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【これって教育に使えないかな】行動経済学

人間の非合理的な意思決定

行動経済学とは、人々がどのように意思決定を行うかを研究する学問であり、「経済学」と「心理学」が融合してできた新しい学問です。
「人間に非合理的な意思決定のメカニズムを解明する」という視点もとても面白い。
「91枚がはずれ、9枚があたり」の箱A
「9枚がはずれ、1枚があたり」の箱B
どちらからくじを引きますか?
同様の実験ではAの方を選ぶ人が多く、6割ほどいるようです。
確率にするとAは9%、Bは10%でBの方が当たりやすいにも関わらす、「あたりが多そうなAを選ぶ」という非合理的な行動をとってしまう。

直観と論理

三角形ABCと三角形DEFが相似で、相似比が3:2。
三角形ABCの面積が6㎠のとき、三角形DEFの面積はいくつか?

この問題、教科書の問題にあるわけですが、毎年必ず数人間違えます。
面積なので2乗して9:4にして計算しなくてはいけないのですが、4と答えて間違える。
面積比を練習する問題なのに面積比使わないなんておかしいと思わないのかとずっと思っていましたが、この本を読んで納得しました。
人間の意思決定のデフォルトは「直観」であること。
数学が苦手な生徒を思い返すと「直観」で判断しすぎな子が多いかもしれません。特に証明をやっていると勝手に等しくなったり、定理が出来上がったりと。
直感だけでなく、論理的に考えて意思決定してほしいですね。
・疲れている
・情報量や選択肢が多い
・時間がない
・モチベーションが低い
・情報を見慣れている
こういったときに直観を使って意思決定しがちのようです。

マクドナルドのアンケート結果の失敗

時代が健康志向だから健康志向なメニューを提供しようと2013年サイドメニューにサラダとフルーツを加えました。
日本では2006年に「サラダマック」を提供しましたが、全く売れなかったようです。
大規模なマーケティングを行ったにもかかわらず、実際顧客が買い求めていたのは「健康的なメニュー」ではなく「ファーストフード」だったからです。
マクドナルドに行くときはどんなときでしょうか?「忙しいとき」「疲れているとき」が多いのではないでしょうか。「今日はもう夕飯作りたくないし、マックにする」のような会話が我が家でも繰り広げられます。そんなときは直観的な意思決定になってしまうということですね。

サラダマック


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