見出し画像

インドネシアの島めぐり32日目 退屈しのぎにハルマヘラ島のソフィフィに行ってみる

わたしは何もせずボーッとして居られない性分だ。いつからこうなったのか自分でも分からないけれど、おそらく社会人になってからだと思う。

1日宿でダラダラ過ごすのは耐えられず、船で対岸のハルマへラ島に行ってみることにした。ソフィフィという町がある。

横の線がテルナテーソフィフィ航路
上の縦線がテルナテージャイロロ航路
下の縦線がテルナテーティドレ航路

ここは北マルク州の州都が置かれている町で、それ以外にこれといった見どころはないと言われている。人々はテルナテまたはティドレから船でこの町に来ると、そのまま車に乗って町を素通りしトベロに向かう。
通過点という失礼な扱いをされている町だ。

では、なぜここが州都になったかというと、わたしが聞いたところによれば、テルナテとティドレの間でどっちに州都を置くかでもめ、間を取ったというのが真相のようだ。
元々マルク州から切り離され北マルク州ができた時の州都はテルナテだった。それが2010年に変わった。

この有力な都市間で綱引きになって間を取るという話は、他の国でも実例があり、わたしの知っているところではオーストラリアとニュージーランドがそうだ。
オーストラリアはシドニーとメルボルンで揉め新しくキャンベラを作り、ニュージーランドは北のオークランドと南のクライストチャーチで揉め、間のウェリントンになった。

ソフィフィへは行きはスピードボート、戻りはフェリーで移動した。

ソフィフィへ行くスピードボート

マンガドゥアの港から頻繁に出ている。人数が揃い次第出発するタイプだ。
料金67,500ルピア(675円)を払い乗り込むと、10分ほどで出発した。

左の緑の看板の下がチケット売り場

雨のせいか海は荒れている。
わたしはバンドンにいる時にクラスメイトから雨季は海が荒れると聞き、雨と海は関係ないだろと思っていたのだが、こうして二つの自然現象が影響しあっているのを目の当たりにして、考えを改めた。

スピードボートは波をものともせずに、まっすぐにソフィフィに向かい突き進んでいく。
ゴツンゴツンと硬いものに船の底がぶつかったような衝撃が繰り替えされ、船が壊れないか心配になる。

船は20分ほどでソフィフィの港に着いた。トベロに行く者はいないかと運転手たちが声をかけてくる。聞いていた通りだ。

ソフィフィの町並み

とても州都と思えないひなびた町並みに驚く。かろうじて駐車場に車がたくさん止まっているところだけが、住人の豊かさを示しているくらいだ。
ただ、宿泊所が目につくので、訪問者がそれなりにいる町だとわかる。

わたしはしばらく付近を散策した後、4キロほど離れたフェリーの発着する港の周りはもう少し栄えているんじゃないかと考え、ベントールで向かった。10,000ルピア(100円)。
ベントールとはテルナテを除く北マルク州でよく見るバイクを動力源としたシクロのような乗り物だ。トゥクトゥク/バジャイより風情があり、わたしは気に入っている。

フェリー乗り場へ向かう途中、州の建物らしきものを一つだけ目にした。また、州都にふさわしい立派な道路が何本かあった。
それ以外は道が広い以外に賑わっている感じはしない。

フェリーの港はスピードボートの港よりは賑わっていた。ジャイロロやトベロと比べると、トベロ以下、ジャイロロ並みといった感じだ。

右の白い建物にチケット売り場あり

わたしは記念に食事だけでもしておくかと、マカッサル料理屋でソトマカッサルを食べた。

見た目はジャカルタのソトバタウィに似ているが、こちらは豆乳ベースで少しさっぱりめ

他にもマカッサル料理屋を見たので、この町はマカッサルからの移住者が多いのかもしれない。

テルナテへ行くフェリー

フェリーの料金はスピードボートの半額以下の26,000ルピア(260円)
朝到着したフェリーがテルナテに折り返すのに合わせて乗った。

とてものんびりしており、わたしは遊覧船に乗って旅をしている気分になってきた。
とにかく景色が素晴らしい。朝の雨はあがったものの曇り空なのが残念だ。晴れていれば、海はもっと青く、木々はより鮮やかな緑色をしていただろう。

遠くにジャイロロ山が見え、そしてテルナテ、ティドレの島々が、富士山のような美しい山容を見せてくれる。

フェリーは約2時間でバスティオン港に到着した。港を目の前にして20分ほど止まってしまい何か起きていたのかもしれない。ただ、乗客たちは慣れたもので何も気にしていない様子だ。幸い電波はよく飛んでいたので、わたしも暇つぶしには事欠かなかった。

オススメレストラン

昼ごはんを食べたレストランが観光客向けで価格も手頃だった。テルナテグルメ情報でもたいてい上位に上がってくるレストランで、珍しくビールも飲める。ただしビールは500ミリ缶で85,000ルピア(850円)と高い。

行くなら是非お昼のランチビュッフェに行って、テルナテ名物料理を一通り食べてもらいたい。ゴフイカンもポペダもあり、好きな量だけ食べられる。
ちょっと味見をするのに最適だ。
飲み物も水と甘い紅茶(いずれも冷たい)が飲み放題。
これで55,000ルピア(550円)と良心的だ。
夜はテルナテ料理はない。カニが名物の店と聞いた。

イカの煮込みが絶品だった。日本酒が欲しい。左の皿はポペダ

ただ、味の方はわたしの好みとはちょっとだけ合っていない。
特にゴフイカンはここで食べてあまり美味しくないと思ったら、別の場所でもチャレンジしてもらいたい。


黄色ハイライト:上からレストラン、マンガドゥア港、バスティオン港

明日は9時のフライトで南マルク州の州都アンボンへ行く。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?