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なんでそっちに進化したの?

ほぼ日の学校で開催された「大哺乳類展2みんなの生き残り作戦」ナイトミュージアムに参加してきました。

哺乳類、とひとことで言っても、ネズミみたいに小さい生き物から、シロナガスクジラみたいに大きな生き物まで。本当にたくさんの動物がいる。頭ではわかっていても、ババーンと一か所に集まっているだけでも圧倒されました。

生き延びるために、動物たちがとった様々な戦略をいろんな面から知ることができて、とても面白い内容でした。

骨格標本と、剥製、生殖器に関してはホルマリン漬けの標本展示になっていて「実際にどうなっているかを、目で見る」ことができるのは単純にすごいなあと。もっとも、見ただけでは、わからないことの方が多くって、帰ってから「あれは、どういうことなんだろう?」と、自分で調べることでグンッと世界は広がるんだろう。

すごく不思議に感じた生物は「チスイコウモリ類」という血液のみを栄養とする哺乳類について。肉食、草食、雑食と食べることにおいて、いろいろと変化を見つけ、進化を遂げていく中で「血液食」を選ぶとは。血液食ということは、周囲には「食事」のもととなる生物がたくさんいた、ということだし、血液が一番手っ取り早く、他の生物と差がつけられるということなんでしょうけど。独特すぎない? 

切歯と犬歯で他の哺乳類の皮膚に傷をつけて、にじみ出した血液をなめとる、なんて、特化しすぎじゃなかろうか。臼歯は完全に退化しており、他のものは食べられないだろう、という解説パネルが添えられてた。他の哺乳類の血液は、無くならないと思って、その食性に振り切ったのだろうか? 

血液中成分も、哺乳類によって異なる(人間にネコの血液は輸血できない)のだから、チスイコウモリにとって、身体に害になる成分を持つ哺乳類の血液とか、あるのだろうか。チスイコウモリが住んでいる地域には特定の哺乳類しか存在しないのかもしれないけれど、そうだとしても、その哺乳類が変異を起こしたら、血液そのものが毒になってしまうこともあるんじゃないだろうか? チスイコウモリという動物がいることは知っていたけれど、彼らの食生と向き合ってみる日が来るとは思いもよらなかった。

もっとじっくり見たかったけれど、思いのほか時間が足りなくてバタバタと見て回ってしまった。研究員の方々の解説が面白かったので、もちろん大満足なのだけれど、会期中にもう一度足を運んで見るものいいなと思う。


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