わたしは、「みんなが入っていい扉をいっぱい持ってる人」らしい

面接の後、塾講のバイトに行ってきました。

塾は個別指導です。ガンガン勉強をするような場所ではなく、不登校の子や、学校の勉強が嫌になってしまった子を教えるような塾になっています。先生も少人数で、わたしを含めて4人しかいません。

今日は、わたしともう1人の先生の、2人体制で教えていました。その方は、わたしよりも年上で、人生経験も豊富です。ちょっとした雑学からためになるお話まで幅広くしてくれるので、毎週楽しく塾に行くことができています。

授業が終わって、その方と少しおしゃべりをしていた時、こんなことを言われました。

「○○さん(わたしの名前)は、心の扉をたくさん持っていて、みんなが入れるように鍵の束を投げてくれる人だよね」

わたしは、自分のことをベラッベラベラッベラ喋りすぎる人間なんですが、それをものすごく素敵に表現してくださったんです。特にわたしは、自分のダメな部分を話しがちなんですよね。でも、ネガティブなことを話しすぎる人って、ぶっちゃけウザいこともあるじゃないですか。それもわかっているので、「あー今日も話しすぎたやっちゃった嫌われたぁ」みたいなことをぐるぐる考える1人反省会を、毎夜毎夜開催しています。だから、こんなにも美しい言葉でわたしを表してくれる人がいることに、とても驚きました。

そして、その方は言葉を続けました。

「だからね、子どもたちもすぐに心を開くんだと思う」

まさかそんなことを言われるとは思っていなかったので、わたしは不覚にも泣きそうになりました。コミュニケーションがわからなくて、そして誰かから自分の弱さを指摘されるのが怖くて自己開示をしてしまっていたけれど、わたしだからできるコミュニケーションもあるのかもしれない、と思いました。ねえバナナ!と呼ばれるのも、数学解いてるのにポケモンGOやりにいこうと言われるのも、3人同時に話しかけてくるのも、もしも「わたしだから」なんだとしたら、ちょっとおかしいくらい泣いてしまいそうです。さすがにそれはないと思いますけど。

わたしが関わっている子どもたちは、人との距離感が近いです。それをわたしは嬉しいと思って接していますけど、そうじゃない人だっています。どっちが正しいわけとかではないですけど、そうした心の感じ方ひとつで、みんなが入ってきていい扉の数は変わるのかな、と思いました。

大人の世界では、何を話さないかが品性を表します。良い感じに隠すところは隠しながらも、弱みもちょろちょろと見せていく人が魅力的なんだと思うんですけど、難しいですね。もっと心に余裕ができたら、そういう人になれるんでしょうか。

オチはないです。ただ人の言葉に心が動いたので、ゆるゆると書き起こしてみました。それだけです。

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