いい年した大人がアルバイトをすることについて
会社を辞めて5年も経つと、会社勤めをしていた時の感覚が結構なくなっていることが多いような気がします。アルバイトをすることについてもその1つかなぁと思って、メモするページです。
日本でフリーランスするなら、アルバイトはすごくいい学校だと思っています。
まずはじめに、タイトルの通りのことを、心から思っています。実際私は、webサイトのつくり方とか、写真の撮り方とか、結構アルバイトをして学びました。
ぶっちゃけた話、案件を受注する時って、やったことない見よう見まねな状態でも勢いで突っ走っちゃったりしていました。
特に最初の方は。
それで、自分の力不足を痛感して、なんとかかんとか納品はするのだけど本当に落ち込んで罪悪感と無力感に苛まれたりもしていた(する)わけですが、そこで助けてくれる最強ツールがアルバイトだと思っています。
アルバイトをしたら、その道何年、みたいなプロの方々の仕事を真横で見られるし、しかも効率のいいやり方とかすごく親切に教えてもらえるし、その上、お金までいただける…。
お金のことを言ってしまうと、「雇い主に謝れ」という感じのご指摘をいただきそうですが、正直そこはある程度ウィンウィンに収まったりすると思うんですよね。
だって、アルバイトって、やっぱりかなり安い時給で人を使える。仕事を教えたらその安い経費で業務が回ってしまうんだからみなさん快く教えてくれるし、私も、ぜひ学びたいということだからかなり意欲的に学ぶし、成果が出せるよう必死に頑張るから。ウィンウィンに収まりますよ。
そうは言っても、会社員時代の感覚ではとてもじゃないけどアルバイトなんてできなかったと思います。
今となってはそんなふうにアルバイト最強説を確信している私ではありますが、会社員時代の感覚だったら、間違ってもアラフォーになってアルバイトをするなんてことはできなかったと思います。
年を取った自分が下っ端としてお店に立ったり、自分が全くど素人な領域で若い子に指導を受けたり、空間の中で一番どんくさい行動になりながらも必死でやったり、そういうことは、なかなか当時の感覚ではできなかった気がします。
そもそも履歴書を書いてアルバイトの面接に行くこと自体に、そびえ立つようなハードルを感じて足が向かなかったと思う。なんでこんなに言い切れるかというと、ちょっと憧れたことがあったから。
脱線:会社員時代は、結婚してパートをする友達にかなり憧れるなんていう不思議な先入観もありました。
脱線ですが。。。
私はアラフォーで結婚経験のない独身女です。
(同棲したりはしてましたが、結婚までは至りませんでした…。同棲解消の時期とほぼ同時に、生き方考えたいなと思って会社辞めてます)
働いていた会社は未上々でシャカリキな社風、そこの営業職に就いていたので、30歳といえばかなり中堅どころ。地方の支社を任されているような状態でした。
朝から晩まで予定はぎゅうぎゅう、当時は働き方改革の前だったこともあり、全国をテレビで繋いだマネージャー会議が夜10時から開催されるとかも当たり前。会社に提出する書類も、お客様に提案・報告する書類もたくさんあって、(なんかこれって私自身が会社の外で生きていくためのスキルとか、私らしさを育むこととかには全く関係ないような感じだよな…。)なんて思いながらも身をすり減らして遂行することで、ある意味社会人としての務めを果たしているような気持ちになっていました。
そんな中で、結婚した友達がパートタイムでいろんな業種の仕事に挑戦して、普遍的なスキルを身につけたり、自分らしさ再発見したりしている姿はとても眩しくて、羨ましくて、憧れました。
(私は独身だからできないけど、結婚したら堂々とパートやアルバイトの面接に行けるからいいなぁ…)と思っていました。
今となってはよくわからないんですが、なぜか、
■ 結婚して誰かの奥さんとして家事をする立場になったなら、明るい場所から堂々とパートやアルバイトの面接に行ける
■ いい年して独身だったら、パートやアルバイトの面接にいく時に引け目を感じなくてはいけない
という変な先入観があったんですよね。
ほんと、今となっては全くわからない感覚。
いい年してアルバイトをすることへの精神的なハードル。私の性格が見栄っ張りなだけなのか、社会通念的な風潮なのか。それは「?」だけれども。
年をとってから未経験領域のアルバイトを始めることへの精神的ハードルが、私の意固地な性格のせいだったのか、社会一般的に普通の感覚なのかは、よくわからないのですが、そのハードルを持ってしまうことがかなりもったいないことだというのは強く思います。
冒頭で訴えた通りアルバイトってかなりためになるからです。それにかなり楽しくもある。仕事だから真剣に臨む分、遊びや趣味では味わえないような快感を味わえるような気がしてます。
正直、時間があるならやらない手はないのではとすら思っているほどです。
おわりに。このメモについて思いを巡らすきっかけは…
このメモを残したのは、20代の若い子が、「死ぬほど会社辞めたいのに辞められない…」と真剣に相談してくれたことがきっかけです。
その子の話を聞いていたらなんとなく会社員時代の自分の必要以上に複雑な思考回路を思い出して、(会社勤めってそんなもんだったかなぁ)と懐かしくなってしまいました。
今の私からしたら、「死ぬほど会社辞めたいなら辞めたほうが楽しいよ!」というアドバイスしかできないのですが、この感覚は、やっぱり、自分自身が実際に体験しないと腹落ちしないだろうな、とも思います。だから本当に、相談相手としては役立たず…。できるから大丈夫だよ、と言ってしまいます。もちろん、会社を辞めなくても大丈夫であることも間違いない。
会社を辞めても大丈夫だし、会社を辞めなくても大丈夫。どっちも大丈夫だから大丈夫だよ、という話になってしまいます。
なんて言えば良かったのかなぁと思い出しながら考えていると、こんがらがっている根底には、真面目で繊細な感覚があるのかな、と思い至っています。
大人になってもアルバイトができる無神経さを持つことができたら、きっと、会社を辞める辞めないはそんな大きな悩み事にはならない気がします。
会社の中にも未知ないろんなことがあるし、会社の外にはもっと未知ないろんなことがある。どっちに行ってもある程度のお金は入るし、どっちに行っても生きていける。どっちがいいのかをボーッとイメージできる適当さは悪くないもんだと思うんだけどなぁ。
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