ムサビ通信、地方組は制作場所はどうしてる?

初めまして。こんにちは。
前川結佳と申します。現在、武蔵野美術大学通信教育課程の日本画専攻に在籍しています。今年(2023年度)で4年生で、卒業予定です。

さて、これまで私はムサビ通信生になるためには?とか色々と記事を書いて参りました。今回は地方組がムサビ通信で学ぶ時に『制作場所どうしてんの?/どうすんの?』という疑問が浮かぶ方がいらっしゃるかと思い、それについてまとめていきますので、お付き合いください。
あくまで『私の場合は』なので、そこはご了承くださいまし。


それでは早速。
そもそもムサビ通信は『通信』なので、通学生のように大学側にアトリエはありません。なので、どこに住んでいようが自分でアトリエを用意することが大前提になります。

私はムサビ通信入学から現在まで石川県の金沢市を拠点にしてきました。生まれも育ちもそこだからという単純な理由です。
入学当初からしばらくは実家の自室がアトリエでした。中学生の頃からずっと自主制作の場所はそこだったので、イーゼルとか絵の具類とか一式揃えていましたし、そのまま使い続ければいいだけだったのでスタートは特に困りませんでした。
というのも、私は編入とかではなく、1年生から入学して基礎的な科目から順々に履修していたので、課題で指定される作品サイズも比較的小さいものしか無かったからです。いちばん大きなサイズでB2とかだったかなぁと記憶しています。大きめのポスターサイズですね。

問題は、学年が上がるにつれて学科指定の必須科目で出される課題の指定サイズが大きくなっていったことです。なんにせよ日本画の場合は、卒業制作課題の指定サイズが80〜100号なので、(いつかはこの部屋じゃ制作が難しくなるんだよなぁ)と感じていました。


さて、事が動いたのは実家から引っ越さなければならなくなったときです、その引越し先で制作することはできたんですが、やっぱり大きなサイズの作品の制作は難しくなると感じました。
じゃあどうするか?……そうだ、アトリエ借りよう。

ということで市内にアトリエを借りることにしました。
私が家賃や光熱費を払ってでもアトリエを借りようと決断した理由はいくつかあります。

①大きなサイズの作品を制作するため
②過去作品(課題制作したものも含めて)の保管場所が欲しかったから
③制作に没頭できる自分だけの空間が欲しかったから
④作家として自立していくための心構えをするため

こんなところでしょうか。


借りた部屋はキッチンが広めのワンルームです。
日本画の場合、キッチンが広くないと使う絵皿が多くなった時に洗うのが不便だなぁと思ったので、そこもチェックポイントにしていました。
幸いなことにアトリエ用として貸してくれる大家さんが見つかったので、キッチンで絵の具を流すことも全然okでした。
広さは6畳程度です。100号程度なら描けるスペースを確保できるので、今現在はこのアトリエで制作をしています。

私は日本画という、割とスペースがなくては制作できないものを選んだので、『アトリエ問題』に直面しました。これがPCやタブレット端末だけで完結できるようなデザイナーやイラストレーターの方なら話は別かも知れません。ですが、表現方法を何にするかで、広いスペースが必要であろうとなかろうとアトリエという作業場/仕事場を自身で確保するのは、普通に制作環境が整っていてメリットだと考えています。

まとめに入ります。
ムサビ通信生は、通学生とは違い大学にアトリエはありません。なので自分で用意しなければいけないです。それも、自分の部屋、実家の一部のスペースを使う…など、各々で工夫しています。
私の場合は自分で専用のアトリエを賃貸で借りました。その理由は先に書いた通りです。
私はムサビ通信卒業後も制作活動を続けていくので、アトリエを借りた事でその意識を強くできたのも良かったと感じています。

もしこれからムサビ通信に入学予定がある方は、アトリエ問題どうしよう、と一旦考えてみた方がよいかと思います。


では、今回もお付き合いありがとうございました!

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