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じゅげむ的命名法
おもわず耳を疑った、というには大げさだけど「え? 今なんて言った?」と聞き返したくなることが時々ある。
もっとも、怒り狂って「もう一回言ってみろ!」みたいな感じではなくて、どちらかといえば「落語みたいな展開やな」とひとりでくすっと笑ってしまいそうなことが多いだろうか。
先日、なにげなく付けていたテレビからも「今の何?」と耳に残るフレーズがあった。しっかりとテレビを見ていたわけじゃないのに、そのフレーズを聞いたときに「え?」と顔を上げてテレビ画面を見てしまった。
それは、とあるシャンプーのコマーシャルだった。商品名は一応伏せておく。
ただ、その商品名に「え? なに? その寿限無(じゅげむ)みたいな名前」と引っかかった。
寿限無、という落語がある。
子どもが生まれたから名前を付けようということになる。せっかく名前を付けるなら、縁起のいい物事から名づけようじゃないかと、あれやらこれやらとくっつけて、すごく長い名前になる、という話。落語には続きがあるのだけれど、今回は省略。
シャンプーに限ったことではないけれど、商品名に「スーパーデラックス」と付けたとしよう。さらに、その商品を上回る新商品が発売されるとなったときに「ウルトラスーパーデラックス」といった名づけ方になっているものがある。
生理用品も、わりとそういった名前が多い気がしている。「超熟睡・ウルトラスーパーロングタイプ」みたいなかんじ。
化粧品などでも、「プレミアムゴールドコラーゲン配合」とか。あれ? ちょっとまえまでプレミアムコラーゲンって言ってなかったっけ? さらにゴールドになったんだ、ふーん。
ちょっと話が逸れるけど、ドラゴンボールZのスーパーサイヤ人もちょっと寿限無的展開だった。
サイヤ人だけでも、「悟空、宇宙人なの?」と驚いたのに。さらに超サイヤ人、超サイヤ人2、超サイヤ人3、超サイヤ人4、超サイヤ人ゴッド、超サイヤ人ブルー……。ここまでくると、なにがなんだか分からない。悟空すごいね、としか言えない。
ワンシーズン前に発売したものより、より良いとアピールしたいのはすごく分かる。けれどなんだか寿限無みたいにどんどん追加していくのは、どうなのだろう? 長助って呼んでるし、改善部分は名前に入れなくてもいいのになあと考える。
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