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超映画批評『犯罪都市 NO WAY OUT』55点(100点満点中)

『犯罪都市 NO WAY OUT』は、韓国で高い人気を誇る「犯罪都市」シリーズの第三弾で、すでに全世界で120億円超の興行収入を記録したヒット作となっている。

ストーリーは、ソウル広域捜査隊へ異動したマ・ドンソク演じるマ・ソクト刑事が、新型麻薬を巡る事件に挑む。事件の背後には日本のヤクザが関与しており、三つ巴の戦いが展開されるというもの。

続きものではないし、わき役キャラクターも刷新しているので、この3本目から見ても全く問題はない。

本シリーズは実際の事件をリサーチして作った刑事もので、国際的なスターであるマ・ドンソクがセルフプロデュースを務めることでも注目されている。

彼の肉体を活かしたボクシングアクションがウリで、相手がオノを持とうが銃を持とうが、ひたすら拳でぶん殴って成敗する斬新な演出が観客を引きつけている。

また、今回は日本市場へのアピールとして、青木崇高や國村隼などの実力派俳優が起用され、作品の魅力を一層高めている。

しかし、肝心の評価となると、ちょいとフクザツ気分である。

一言でいうと、PG12指定の過激な暴力描写とコミカルな演出のバランスに課題が見られる。韓国映画の得意とするコメディ要素と、リアルな実録に基づいた物語がアンバランスで、どうも乗り切れないのだ。

個人的にはグロ系描写は抑えて、ギャグ演出の徹底や主人公の圧倒的な強さを活かしたシンプルなエンタメ作品へ転換したほうがファン層が広がると思う。

まとめると、『犯罪都市 NO WAY OUT』は、独自のアクションと国際的なキャスティングで注目を集めながらも、作品としてのバランス感覚が今一歩。

今後のシリーズ作品には、コメディ面を強化し、マ・ドンソクらしさを最大限に引き出す改良を期待したい。

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