合宿Q&A

合宿の説明会を受けて、Q&Aを作成しました。説明会で話したこと、いただいた質問をもとに作成しています。

なぜ合宿を始めたのですか?

はじめは「僕が勉強しているのをみていてほしい」という生徒の一言からスタートしました。そこでその子の観察からはじめ、人数を増やしこれまで9年合宿を開催してきました。合宿すると、1回数時間観察するよりも長い時間その子を観察することができるので、勉強ができない根っこの部分を改善するように仕向けられます

そう気付いたので、合宿を毎年つづけています。

どのようなことを教えてもらえるのでしょうか。

基本的に問題演習中心の自学自習です。ただ、適宜その子にさまざまなアプローチを仕掛けます。以下のようなスタンスで学習時間を過ごします。

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僕と学習プランニングして、問題演習。場合によっては質疑応答、あるいは動画授業を見てもらう。解説書を読んでもらう。それらをインプットするために文章作成でアウトプットしてもらう。そうしたことを子供と話しながら判断していきます。

その子によって教える科目、内容はさまざまですが、自分で勉強して能力を伸ばせるようにしてあげたいと考えています。

こうしたやり方の根幹にあるのは、松永さん的に言うと「合宿は自分の能力を自覚的に伸ばすことを子供に教えるところ」ということです。


子供たちを観察していると、勉強のやり方にいくつか問題がある場合があります。それらをしつこく指摘し、修正し、また学習にノれない時の対処法を教え、ノれる時にどんどんノれるようにしてあげます。サーフィンや楽器を教えているような気分になることもあります。それらに時間を費やし、子どももそれに協力してくれるなら、早い子で3日間、長いとあと1週間くらいかかることがあります。
つまり、このいい波悪い波を自覚させ、その対処法を教えるのには正直1週間では足りない場合もありますが、本人のいいところと悪いところを指摘し、直していく。その結果集中した状態を心地よく感じること。
この経験は、集団授業だけでは得ることができない時間であると自負します。


合宿に参加すれば、帰宅後も子供が勉強するようになるのですか。

勉強のやり方が改善され、自分で勉強しやすくなるのは間違いありません。本人の弱点をあぶり出し、間違えたやり方を改善し、大学生の家庭教師なら半年以上かかるところを、7日間で改善させることができるというイメージです。

また、2、3日で、その子の弱点を見つけ出し、改善策を提案・実践します。1週間以上かかる苦手単元の課題を3日で終わらせることもできます。

ですが、それを本人が変えようと努め、実際に意識的に変えられるようになるにはもう少し時間がかかります。

可能なら夏で数日過ごした後、その後も定期的にコンタクトがあった方がいいです。

もちろん、それはコストの問題があります。また、何度か夏休み1ヶ月丸ごと古民家に滞在できるプランを試しましたが、要望は少なく、子供が尻込みする場合も多いです。また、僕自身の体力の問題もあるので、一番つらい学習期間を僕が担当して、その後どのように継続していくか子供達と家族の判断に委ねようと思っています。

ただ、付け加えておくと、今までで効果的に子供が伸びたのは、夏の体験を心に、その後も継続的に月数回、僕たち教師や他の子と接触あるいは他の塾においても、能力を高めようと自覚できる機会がある子です。

こうしたことから、無理して夏に全集中しないで、できるだけ長期的に関わり続けられる方法を模索したいと思っていて、非営利団体を立ち上げたという背景もあります。
実は僕がたちあげた一般社団法人東京ソーヤは、合宿のない期間も定期的に気軽に会い、主体性を喚起させることを目論んでいます。

では1週間だけだと習慣化せず合宿の意味がないのでは?

たしかに自覚的に学習することを習慣化させるためには、7日間の合宿だけでは足りません。本当に彼らの学習習慣を変えることを目的とするのなら、小田原のはじめ塾のように夏休みだけでなく、数ヶ月寄宿して習慣を変える方がいいでしょう。

夏合宿では学習習慣を変えるきっかけや頭を良くすることに対するインスピレーションを与えたいと思っていますが、完全に変革することを第一の目的にしてはいません。

第一の目的は、自然のなかで集中できる環境において、家庭教師であっても数ヶ月かかることを1週間でたたき込むことです。
勉強方法のまずい点を改善すること。集中の仕方を覚えること。悪い波が来ても乗り越えられるようにすること。スマホではなく、別の方法でストレス解消するということなどです。
そして、今回は7日間を目処にして、一番学習するのに腰が重くなる最初のつらい時間をケアしようという感じです。

いずれせによ、習慣化は難しいので、それらの目的を達成した後、家庭に帰ってから自分でトレーニングする必要があることは言うまでもありません。

また、参加可能なら、その後8日目以降も古民家に滞在することもできます。これも需要によって柔軟に対応しようと考えています。

途中参加してもいいでしょうか?

物理的には可能です。ですが、以上のような観点からオススメはしていません。

また、できたら合宿後も教師たちと、古民家でのプロジェクトで何らかの「コンタクト」が継続することを望みます。

合宿に行く前に準備しておくことはありますか?

まずは睡眠時間です。夜暗くして眠ること。光を浴びて起きること。当たり前のことを先に習慣にするよう努めてほしいです。

それから「どうすれば自分の能力が上がるのか」、「どうしてその単元がわからないのか」、自分の強みと弱みを言語化できるようにしておいてください。より具体的である方がいいです。可能なら弱みについて解決しようと今からトライしてもらえるとうれしいです。

ゲーム・スマホに依存気味の子でも参加できるのか?

できます。
むしろゲーム・スマホに依存している子こそ、自然環境でこそ集中できることに気づくのではないでしょうか。

中学受験前の小学5年生でも参加可能か?

その子にも依りますが、朝からお兄さんたちと学び、川遊びし、切磋琢磨したいという子なら参加可能です。

あるいは、単に遊びまくりたい!というのなら、原先生(合宿のスタッフの一人)が8月お盆明けに開催するカナディアンカヌーの探究プロジェクト「水上教室」や水上教室初回講師であるearthmanshipの岡田淳さんのサマーキャンプがオススメです。これらも随時ご紹介することができます。

朝は何時起きですか?

4時半です。

ちょうど4時過ぎくらいに鳥が鳴き始め、あたりが明るくなるのですが、そのタイミングで起きるのが気持ちがいいからです。

この時間は早すぎるという意見も多いし、結局、子供たちは目覚まし時計で目を覚ましてますが、それでも鳥と共に動き始めることで自然と一体となりながら学習を開始してほしいと思っています。

男女共同で開催する?

男女両方参加オッケーの合宿を何度か試してみましたが、生活すべてを共同でおこなう上で難しさを感じています。
古民家が2棟あれば実現可能かなと思っています。よって今はちょっと男女共同はできるだけ控えてますね。どなたか、近くでもう一軒貸してくれるとうれしい…。

女生徒だけの合宿も同じようなプランですか?

女生徒の合宿は5日間で設定してあります。
8月24日からはじまるこの期間は、夏休みの終わりにそこまで自分たちで高めてきたことをさらに追い込みをかけ、秋以降の成長に勢いをつける時間という位置づけです。

早朝の学習時間に変わりはないと思いますが、昼から変更する可能性もあります。
川遊びしたい!という子ばかりなら、男の子たちの合宿同様川遊び→学習というスタイルになるでしょう。

ですが、というのも川遊びを男子ほど求めないのなら、
料理や造形などクリエイティブワーク、音楽、文章作成など、より表現と協働作業に力点を置いたかたちをとりたいと考えています。

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