年の瀬のプログラミング教育あれこれ

 4月から校内のプログラミング教育推進担当のポジションを命ぜれられて,もう12月になった。牛のような,亀のような,そんな歩みの末に行き着いたのは,結局「プログラミング教育全然わからん」だった。わからんもんはわからんのだ。わからんなりの何某かは得たが,それが日本全国の小学校教員の皆々様にとって有益かどうか,それさえもわからんままだ。誰かご教示してほしい。

 プログラミング教育をプログラミングという特定の枠で捉えることはすでに周回遅れの発想なのだが,世間はどうもそういう捉え方をしたいままらしく,それじゃあTwitterで現役プログラマの皆さんが大喜利してた頃から何も変わっとらんじゃないか,という話である。
 じゃあそこに,各教科のねらいを加えていくことが大事なのかと言われれば,それも少し違う気がする。「教科としての学びを外すことなくできたのか」という評価軸は,あまりにもありふれたものであり,というかそれが第一義じゃん,という話だから。

 非常に難しい。「プログラミング的思考」への一点突破ならまだ話は単純化できるだろうから,しばらくその方向性で行きたいのである。つまりは「全教科・領域の全単元・題材でプログラミング的思考は育成できるのだ」という,もう自分としてはびっくりするくらい拍子抜けな結論。
 そして,こういうことを言い始めると「えっ,全教科全時間でパソコン使うんですか」と言われかねなくて暗澹たる気持ちになる。私はパソコン使えなど一言たりとも言ってない。GIGAスクール構想の話とどんだけ絡めたとしても,全時間パソコン使えとは口が裂けても言えない。
 私たちがやらなきゃいけないのは思考の力を,思考を継続する力を,思考を楽しもうとする心構えを,折れない,しなやかで強かな思考を鍛えることだ。「プログラミング教育をプログラミングという特定の枠で捉えることはすでに周回遅れの発想なのだ」から。
 少なくとも,私は思考の末にその結論に至っている。皆さんはどうだろうか。なんとしてもご教示願いたい。