見出し画像

スマトラ島の温泉をめぐる旅 18日目 ブキッティンギ観光 日本軍の洞窟とインドネシアのグランドキャニオン

今日は午前中に歩いて行ける観光スポットをめぐり、午後にパダンへバスで移動する。


1.日本軍の洞窟

占領中に日本軍がインドネシア人労務者を動員して作った長大な洞窟がきれいに残っており、観光名所になっている。

秘密を守るため作業員を皆殺しにした噂があり、それを信じて発表した日本人の教授もいる。
実物を見れば、完成まで2年はかかっただろうし、延べ数百人が動員されたはずだ。町の中心にある時計台から400メートルしか離れていない便利な場所にある。
こんな状態で秘密が守れるはずがないし、簡単に脱走できる。

実際に見れば、おかしいことにすぐに気付くはずだ。

洞窟は岩山の中に降りていくように作られている。実際には逆から掘ったはずだ。残土というか石を上に持ち上げて捨てることはないだろう。

これまでも日本軍の洞窟は見たことがあるが、この洞窟の規模は別格。
なんのために作ったのか謎だ。よくある食料の保管場所としては、1地方管区ということを考えればこんなに大きくする必要はない。
ゲリラ戦を想定したような複雑な構造でもない。

洞窟は暗く気味悪いから、変な噂がたったのかも知れない。

2.シノアック渓谷を眺める

洞窟のある公園は渓谷を見下ろすビューポイントでもある。

グランドキャニオンと言われているが、わたしはそうは思わなかった。
むしろユタ州のザイオン国立公園の方が似ている。
あるいは有名どころで言えば、ヨセミテ国立公園の方がまだ似ている。

まるで氷河が削り出したかのような断崖が連なる、素晴らしい景色。

マニンジャウ湖から町に戻る道はこの渓谷の中を川沿いに上がってくるので、下からも楽しめる。


3.バスでパダンに向かう

パダンへ行くバスは、中心地から2キロほどのAur Kuningバスターミナルから出ている。
ターミナルにはチケット売場はなく、各社の窓口が並んでいる。
わたしがパダンに行くバスを探しているというと、ちょうどメダンからパダンに行くバスがいて乗り込んだ。

乗る時に値段を聞いてもはぐらかしておいて、後から5万ルピア(500円)と言ってきたことにわたしは腹を立て、その場でバスを降りた。

そして通りかかるバスを何台か止め、相場は35,000ルピア(350円)と判断した。
バスの格からして、そこまでぼったくりではなかったようだ。

ついにボロいエアコンなしのバンに乗り込んだ。
珍しく洋楽がかかっていると思ったら、インドネシアのハードロックだった。ボン・ジョヴィ風。

ところが問題が発生した。バスはパダンに向かわず、道をそれマニンジャウ湖に向かっているようだ。

バスが妙に細く渋滞する道を進んでいるので現在地を調べて判明した
最後はパダンに行くらしいので仕方ないが、最初に言って欲しかった。2時間以上のロスだ。

その後、バスは湖には向かわず途中で方向を変えパダン方向に向かい始めた。わたしの勘違いのようだ。
運転手は間道を選んでいる。後でわかったことだが、土砂崩れで道が一部封鎖されているのが原因だった。

ようやく幹線道路に出て、車は飛ばし始めた。
よしよしこの調子だと思っていると、道で急に止まり、ゴレンガン(揚げ物)屋台で注文している。当然後ろは渋滞になるが、そんなことを気にしているのは恐らくわたしだけだろう。
影響された客も注文し始め、もう考えるのは止めた。

パダンに着いたのは3時間以上経った16時半だった。オジェックの運転手たちが群がってくる。
わたしは彼らをまたせると、グラブの価格をチェックした。4キロ弱で110円ほどだった。
運転手たちに提示すると、がっかりした様子で離れて行った。
厳しい時代になった。

ホテルは安いが、wifiが弱い。あと水シャワーだ。お湯はまあいいとしても、貧弱なwifiはダメだ。
明日のオンライン飲み会に備え、明日になったらホテルを変えないといけない。

4.パダンの食べ物

辛いので恐る恐る挑戦している。

(1)ブブルアヤム(鶏おかゆ)

わたしの定番の朝食があったので注文したら、驚きのカレー味でサンバルもいっぱいのせてきた。
値段はバンドンと変わらず1万ルピア

(2)マルタバックとサテパダン

Martabak kubangと言って、パダンの近くのkubungという場所が発祥のようだ。
中東料理から来たと聞いていただけに意外だった。
わたしが行ったのはマルタバックの名店Hayuda

マルタバックを作っているところも見られる。
ピザ生地のように空中で回転させて伸ばす。
そこに具材を置き、春巻のように包む。
それを餃子のように鉄鍋で焼く。

でき上がりはこんな感じだ。

タレにつけてたべる

お腹にずっしりとくる。

サテパダンは、ジャカルタでもバンドンでも食べられる。
カレー味で牛肉を使うのが特徴

辛くないと事前に確認していたのに、十分辛い。ゴールデンカレー辛口より辛い。
いつもなら黄色のタレが、唐辛子の入れすぎでオレンジ色になっている。
色合い的には美味しそうに見えるがどうにかしてほしい。

夜の街を散策したが、歩いている人が少なすぎて怖い。
道が広々している割に密度が低いのが原因だ。町も広々している。

久しぶりに下界に降りて来たので、暑くてたまらない。これなら水シャワーで問題ない。ぬるいお湯のような水が出てくる。

今日の地図

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?