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コロナアプリ(COCOA/ココア)の不具合で不安な日々を過ごした真夏の4日間

連日のニュースで飽きるほど聞いても、赤江さんが体験談をラジオで語っても、毎日マスク手洗いうがい消毒液のループの日々でも、明らかに生活が変わっても、周りにコロナウイルスに感染した人がいないからか、どうもリアルに感じなかったコロナ。
4月には擬人化コロナ描いて、よく行くカレー屋さんに送りつけるくらい遠い存在だったコロナ。

盆が終わって蒸し暑いある日、私のもとにコロナが現れました。

結論から言ってしまうと、コロナ陽性者と接触した可能性をお知らせしてくれる「COCOA(ココア)」アプリから「接触した可能性があるよ」と通知がきたのです。

ダウンロードしただけで、いまいち理解していなかったCOCOAアプリ。
この投稿ではCOCOAの通知が来たらどうしたらいいのか、私が取った行動とパニック具合を記します。
特にiOSでは不具合が発生中で本当にどうしたらいいのか分からなかったので、自分で問い合わせた内容や調べたことをだらだら書きます。
要点がまとまっていなかったり、言葉が足りなかったり、見ていただいた時には情報が古いかもしれません。
(このnoteを作成したのは2020年8月23日)
なので参考レベルで読んでください。

読むの長いって方は、Twitterにタラタラーっと書いたので、こちらをどうぞ。

ではだらだら書きます。

基本情報

■COCOAとは
新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)
COVID-19 Contact-Confirming Application
・アプリをダウンロードしBluetoothをオンにするだけでOK(個人情報の入力やGPSは一切無し)
14日以内1m圏内&15分以上いた人が対象
・対象人物が陽性になりアプリに陽性者番号を登録すると、接触の可能性がある人に通知される
・即時の通知ではない
・陽性登録者との接触であって、濃厚接触ではない(通知内容によっては濃厚接触の可能性も有る?)

ここから長いです。

1.通知に気づく(8月18日早朝)

2020年8月18日火曜日、目が覚めてスマホを見ると5時34分。再度眠りにつこうとした時、プッシュ通知に衝撃の文字。

新型コロナウイルス陽性登録者と接触した可能性があります。

「は?英語混じってるしスパム?」
(意識高く英語設定にしているため、このような文面になったと後で知りました。恥。)
と区民センターのトイレみたいなアイコンを睨み数秒。
ハッと即座に起き上がり、通知のスクショを撮り、眠ろうとする。
寝坊した時のアノ感覚です。

たまに開いては「接触者無し」を見て安心する程度のアプリ。
そのアプリが真夏の夜明けに私を脅かす存在に。
「遂に…来たか…」と思いながらアプリを開くと、いつも私を安心させる「陽性者との接触は確認されませんでした」の表記。
拍子抜けしながらもスクショを撮る。
寝起きでも、いつでもすぐに証拠を残そうとするのは、私のいいところだなと思っています。

「まだ反映されてないのかな。」
「え、でも通知は3時間前じゃん。」
「アプリの通知なのに、アプリが接触ないって言うなら接触してないってことよね?」
と考えれば考えるほどプチパニックに陥りながらも、検索の鬼となりました。(5時台にね)

2.陽性登録者との接触の有無(8月18日朝)

完全に外が明るくなった頃、この記事を見つけました。

端末に接触のログが残っている・・・だと。
(上記記事はわかりやすく説明されてるので是非読んでください。ここでは接触ログの説明は省きます。)
要約すると、iOSもAndroidも近くにCOCOAを使っている人がいた場合、アプリではなく端末自体にログが残っているらしい。
アプリに接触の表示がなくても、このログの中にある「一致したキーの数」が0以外(つまり1以上)であれば接触をしているということらしい。
私はiPhoneの設定画面から見たこともないページを開き、
大量に並ぶ同じ日時のデータを1つずつ押しては「一致したキーの数」が0で安心する。
62個のデータのうち、残り6個となり、慣れた手つきでピアノを弾くように軽くタップする。スタッカート。
そして息が止まった。

(英語表記で分かりにくかったので、後日スクショし直しました)

iOSの不具合だから、実は一致したキーもないだろうと、舐め切った態度でスタッカートしていたのに。
私の中のTHE虎舞竜がハーモニカを吹き出した。
「あ・・・私、接触してるじゃん」
ちょうど午前6時半…初めて事の重大さを知った。

※タイムスタンプの日時は接触した日時ではなく、接触ログを取得した時間です。ここ、すごく勘違いされやすい。

3.各所に問い合わせる(8月18日昼)

COCOAサポートセンターへ問い合わせ

COCOAのQ&Aに以下記載があったので、メールしてみた。

メールの内容は以下の通り。(一部抜粋)

◆現象
[プッシュ通知]  ※2020/8/18 2時前後通知
新型コロナウイルス陽性登録者と接触した可能性があります。
詳細はこちら。
[アプリ内]
陽性者との接触は確認されませんでした
[一致したキーの数]
1
・62のログ(2020/8/18 1:48取得)のうち上から6個目の取得データの一致「1」
・前回の取得日は8/13
◆端末環境
[使用端末]
iPhone11Pro
[OS]
iOS13.6
→その後(8月18日6時頃)iOS13.6.1にアップデート
[その他]
・Blutoothは基本オンの状態
◆質問事項
[1]接触日は取得日の14日以内という情報以外は知れないのか?
・Androidの方は日にちまで分かっているが、iOS利用者で分かっている方はいない印象
・日にちがわかるのであれば方法を知りたい
・後日アプリのアップデートで日付がわかるのか
[2]行動について
・外出しても問題はないのか→一旦今週は自宅で仕事をします
・来週以降の行動はどうしたらいいのか

Web制作会社で働いていてよかった。
そう思えるほど、ちょいボリューミーだけど1回目の不具合の問い合わせとしては、いいカンジだったと自負しています。

保健所へ問い合わせ

電話をすると一発で繋がった。女性の方が担当。
以下をお伝えする。

・アプリで接触の通知が来たが不具合で接触日が分からない
・通知が来てからは家から一歩も出ていない
・コロナの症状は出ていない
・持病で喘息があるため少し不安
・PCR検査を受けて陰性を証明し会社に出勤したい

回答は以下。

・接触日の記載がないとなんとも言えない(アプリの不具合をあまり把握していないのか、敢えてそう言っているのかは不明)
・症状が出ていないなら家で待機していただくしかない
・COCOAのアプリがおかしいなら、厚労省のフリーダイヤルへ連絡してください(連絡先を聞く)

疲れ切ったその声、本当は言いたいこともあるだろうに、テンプレートでしか返せない辛さが声から伝わる。
私の中の反町が、デーデデデーとギターを弾き始める。
「ご丁寧にありがとうございました」と伝えると、明るい声が返ってきた。
人が対応してくれているんだなと改めて実感した。

厚労省のフリーダイヤルへ問い合わせ

電話をしたところ、こちらも一発で繋がる。
保健所に連絡したこと、アプリの不具合・PCR検査を受けたい旨を伝えるも、
「アプリの不具合なので、記載されているメール宛に問い合わせ、そちらの指示に従ってください。」
と申し訳なさそうに回答いただく。
問い合わせメールはすでに送信済みの旨をお伝えすると「返事を待ってください」とのこと。
こちらも最後に「ご丁寧にありがとうございました」と伝えると、明るい声が返ってきた。
もう私の中のミスチルが抱きしめたい歌ってる。

余談:職場に報告した

この日はリモート作業だった。
自分がよく分かってない状態で話すのもなと思ったので、情報をまとめた上で上司にSlackコール。
極めて接触している可能性が高い旨伝え、返事が来るまでは会社に出社しないように調整した。
自費でPCR検査を受ける場合(約3万)、会社で負担するから受けたかったら受けていいよと言われる。
(え、神?って思った)
最後は開発会社大変だよなぁで締め。

4.いつ接触したか予想する(8月18日夜)

自分のスケジュールやSNSを見ながら予想。

・通勤電車:行きも帰りも該当有り(腕当たる程度の混雑)
・会社:ほぼフルリモートで社員が近くにいない
・映画館:1mは離れている&電源切っているためアプリが機能しない(それはそれで意味がない気もするけど)
・ジム:1m以内に人がいない
・ランチ店:15分以上滞在したお店もずっと1m以内にいた人はいない印象(店員さんは1-3名のお店がほとんどのため陽性じゃない限り該当しない)
・居酒屋:友人以外条件に該当無し(店員さんもお客さんも1m以内にはいなかった)

14日間で唯一会った友達に連絡。
自分に通知が来た事を伝え、友達に通知が来たか(もし来ていたら一緒に行ったお店かもしれない)を聞いた。
友達には通知は来ていなかった。
1m以内で15分以上いた人は友達しかいないので、友達が陽性じゃない限りは該当しない。

じっちゃんの名に少しかけて、多分電車。

5.今後の方向性を決める(8月19日)

付き合いたての彼氏からのメールを待つように(少女漫画でそういうシーン見たことある)、Gmailをとにかくリロードしまくる。
前日の15時57分に送り、返事は翌日18時37分にきた。
Twitterの情報より返信が早い印象。
メールの転載はNGとのことなので、返信内容をざっと。

・アプリに情報が反映されない不具合がある
・不具合の原因は現在調査中のため、日付の確認はできない
・サポートセンターからは「一致したキーの数が1以上だったタイムスタンプの日付から直近2週間以内に陽性者との接触があった」としか言えない
・外出は陽性者との接触が確認されたという理由で制限されることはないが不要不急の外出は避け、外出時はマスクの着用等、一般的な感染拡大予防対策をしてください
勤務先への出社は、会社とご相談の上判断してください

緊急事態宣言中の行動とあまり変わらない印象。
ここで生まれる疑問。
「このアプリってなんのためにあるの?」

不具合がどうこうじゃなく、接触を知らされても「気をつけてね」で終わり?
流石にそれはないか。

そんなこんなで通知が来てから気管支喘息の気配がある。(毎年盆過ぎから症状出る)
鼻水も止まらない。(冷房強くしたまま寝たから、所謂夏風邪)
病は気からとは、これまさに!と思いつつ、コロナの可能性もあると思い再度保健所へ連絡する。

2回目の保健所への連絡

アプリの通知が来たこと、夏風邪の症状・持病で喘息がある旨を伝えると、以下のヒアリングが始まった。

・住んでいる地域(区まで)
・年齢
・症状
・自身/身の周りの海外渡航有無
・アプリの陽性者との接触を確認する画面に記載されている接触日

アプリの不具合で日付が分からない旨を伝えると、少々お待ちくださいと保留音。
またもやここで終わりか・・・と思った瞬間、途切れた保留音と明るい声。
私の中のモー娘。が「Congratulations」し始めた。
電話口の方は看護師の方。
看護師さんからの回答は以下。

・アプリの不具合知ってます
・現状では接触日が分からないので、通知のあった日時を接触日とみなすため、通知日から14日間大人しくしててとしか言えない
・体調が万全じゃないからPCR検査を受ける手続きはできるけど、1週間後の予約になってしまう
・自費で受ける場合は保健所を通さないためご自由にどうぞスタイル
・不安にさせてしまうアプリでごめんね

かなりフランクに話しやすい看護師さんだったので、「お互い大変っすね」で電話を切る。
友達のお母さんと10数年ぶりにスーパーで遭遇し雑談した後のような高揚感があった。

さぁどうしよう。
検査を受けるとしても1週間後、そこから結果を待つと10日くらいかかりそう。
会社はお金を出してくれる。
もう自費で受けようと決意。(会社のお金だけど)
1時間ほど地元の病院を探すも、保健所を通してとか、直近の予約は埋まっていたりすぐ受けられる気配無し。
お金を積んでも結局受けられない!という事実に、私の中の大和田常務が激オコ。
そんな時、嘘みたいなツイートを見つける。

「保険適用、しかも5千円以下で検査!」
思ったら即行動、お忙しいであろう病院に電話をすると、まさかのツイートの通りと。
しかも予約要らず、当日行って検査が受けられるとのこと。
「マジっすか?」
今年35にもなる大人の部類の私が、見ず知らずの病院の受付の方に「マジっすか?」。
大学時代のビジネスマナー講師山田先生が聞いたら発狂しそうな「マジっすか?」。
狂喜乱舞って言葉はこの日のためにあったんだと思うくらいガッツポーズをした。

その後上司に連絡し、翌日の休みを取得した。

6.PCR検査を受ける(8月20日)

PCR検査を受けられるのは嬉しいが、葛藤があった。
この病院、我が家からそこそこの距離がある。
電車に乗らなければならない。しかも1時間弱。
感染していると思って行動するなら、電車には乗れない。
でも受けたい。
私の中の賛成派と反対派が朝からめちゃくちゃ戦ってる。
でもやっぱり受けたい。
こうなったら、しょうがない。
今は真夏。
人が一番街に出ないお昼時に家を出て、極力人がいない環境で向かおうと、結局は自分に都合がいいように考えて、病院に向かった。
幸い電車はガラガラだったので、座らず寄り掛からず、ドアの近くに寄りすぎず、
「YOUはなぜそんなところに」のポジションで向かう。
そして駅からバスで10分。歩けば30分弱だったので歩くことにした。
遠慮のない青空と肌がじわじわ焼ける音を聴きながら病院に到着。
そこからはトントントン。
試験管のようなもの(尿検査の容器と似てた)に黒い線が引いてあり「ここまで唾液出してください」とのこと。
萎えた。
海外ドラマで見るDNA鑑定みたいに口内を綿棒で擦られると思っていたから、萎えた。
萎えたけど唾液は出す。
出しながらふとこの記事を思い出した。

「レモンの画像を見ながら早く唾液を出してすぐ帰ろう!」と思い、左手で持つ容器に唾液を出しながら、右手でスマホを握り《レモン》をググる。

米津玄師のLemonが出てきました。
アンナチュラルだね、うん。
あれ、1話コロナだったね。
アマゾンプライムの配信開始、テンション上がったわ。
そんなことを思いながら唾液を出し続けていたら、余裕でK点越えていました。

病院到着後数分待って、テンポよく進み、到着から30−40分後にはお会計してました。待った感覚ゼロ。体感15分。

「結果は明日の夕方以降に電話でご連絡します。結果が出るまでは自宅で待機していてください。」と受付で言われ、
「あ、私、感染の可能性あるんだ。」と改めて身の引き締まる思い。

その引き締まった身を溶かすくらい日差しが強かったけれど、
明日には感染の有無が分かるんだなと思うと、体が随分軽く感じた。

折角蒲田に来たのに餃子食べないで帰るなんて!!(あとビールも!)と思いながら、まっすぐ帰りました。宇宙兄弟38巻も買わずに。

※病院でも体温を測れるとは思いますが、自宅に体温計があるなら測ってから行くことをお勧めします。(私は測って行ったので現地で体温は測らなかった)

7.PCR検査の結果が出る(8月21日)

夕方以降に電話があると聞いていたので、日中は自宅で仕事。
お腹が減り始めた頃、携帯に着信。
時間は12時50分。
登録していない番号だけど、昨日の病院と察する。
着信から数秒の間に
「夕方以降って言ってたのに、こんな早く・・・もしかして陽性だから早く連絡が・・・来た?」と頭に浮かぶ。
電話に出るのが怖くなりつつも電話に出ると、素敵な声で病院名を名乗り、私の携帯で間違い無いか、検査結果について連絡した旨を告げられた。
電話に出てこの数秒の間が本当みのもんた。
前かがみで口がニヤついているみのもんたが目の前に・・・見える。
みのもんた、元気かなぁ・・・。
クイズミリオネアのあの独特なドラムロールが聞こえた・・・気がした。
この数秒の心拍数が、早い。

そして、遂に、その時が来た。

「昨日のPCR検査の結果ですが、陰性でした。」

全身の力が抜けた。
力んで力んで、目一杯目を瞑って。
一瞬陰性と陽性が分からなくなって、変な間があったけど、
「感染してないってことですよね?」ときちんと確認し、「はい」という返事を受けて、一気に目の前が『(500)日のサマー』のダンスシーン。

電話を切って、私は浜田雅功タイプの結果発表が好きと改めて実感いたしました。
浜ちゃんサイコー!

その後、すぐ上司に連絡を入れた。
心配をしてくれていた友人にも連絡し、美容院の予約をした。
また普通の生活ができる安堵感と、改めて気をつけて生活をしようとシャキッとした。

8.その後

私が検査を受けたその日、
アプリの接触通知があった人で症状がなくても希望者にはPCR検査が受けられるように国から自治体に要請がいったらしい。
今の状態だとすぐ受けることはできなさそうだけど、通知が来た後の選択肢が広がるのはいいことだ。

ざっくりまとめると

プッシュ通知が来て、アプリに接触無しと出たら、キーの一致を調べる
・接触していて体調が悪いなら保健所に連絡する
・体調が絶好調でも感染の可能性を考えて行動する
・今後は希望者もPCR検査を受けられるようになる(8月21日時点)
・あまり不安を煽るのもよく無いが、個人的には通知があったら14日以内に会った人に共有しておくといいかなと思った

通知が来てPCR検査を受けて陰性だった話なのに、だらだら書いてしまった。
アプリを入れてはいても、数日前の私みたいにアプリがどういうものか分かっていない友人がほとんどだったし、アプリ自体を入れていないという人もいた。
SNSでも、「通知が来てるのに、アプリに表示されないし、心臓によくないからアプリ消す」という意見がたくさんあった。
気持ちは分かる。むしろ私もそう思った。
不具合も多いアプリではあるけど、接触可否を知っているだけで行動は考えられるし、漠然と自分以外の他人にも役に立つと思った。
自分のためでもあるけど、大事な人のためにも、全く知らない他人のためにもきっと役に立つアプリだと信じて、私は削除せずにこのまま使っていこうと思います。(8月24日時点では)

今相当COCOAに詳しくなっているので、分からないこととか不安なことがあったらいつでも聞いてください。
当分はいろいろお伝えできると思います。

2020.8.24 追記
診断書が届きました。

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