学級経営についての長い独り言

 学級経営という,広くて大きくて,遠くて深い話。「ゆるい」とか「きっちり」とか,そういう話の枠で捉えることの是非はひとまず傍に追いやって,改めて学級経営って考え始めると眠れなくなるよねえ,ということを考えている。実際はよく眠っている。

 多分,多分だけども。
 学級経営は4つ,ないし3つの類型があるんじゃないかと考え始めている。
 「統制型」「解放型」「抑圧型」「無秩序型」
 で,「統制型」と「解放型」は,傍目には正反対の類型に見えて実際共通項が多いので,一個にまとめてしまってもいいような気がしている。俗にいう「うまくいっている学級」である。以下は私が考えたよくわからない類型のよくわからない定義なので,まあいいようにしておいてほしい。

 「統制型」。確実で明確な学級としての指針,方針があること。禁止行為に対する厳しい注告と,推奨される行為に対する称賛,価値付があること。
 「解放型」。子どもの自由な発想に対する寛容さ,許容度の高さ,適切な難易度の課題の設定が軸であり,自己肯定感へのアプローチが見える。
 「抑圧型」。パワーによる統制。禁止行為は明確だが,故に逸脱にも厳格であり,一切の「あそび」が許されていない状態。悪平等。
 「無秩序型」。自由さへの指向に対してブレーキが効かず,諦めが支配する空間。様々な児童間格差が生じている状態。

 大雑把にこの4つ,ないし3つの類型に学級を当てはめていく試みを経て,最終的には自分が「統制型」の教諭なのか,「解放型」の教諭なのかがわかってくれば,見えることもあるんじゃないだろうか,というのが今のところ私が掴んでいる感覚である。
 で,私はおそらく「解放型」なんだろうな,と思っているが,これがまた難しいところで,他の人からは「無秩序型」の谷に学級を追い落としているように見えるだろうな,と感じている。

 私だって,本当は「統制型」の方がいいんだろうな,と思っている。そういう先生に今までもたくさん出会ってきたし,これからも出会うだろうから。でも,それはきっと難しい。一国の宰相になるより難しいんだろう。他の誰でもない,わたし。他の誰にもなれない,わたし。あの時は迷い,あの時は開き切った瞳孔で何かを語るわたし。そういう,ぐずぐずとした,まとまりのない「わたし」の集合体でい続けなければならないのだろう。学級経営というのは,人それぞれだから。人それぞれになってしまうものだから。