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実力テスト20点が60点に!「FAST学習法」

私が実践し、数学がとても苦手だった生徒が半年で平均点ほどになった方法をまとめます。教える立場の先生や講師、もしくは保護者がアドバイスしてあげてもいいでしょうし、生徒自身が自主的に実行することでも効果はあります。ちなみに「なんだ、平均点くらいか〜」と思う方もいるかと思いますが、実力テストや入試レベルの模試で20点ほどの生徒が60点ほど取るのは簡単なことではありません。もちろん、自分でそれを成し遂げる生徒もいますが、その生徒も以下の学習方法を実践しています。

F:Forget〈忘れる〉

学習を始める上で、忘れた方がいいこと
①すでに知っていること
②すぐにしなくてもいいこと
③自分の限界

特に勉強が得意でない方は③の自分の限界を忘れ、「できない」「難しい」という言葉を封印しましょう。先に受けた刺激が後に影響を与えるプライミング効果というものがります。ピザを10回いってから、ひじをさして「ここは?」「ひざ!」というゲームで有名な効果です。私が学んだSBT(スーパーブレイントレーニング)でも、「言葉は自分の耳に入り、強化される」と言っていました。松岡修造さんのように「できる」と熱く発する必要はないでしょうが、「できない」「難しい」をやめ、「できる」「やってやる」の言葉に変えた子は学習に取り組み、1年が終わるころには口にしなくなりました。成績?もちろん上がりました。

やってみよう
・学習を始める前に「すでに知っていること」「すぐにしなくていいこと」「自分の限界」を忘れよう
・「できない」「難しい」など自分の限界を嘆く言葉を封印しよう。代わりに「できる」「やってやる」など自分が達成したい姿を言葉にしよう
・「だって・でも・どうせ」の3Dを封印しよう(言ってしまったら言い換えよう)

A:Active〈能動的〉

インプットは「読む」「聞く」「見る」
アウトプットは「話す」「書く」「行動する」
「勉強しているけどなかなかできるようにならない」という生徒で多いのは、綺麗にノートをまとめあげるなどを一生懸命しているインプット特化型。テストになるとできない、ってそれはアウトプットをほとんど練習せずに勉強していたです。
アメリカのコロンビア大学の実験では、年齢により若干ばらつきはあるものの「覚える時間(インプット)」と「練習する時間(アウトプット)」の時間比率を3:7にしたグループの成績が最も良い成績を上げたそうです。
私が実践した経験では、勉強が苦手な生徒ほどアウトプットをしない、避ける傾向にあります。今までの経験で間違えることに抵抗があるのでしょう。なので、必ず聞いていたらできる問題を出題する、誤答ははねずに訂正するようにしています。勉強が苦手な生徒にとって1枚のプリントがすべて丸になるのは嬉しいもの。苦手な教科に取り組むときはぜひやってみてください。

やってみよう
・自分がよくやる学習方法を書き出そう。「読む」「聞く」「見る」に該当するものはインプット、「話す」「書く」「行動する」に該当するものはアウトプット。インプットばかりではないか、アウトプットが足りなければ学習方法を変えよう
・まずは配布されるプリントの余りを1枚もらってきて2回やろう

S:State〈状態〉

私は毎年、担当したクラスで「夜は9時に寝よう」と伝えます。
その昔、飲み会のお隣になった方の家がすごい家で、お子さん全員が地元の有名進学校に在籍、もしくは卒業でした。「家で勉強を教えてらっしゃるのですか?」と聞いたら「夜の9時に寝る これだけです」と言っていました。まあ、これだけではないのでしょうが、こだわっているポイントは睡眠なのだろうと今は思います。
それから自分に子供ができるまでは忘れていましたが、子供ができ、一緒に寝るようになってからは自分も9時就寝をしています。まさに人生が変わる習慣でした。体重は減り、メンタルは改善し、いろいろなものに挑戦できるようになりました。もし、昔の学生時代の自分にアドバイスできるなら「9時に寝ろ(でも本を読めかも)」としますね。
9時から寝て8時間と12時から寝て8時間でも同じ8時間かもしれません。しかし、私の場合、9時からゲームをしたり、動画を見たりと睡眠の質を下げる行動をして、就寝していました。目覚めは最低でしたね。9時は自分の生活リズムとして、睡眠の質を下げる行動をする時間的猶予を減らすちょうどいい時間でした。

やってみよう
・夜9時に寝よう
・朝瞑想・夜瞑想をしよう

T:Teach〈教える〉

ワシントン大学の実験で、教えるつもりで学習することの有用性を証明したものがあります。学生を「この後にテストがあると思いながら勉強する」「この後に他の学生に伝えなければならないと思いながら勉強する」という2つのグループに分けました。

その後、確認テストを2つのグループは受けましたが、「他の学生に教えなければ」と思いながら学習したグループは、内容を正確に思い出す確率が28%も高かったという結果になりました。

教えるつもりでも効果があります。学校なら友達に説明を聞いてもらったり、先生に合っているか聞いてもらったり、兄弟がいるなら兄弟に聞いてもらったりもできます。ちょっと緊張するでしょうが、それがこの学習のポイントです。印象に残りやすくなりますし、「この場合はどうなの?」という問い返しがあればさらに学習は深まるでしょう。

大人の学習でも同じです。研修を受けてきたら誰かに話す、勝手にレポートを作る、同僚に勝手に還元する。聞いてくるだけ、言ってくるだけが最も無駄です。

やってみよう
・他人に教えるつもりで学習しよう
・本当に教える、教えなくても説明を聞いてもらうとさらによし

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