ウンコ奮闘記

あれは高校2年の秋。学園祭の日であった。いつもは一緒に行く友達がいたのだが、その日は学園祭準備があると早く行っていた。俺はマセガキだったので、学園祭などくだらないといつも通り遅刻ギリギリの時間帯に学校に歩いて向かっていた。何事もない。ただ学園祭があるだけ。この時はそう思っていた。

駅から学校まで行く間のトイレ、つまりウンコスポットは3つある。セブン、すき家、セブンである。つまり、登校中に催しても大抵の場合駆け込んでセーフとなる。しかし、その日は土曜日。そして俺はある重要な点を見逃していた。第一ウンコスポットのセブンを超えたあたりで猛烈な便意が俺を襲った。かなりの強敵だ。そう思った。しかし、すき家がある。そこまで耐えれれば勝ち。そう信じて、俺はすき家まで股をできるだけ狭めて歩いた。しかし事件が起こる。すき家は土日は8:30からしか営業ていなかった。時刻は8:18。学校の遅刻のラインも8:30。俺は深く絶望した。すき家の前で崩れ落ちた。しかし時間は待ってはくれない。便意も待ってくれない。そして俺は最後のうんこスポットであるもう一つのセブンまでなんとか歩く、つもりだった。俺は忘れていた。セブンイレブンはとうに閉店し、コインランドリーになっていたこと。俺はかすかな希望を信じ中を捜索したが、ゴウゴウと動き続ける洗濯機とテーブルしかそこにはなかった。8:23。俺は察した。うんこを漏らすんだなと。このままだと遅刻にもなる。うんこと遅刻のダブルパンチ。これはダメ。そこで閃いた。すぐに出せる分を茂みに噴射し、急いで学校に向かう。これで野糞➕遅刻回避。俺はこれしかないと思いおもむろに茂みでしゃがんだ所、同級生の男子に見られた。流石にここから尻を出してうんこを噴射したら学校での立ち位置は完全にうんこマン、ひいては変態になるに加え、茂みがあるとはいえここは住宅地。おばはんに通報でもされたら俺の人生が終わってしまう。極限状態で気が狂っていた俺は彼のおかげで正気に戻り、ある作戦を考えた。何食わぬ顔でお腹が楽になる量のうんこを漏らし、学校に駆け込み担任に顔を見せて登校を証明。そしてトイレに篭り残りのうんこ+漏らした分の処理を行う。これが当時の俺にできた最高級の計算であった。そしていざうんこを漏らすと、今まで散々苦しんできたのは何だったんだろうかと言うくらいの快感が脳を迸った。しかしまだ終わっていない。学校に向かわねば。そしてお腹を楽にして学校に走ったが、匂いがバレるのが怖すぎたので、汗拭きシートを体中に配置し匂いが拡散しないようにした。そして副担任に挨拶をすると、すぐさま近くのトイレに駆け込んだ。先生曰く、初めて見るくらい顔色が真っ青だったらしい。そして残りのウンコを済ませ、先程配置した汗拭きシートで必死にパンツを拭き、予防策でナプキンのようにケツに汗拭きシートを配置し、何事もなかったのようにみんなの前に出てきいたかったが、信じられないくらいの汗をかいていたらしく、汗拭きシートの匂いだけすごくするので、汗拭きシート使ってそれ?みたいな顔をされた。

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