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買って、食べて、応援。

夫が以前勤めていた会社の後輩は、いまは熊本でみかん農家を営んでいる。

もともと実家がみかん農家だった。彼は時期が来たら後を継ぐために会社を辞めると話していたという。

夫とは仲が良かったこともあって、10月の中ぐらいになるといつもお願いしている。早生みかんは外の皮が薄くて小ぶり。果肉がぱつぱつに張っている。一度食べるととてもおいしくて、スーパーのみかんを買うのをためらうほどだ。姪っ子は「このみかんじゃないと食べない」などといって、少し周りの大人たちを困らせていた。子どもは美味しいものに対してとても正直だ。

熊本で大きな地震が起きたとき、とても心配だった。けれど、震源地から離れていたため、みかん畑に影響が出ることはなかったと聞いてほっとした。

今年もそろそろみかんを、と夫がLINEで連絡した。すると、台風の被害を受けてしまい、収穫や発送に色々と支障をきたしているという。

大口のお客様とか、そちらを優先してくれて構わないから、落ち着いたらお願いしますと、うちで食べる分のほかに、夫の両親や親戚などの分を注文した。私たち夫婦は、いつも通りにみかんを買って応援するしかやりようがない。

買って、食べて応援しようと決めたことがもうひとつある。

それは、ホクトのきのこ。
先の台風で千曲川が氾濫し、ホクトのエリンギが大きな被害を受けたというニュースをみた。

そのニュースを聞いたとき、思った以上にショックを受けた。

ホクトのきのこ、特にエリンギは買い物に行くと高確率でカゴに入れてる品物だ。エリンギに限らず、我が家ではきのこをよく食べる。いつも安価で、美味しさにもムラがない。調理法によるけれど、きのこはカロリーが低くく、ダイエットにうってつけの食材。医師からの指示で、夫はダイエットを始めたので、きのこをもりもり食べている。

いままでは、何気なくきのこを購入していたけれど、ホクトのきのこを見かけたらできる限り買うと決めた。

ホクトは比較的大きな会社だ。資本金もあるし、個人で営まれている農家よりは復旧体制は整いやすいかもしれない。けれど長野県にある、きのこ総合研究所シイタケ栽培研究施設のほか、きのこセンターと工場が水害を受けた。総合研究施設が被害を受けたなんて。研究データみたいなものはバックアップされているだろう。けれど、新しく培養していたきのこなど、研究中のものは戻ってこない。

わたしが培養していたわけじゃないけれど、すごくショックだ。大学のときに細菌の培養をしていたからかもしれない。培養は、ちょっとした条件で色々と変わってしまうし、菌床にも影響されるだろうし。研究の積み重ねがあるからこそ、きのこは年中安価に買い求められるのだ。

ホクトのきのこは、あいかわらずスーパーに並んでいるし、値段が変わったようにも感じない。

何か特別なきのこ料理を作るわけじゃない。ホクトが被災農家とよべるかどうかは分からない。農家というよりは、株式会社だ。うさこさんが呼びかけていらっしゃったnoteとは、すこしズレているかなとも思う。

それでも、ホクトのきのこを見かけたら買うというのは、被災した企業の直接的な応援になるだろう。わが家で消費するきのこや、みかんなんて、たかが知れている。それでも、美味しいからこれからも食べ続けたい。そのために、応援の意味もこめて、買い続けようとおもう。

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