見出し画像

南東スラウェシ州の旅 3日目 ムナ島で古代人の壁画を見る

今日はムナ島観光をする。
宿でガイドをアレンジしてもらった。

ツアーを申し込んだところ、わたししかいないので結果としてガイドをやとったのと同じになってしまったのだ。
1人開催のため追加料金になり、40万ルピア(4000円)
そして1人なのでバイク2人乗りで出発


古代人の壁画がある洞窟へ行く

スラウェシ島には世界最古と言われている壁画が南スラウェシ州にあり、ムナ島のはそこまで古くはない。
1997年からフランスの調査隊が入り実地調査していたそうだ。
有名な洞窟壁画が一つツアーに組み込まれているが、わたしが調べただけでも4つあったので、全部見たいとお願いしていた。

ガイドによれば、全部で28ヶ所もあるそうだ。さすがにそこまで見ると飽きると思い、3ヶ所にしてもらう。

未舗装のアップダウンの多い細道を進む
ところどころゲートあり

リアン・カボリ壁画

細長い洞窟を奥に進んで行くと思い、ヘッドライトを持ってきたが、幅20メートル、奥行き10メートルほどの洞窟で、不要だった。
差し込む光で十分明るい。

壁には、赤土で描いたような人や動物のデザインがある。

牛のような動物が攻撃されている

リアン•ムタンドゥノ壁画

リアンカボリから500メートルくらいのところにある洞窟で、カボリより少しだけ小さい。

ここの壁画はデザインが大きい。
牛や馬が大胆な構図で壁一面に描かれている。

馬に乗っているようだ
牛っぽい

もう一つの壁画、リアン•イドゥハ•マランガは通路が閉鎖され行けなかった。

壁画のなかには、誰かが後から足したんじゃないかと疑われるようなのも混じっていた。
さすがに、いたずら書きは無かったが、とても心配だ。

道の途中の気になったもの

たくさんあったのだが、絞ってご紹介したい

鍾乳洞から取り出した細長い岩
道端に大量に並べられている。

なにに使うのか聞いたら、墓石にすると言っていた。
確かにお墓に設置され、布がかけられていた。こういう墓石は初めて見た。
なぜ布を掛けるのだろうか?とガイドに聞いたら、汚れないためだと言っていた。たぶん別の理由がありそうに思えた。

ちなみに価格は一本10万ルピア(1000円)
日本だと数万円しそうだなと言ったら、輸出してボロ儲けとできるなと言っていた。

コンクリート製の壺のような貯水槽
多くの家にある。
屋根の雨水を集めて貯める仕組になっている。

雨が少ない気候なのと、炭酸カルシウムの岩石の地層により水はけが良すぎるからかもしれない。
井戸を掘っても、地下に保水層がないのだろう。

チークの林
ムナ島は、高級木材のチークの産地で有名だ。
チークはインドネシア語でジャティ(jati)と言う。
オランダ人が産地のジャワ島から持ってきて植林したのが始まりらしい。

違法伐採で問題になる時期もあったが、今はこうして植林をすることで、サステナブルにしている。

みやげを買う

ムナ島はカシューナッツの産地で有名。インドネシア語でカチャンメンテという。
ガイドによれば、ムナ島産は粒が大きく質が高いそうだ。
わたしには普通の大きさに見えたが、せっかくなので寮のスタッフたちへのみやげに1キロ買い、自分用にも加工済みのものを買った。

未加工の白は1キロ1200円、茶色い加工品は300グラムで500円

地元の布は買わず
地元の織物があるというので見に行く。
Tenunというらしい。

天然染料を使った布もあったが、色やデザインがあまり好みではなく、買わなかった。

アラック蒸留所で試飲する

ヤシ酒を蒸留して作るアラックがあると聞き、ガイドとともに村で聞きこみしながら、ついにキーパーソンのおばちゃんを発見!
バイクでついて行く。

土のクネクネした細道を森の奥に進むこと数百メートルのところに、のどかな暮らしとともに蒸留所はあった。

蒸留所は、3基の原始的なスチームポットを備えた本格派。

Muna Distilleriesと名付けた

味は驚くべきレベルで、今まで飲んだアラックでベスト
香りはよくあるアラックのツンとくるトゲトゲしさがあるものの、舌触りはとても滑らかでフルーティー。高級モルトのニューポット(出来立てのモルト=ウィスキーをこのように言う)にも負けていない。
さらにすすめられるまま蜂蜜をスプーン1杯入れたところ、絶妙なバランスになった。

パイプを竹で覆うのは初めて見た
保温効果で温度変化を和らげているのかも

謎のアラック評論家しかも外人が現れ激賞するものだから、技士たち(全員女性)も誇らしげだ。
みんなで記念撮影し、アラックを買って蒸留所をあとにした。

絶景ポイントで記念撮影する

ムナ島はサンゴの塊が隆起してできた比較的新しい地層で、日本でいえばカルスト台地だ。
白く削られやすい岩石のため、奇岩景観が広がる。

ワキラ山
Puncak Wakilaというビューポイントがある。

それほど特別な感じはしない。もとのツアーにプンチャック系が入っていないのがよく分かった。

ラクデ山
Puncak La Kudeという。
ここもラハのオススメ観光スポットで出てくるが元のツアーには入っていない。。
ここの見どころは、2つの岩をつなぐ吊り橋で、ガイドは危ないから渡ってはいけないと言っていた。

わたしは様子を観察し、大丈夫と判断し渡った。インドネシアのメンテ能力を考えると、年月の経過とともに危険度は増していくだろう。

海沿いの景勝地をめぐる

あいにくの曇り空で、海面、湖面の色はにぶくくすんでしまったが、これも自然本来の色だと思えば楽しめる。

モトヌノ湖
こんこんと湧く澄んだ水がたたえられた美しい池なのに、あろうことかゴミだらけだ。
おそらくここを風呂代わりにしシャンプーやら石鹸の空き袋を捨てていくのだろう。
本当に困った人たちだ。

見た目は飲めそうなくらい透明
ここにもゴミが捨てられている

ムナ島は火山島ではない。熱源があれば温泉だらけになるはずなので残念だ。

ムレウラ海岸
ここは絶景ポイントとして必ず出てくるムナ島を代表する景勝地。

本当はもっと青い

ここで昼ご飯にした。

猫たちと一緒にカップラーメンを食べる

舟に乗る予定だったが、船主がいないので待たずに別の場所に行くことにした。
天気がいまいちだったというのもある。

ナパバレ湖
ここは、緑色の湖面が美しい池。
ここではボートをチャーターしぐるっとまわった。500円
水深が2.3メートルしかなく湖底の白砂が見える。
ここに限らずだが、浸食されやすい石灰岩が波で削られ、深く切り込まれている。

独立した岩はキノコやテーブルみたいになる。
ついに雨が降り出したため、岸に上がり雨宿り。

雨も上がり、最後の見学場所を見に行く

ルマ•アダット(伝統家屋)
新築の伝統家屋が3棟建っているだけの場所だ。
中には入れないし、山小屋かロッジにしか見えない。ガラスや鉄は使わない方が良いだろう。

これよりもっと伝統家屋に見える家は山の方に行けばたくさんある。
いまいちな場所だ。
せめて展示物を置いたり、ダンスや衣装で雰囲気を出さないといけないだろう。

日本の駄目な地方都市が、予算消化の箱物を作ったかのような感じがした。

夕食はシーフード屋台で

昨日と同じ場所にまた来てしまった。
今回は別の屋台にする。お金をまんべんなく落とすためだ。

今日は昨日より客が少ない。
わたしの選んだ屋台は、アジしか置いていないため、アジの塩焼にした。

アジの塩焼定食300円

バンドンではこんなに新鮮な魚は食べられないので、嬉しい。

ムナ島観光はこんなところだ。ブトン島のバウバウに行く途中に立ち寄ると良い。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?