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会社で初の男性育休を取得した時の話

■僕について

まずは、僕が誰であるか簡単に紹介しておきます。

僕は、家族で山形県鶴岡市に移住して、フルリモートで都内のIT企業に勤務している3児のパパです。

妻、6歳の長女、4歳の長男、0歳の次女、という家族構成です。


お~、今回は3回目の育休の話ですね!?


いえ、実は違うんです。

長女と長男が産まれる時は里帰り出産だったため、育休は取得しませんでした。

なので、第三子にして初の育休ということになります。

 「コロナ禍で帰省することができない…」

 「幼稚園があるから、長女と長男を休ませられない…」

というのが、次女の時に里帰り出産をしなかった理由です。


長女と長男の幼稚園の送り迎え、ご飯の支度、お風呂など、乳飲み子を抱えた産後の妻だけでこなすのは無理でしょ!!

ということで、育休取得を決意しました。


■会社について

僕は、2020年6月から株式会社ショーケースという会社に勤めています。

東証スタンダード市場に上場している会社ですが、従業員100人程度の規模で、小回りの利く、わりとベンチャーっぽい感じのIT企業です。


「おもてなしテクノロジーで人を幸せに」というコアバリューを掲げ、お客様である「企業」とエンドユーザーである「顧客」をはじめ、価値創造の源泉である「従業員」に対しても“おもてなし”の価値を提供しようとしているユニークな会社です。


例えば、コロナ前はオフィスワーク主体の営業組織だったんですが、コロナ禍に入った途端に「従業員と家族が安心・安全に仕事をできなければいけない」と原則出社禁止&フルリモート体制に移行。

業務のオンライン化、デジタルマーケティングを取り入れた営業プロセス革新、リモートワーク手当として毎月2万円支給(※現在も継続中)など、素早い意思決定が得意です。

これらの取組は「TOKYOテレワークアワード」大賞受賞や、総務省「テレワーク先駆者百選」に選ばれるなど、外部から高く評価いただきました。


■会社の子育て支援について

「おもてなし」や「人の幸せ」をコアバリューに掲げているだけあり、産休・育休に対する制度は整備されています。

とくに産休・育休を取得後に職場復帰した社歴の長い従業員が多く、仕事と家事・育児を両立しやすい職場なんだと、入社間もない頃から感じていました。

これは育休取得時に知ったのですが、自分が会社初の男性育休取得者だと知ったときは少し驚きました。フレキシブルに働ける環境なので、他の男性従業員はもっと育休を取得していただろうと勝手に思い込んでいました。


■男性育休取得を申請してみた

事前のリサーチで、代表取締役社長の永田もパパ社長という記事を発見。

さらに、上司も子育て家庭なので、ある程度の理解はあるのだろうと予測。


しかし、専属の広報担当は僕ひとり。

中小・ベンチャー企業でよくある、「業務が回らないよね…」という懸念もチラホラ頭をよぎる。


一先ず、上司に相談しようと、オンラインMTGを設定し、「育休を取りたいのですが…」と尋ねたところ…

「オッケーです!人事と手続きを進めつつ、業務の引継ぎをお願いします!」

と、躊躇なくOK。笑


会社がフルリモート体制に移行した時と同じように、上司も「できない理由を挙げたらキリがない、どうやったらできるのか考えよう」というマインドセットで、新しいことにチャレンジしたりするときに本当に助かる。


育休前には、コーポレート本部(バックオフィス)の皆さんに、気持ちよく送り出していただきました。

会社や上司、同僚の「育休を取得する際の空気」は非常に前向きでした。
感謝ですね。


■男性育休のための事前準備

人事との手続きは、社内規定や育児休業給付金などの説明をしてもらいました。(給付金の申請手続きは人事・労務がすべてやってくれました!感謝!)


そのあとは、具体的な業務の引継ぎです。

いわゆる一人広報なのですが、プレスリリースの執筆・配信などはコーポレートサイトの運用をしているベテラン社員が引き継いでくれました。


図(リリースの流れ)


日ごろ、コーポレートサイトへのリリース掲載などの社内連携が活きました。


職務内容を深化させていくジョブ型が社会的な流れですが、こうした社内連携や業務の重なりは、組織のレジリエンスや弾力性を高めてくれるんだなと、改めて感じました。

何事もバランスですよね。


そう言った矢先に恐縮ですが、引き継ぎのための資料作成=ジョブディスクリプションを書くという経験が個人的に良かったです。


業務の棚卸をしていく上で、業務の流れを点検しながら無駄を省き効率化させ、誰が読んでも理解できる文章に落とし込む作業は、色々と気づきがありました。


マニュアルあるあるかもしれませんが、「だいたい、こんな感じ」という感覚的な業務を、言語化していく作業は、自分自身の業務の曖昧性を軽減することにつながったと思います。


■育休中について

妻と第三子が退院してきた、2021年11月上旬から育休を取得。
当初は12月末くらいまで育休期間の予定でした。(なぜ、過去形なのかは後述)

育休期間中は、妻にはなるべく休養してもらうことが最優先!
僕が育休中にやっていたことは以下のことです。


・幼稚園の準備や送り迎え

まずは、長女と長男の幼稚園の準備です。
7:00くらいに起きて、朝ごはんを食べて、顔を洗って、お着替えして、8:30くらいにはバス停に行く感じです。

カンタンそうなタスクでしょ?


やってみると分かると、めちゃくちゃ大変!!
普段は、この時間の僕は食器の片づけ、部屋・お風呂の掃除を担当していたので、ほぼ初めて完全フルコミットでやりました。

・起きられない
・原因不明の不機嫌
・ぜんぜん食べ終わらない
などなど、マネジメント不能です!笑

毎日けっこう大変でした~!


・ご飯の準備

子ども達がバスに乗ったら、そのあとは夕飯づくりです。
昼は基本的に幼稚園の給食を食べきてくれるので、夕飯の準備をします。

毎日の「何をつくろうか?」という悩みを、めっちゃ実感しました!
あと、がんばってつくっても食べてくれない、とかもありましたね…笑

でも、自分がつくった料理を子ども達がパクパク食べてくれるのは嬉しいものですね。


・お風呂に寝かしつけ

16:00にはお風呂、17:00夕飯、19:30~20:00には就寝です。
わが家は、夜のスケジュールが早いです。

育休期間中は、長女と長男のお風呂に加えて、次女の沐浴も毎日していました。里帰り出産のときは、たまに週末に沐浴するくらいだったので、育休期間中は赤ちゃんとの触れ合う時間も圧倒的に増えましたね。


・空いた時間で新聞を読んで情報収集

広報なので新聞には毎日、目を通していました。

育休期間中でも、日々の情報キャッチアップすることは重要です。完全に業務から離れることも良いのですが、僕の場合は復帰時の困らないよう、情報収集はしていました。

■育休をとって良かったこと

・子ども達との時間が増えた

普段だと、1日に子ども達と過ごす時間って2-3時間くらいです。(起きてから仕事までの1時間、休憩中の1時間、業務後から寝るまでの1時間)

育休期間中は、幼稚園から帰ってきた後に近所の公園に行ったり、普段の知らない子ども達の時間を覗くことができました。

・育児の大変さを改めて知ることができた

毎日の「何をつくろうか?」問題など、育児の先輩たちの大変さをリアルに感じることができました。

「夕飯、何がいい?」って聞かれたら、もう「何でもいいよ」って言わないと誓いました!笑


妻の大変さを知ることで、「あれをやっておけばいいかな?」「先回りして、これをやっておけばラクかな?」なんていう思考になれた気がします。

これは、家庭にとってプラスなんじゃないかな。


ちなみに、献立を考えるのが大変だったので料理本を買いました。

そうしたら、「あんまり凝ったもの作っても食べないよ」と言われました笑


■育休をとって良くなかったこと

・収入面

良くない、というよりは大変だったのは、やはり収入面ですね。

育児休業給付金の話を改めて妻と話していたら、「私は大丈夫になったから、早めに仕事に復帰しよう」ということになり、結果的に僕の育休は1ヵ月で早期終了となりました。


逆に言うと、収入面さえなければ、他は良いことばかりですね。


■まとめ

オフィスワークからリモートワークになり、家族で過ごせる時間は増えました。

でも、育休を取得して、改めて「やっぱり、家族と過ごせる時間って少ないんだな」と実感しました。

なので、仕事大好き人間の僕でも、子どもが生まれた時くらいは1ヵ月とか短くてもいいから“家族大好き人間”に振り切ってもいいかと思いました。


あと、やっぱり育児・子育て・家事とかって大変ですよね。

今では、里帰り出産だとしても、実家から戻ってきたら育休を取った方がよかったかもな、と感じました。

その時は言わなかったようですが、やはり大変だったと妻が言っていました。


えーと、結論。

育休は取った方がいい!

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