以前以後のお話 12

 また少し調子を崩し始めています。
 現状で求められている(と自分で思っている)ことと、現在の心身の状態に微妙な“ズレ”があり、その“ズレ”を知覚していながらも解消できていないというのが実感です。様々なタスクに対して心身が万全の状態で挑まなければならない(と自分で思っている)のですが、なかなか私の心身はそれについてきてくれていません。
 比喩的によく“器”とか“容れ物”とか言ったりします。“箱”という言い方もよくするのですが、箱はどちらかというと言葉や知識や知恵に対して使うことが多いです。精神的なこと、心身の状態についてはやはり“器”や“容れ物”の方がしっくりきます。多分、心は流動的で流体で、言葉や知識や知恵は何か実質的で物質的なものとして捉えている傾向があるのかもしれません。

 そういう私個人のことばの運用におけるこだわりはいいとして。
 どうやら現在の状態は、器にヒビが入っているというよりも器の縁の一部が欠けていて、その欠けた縁を上回る量の液体を入れられない、と表現した方がいいのかもしれません。不揃いな長さの板で作った桶を想像してもらえるといいかもしれません。「アミノ酸スコア」で画像検索すると出てくるアレです。
 既に私の心の状態は完全ではなく(完全な心の状態というのがどういうものかはわかりませんが)、かと言ってヒビが入っているせいで何か液体を注いでもそれらが全て流れ出してしまうという訳でもなく、ただ、許容できる液体の量が以前に比して減っているということだけは確実なような気がします。できることとできないことが以前よりも明確に区分けされるようになってしまっています。そして、そういった現状を認識して(してしまって)、より落ち込んでしまうというのが定番の悪循環で、それにハマってしまわないようになんとかしないといけないなあと、曇天の土曜の午前に考えているわけです。他にやることあると思う。