熟語を覚える
最年少初参加小5男子は、漢字がうまく覚えられないそうだ。暗記力がないと言われているらしいが、いろいろ対話していくうちに、そもそも部首とつくりを詳しく習ってないことが分かった。
漢字を覚えるなら部首とつくりがわからなければならない。ウ冠も正式に習っていないのなら、そりゃ漢字が覚えられないだろう。
まずは部首つくりの検索、違う部首の漢字形成文字を連想、最後に漢字を電話越しで説明するという設定で文章化。これを繰り返す。
この次の段階は、教科書を読んで理解することだ。
2字熟語を読んでどういう意味か理解できなければ、算数も理解できない。
実際、算数も同時並行的に進めているが、用語説明でつまずきやすい。約数とは何か。公・約数とは何か。最大・公・約数とは何か。三段階に分けて、熟語を理解しなければならない。
そこで、一つ一つ自分の言葉で説明させる。何か分かって、何が分からないのか。こちらが説明しすぎて受け身にならないようにする。あれ、これといった指示語を減らし、具体的に自ら語らせることで、適切な言葉が使えるようにしていく。そうすることで、書かれていることを理解することができる。
熟語を中心とした用語を理解し、そこから教科書を読めるようにする。これは英語においても同じだ。
インターナショナルスクールに通う中1は、今月末の準1級試験の準備を進めているが、語彙問題の問題集をすべて暗記することに躍起になっている。学校でnovelsを読んでいるにも関わらず、それらを生かしきれていないように感じる。彼もまた、覚えにくい単語を接頭辞・接尾辞をつかみ、単語全体のイメージを連想、それからそれらを使いこなせるようにさまざまな場面を想定して文章作成する。またエッセーやニュースサイトを多読して連語を定着。
中1で準1級ってがんばってるねと言うと、学校では普通ですよと言われる。たしかに、英語がネイティブの環境にあるなら資格検定は容易いだろう。
しかし、日本語を母語とする子供は、準1級の英単語を理解しようにも、英単語を解説した日本語が読めなければいけない。さすがに英語学習が進んでいても、彼もまた2字熟語の理解が不足している。
母国語が日本語である以上、やはり抽象語の理解を放置しておくわけにはいかない。そうでなければ、外国語の法文や論文を理解することはずっと不可能だろう。
彼がどのような学問を志すかわからないが、どんな学問にせよ、外国語の論文を理解し、書けるようになるために、日本語の熟語をちゃんと読めるようにしてあげたいと思っている。
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