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「生産性カウンセラーⓇ」のコラム(NO.4)努力論



「天才とは1%のひらめきと99%の努力である」

発明家エジソンの有名な言葉ですが、皆さんはこの言葉をどのように解釈していますか?

おそらく多くの方が、天才とは「多大な努力」をすることで天才になったにすぎない。

だから、少しの才能があれば努力次第で誰でも天才になれる。

このように言葉の意味を解釈されていませんか?

でも、エジソンが言った意味は全く違う解釈なのです。

エジソンが言いたかった事とは、

「99%努力しても、1%のひらめきがなければムダになる」

という事だったのです。


努力を否定されている訳では決してありませんが、言葉が広がる中で言葉が意味する「解釈」が変わり、間違った意味が広がっています。


コミュニケーション研修の中で「体感」いただく事が多いのですが、「言語」はコミュニケーション全体の7%にしか過ぎず、特に「単語」が意味する解釈には個人的なバイアス(認知)が入っていますので、丁寧に意味を確認しながら話さないと、全く違う言葉のとらえ方になり、ミスコミュニケーションの要因になります。


ただ、今日はコミュニケーションの話ではなく「努力論」を脳科学からの視点でお伝えしたいと考えています。

まず、努力についてですが、様々な研究の中で、人が努力できるかどうかの多くは「生まれつきの才能(遺伝子)で決まっている」事が分かっています。


従って、努力できない自分を必要以上に責める必要はありません。
(自分が努力できないのは決してダメな人間だからではなく、「脳の構造がそうなっているからだ」と現実を「正しく解釈」してください)

そして、「できないこと」ではなく、「できること」にフォーカスを当ててください。
(そうすれは、「自己肯定感」を上げて「幸福感」を高める事ができます)


「努力できる」人は努力できる特性があるという解釈になりますが、努力できない人は、努力できる人にはない特性(才能)があります。


例えば、努力できない人に多い特性は、「ものごとを効率的にこなす」才能です。
(努力家にはできない発想力や工夫です)


人は、「面倒くさい」ということを感じる「特性」があるから、これだけ便利な社会になったのです。


そしてこれからの未来は、ますます努力と成果が一致しにくい環境になっていきます。


大切な事は、自分が持っている「特性」を正しく認識し、その「能力をどのように活用するか」です。


ただ、どうしても自分の特性を「努力できる」ようになりたいと思われるなら、脳科学的なトレーニングでそのような特性を持てる方法がありますのでご安心ください。


逆に「努力ができる」タイプの方は、「努力中毒」(目的の達成のための努力ではなく、努力や苦難が「目的化」して脳の快楽にしてしまう)リスクがあります。


努力している時に脳の「前頭葉」が、「自分は今、いいことをしている」と判断して報酬系が活動し快楽をもたらします。


日本は、良くも悪くも「努力」や「苦難」を美学とする文化や価値観があります。


これは、農耕民族としての歴史的背景(遺伝子的特性)や政治的な要素が関連していますが、この話は複雑なので今は触れません。


ただ、「苦しい努力=善」というバイアス(認知)があれば、これからは外した方がいいと考えます。(ここも話が深いので今は触れません)


最後にどうしても「ここは努力をしたい」という方に「脳科学的な視点」から努力できる方法をお伝えします。


努力ができないメカニズムは脳科学的に言うと、脳の「島皮質」という部分が影響を与えています。(「面倒だからやめようよ」というブレーキをかけています)


そのため、努力するためには、脳の「島皮質」を騙す(だます)ための方法が有効です。
(21世紀は脳を騙し、しつける時代とも言われています)


具体的には、


1.努力の成果(ご褒美)を定量的に「島皮質」に認識させるために頭の中で具体化して映像化(イメージ)する


2.退屈感や苦行感も「島皮質」が嫌がるので、ゲーム的感覚で楽しめる仕組み(環境)を作る工夫をする
(努力目標に合わせたプロセスをゲームのレベル1、レベル2というように定義して達成感を楽しむようなイメージです)


3.ネガティブ感情があれば、その感情を「島皮質」に認識させ、努力のモチベーションにする

例えば、失恋した時に、「絶対に魅力的な人間になって見返してやる!」といった感情です。
(ダイエットって恋愛中より失恋した時の方が成功確率高くないですか?)


このような方法もあります。

ご参考にしてください。

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