを通してどのように再生するのかも大切ですがどのようにして維持していくのかということをもっと考えなければいけないと思います。研究室のプロジェクトだからやりましたではなく、今後のことも見据えて関わることも重要ですね。これから建築家として活動していく上で責任感が伴います。だからこそ、より一層、建築と向き合うきっかけにもなったと思います。

こんなとこで「初投稿!東大阪の長屋空き家を改修した話」は一区切りにしようと思います。
投稿の頻度は減ってしまっていますが今後も投稿は続けますので何卒よろしくお願い致します。

建築家・大学院生
前芝優也


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