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スポーツメンタルトレーニングってそもそもなに? byうさみ

Madoyaca代表の宇佐美円香です。

私はスポーツメンタルトレーニングを事業の1つにしており、ソフトテニス競技を中心に全国の小学生から大人まで指導させていただいています。
また社会人大学院生として、スポーツメンタルトレーニングの専門家になるためにスポーツ心理学を研究中でもあります。

高校生への講習会の様子

スポーツメンタルトレーニング自体の歴史は長いのですが、日本ではまだまだ「気合・根性・理不尽」などで乗り越えている実態が多く、重要視されていないというのが実情なので、今回はスポーツメンタルトレーニングについて、極力簡単に書いてみることにしました。


スポーツメンタルトレーニングとは?

スポーツメンタルトレーニング(Sports Mental Training:SMTと略される)は、スポーツのトレーニングの中で自然と備わる・育まれるものとされてきた「精神力」を様々な心理学的アプローチで強化していくものです。

特徴的なのが、競技力向上・実力発揮のために必要な心理的スキルを習得するだけでなく、心身の健康を促進したり、人間的成長も促すような内容であることです。

心理的スキルには2種類あり、競技中に理想的な心理状態を作り出すスキルと、長期的な視点で競技力向上を目指すために普段の練習や競技生活を充実させるためのスキルの両面があります。
試合場面で用いるテクニックだけでなく、競技に対する意欲や人間関係なども含んでいるので、かなり広い内容です。

スポーツメンタルトレーニングの効果に関するエビデンス(科学的根拠)

スポーツメンタルトレーニングの活用にあたり、科学者が4つの観点からエビデンスをまとめています。

  • スポーツメンタルトレーニングを受けたことによる競技パフォーマンスの向上を示す研究結果

  • 成功した選手はより心理的準備を周到に行っているという調査報告

  • 優秀な選手は高い心理スキルを持っているという研究報告

  • スポーツメンタルトレーニングや心理的準備のパフォーマンスへの影響に関する、選手自身による報告

スポーツメンタルトレーニングはこれらの多くの研究成果によって、科学的なエビデンスが得られています。

しかし、日本では誰でも「スポーツメンタルトレーナー」を名乗れるという現状があり、元アスリートや数日で取れるような民間資格をもった、専門知識があるのかどうかが微妙なトレーナーも非常に多いです。

一見、元アスリートがメンタルトレーナーを名乗るのはいいのではないかと思われがちですが、専門知識に基づいてプログラムを作成するのではなく、選手時代の経験則やひらめきなどでプログラムを作成しがちで、科学的に有効であるものがどうかが怪しいことも多いです。
簡単に取得できる民間資格だけでメンタルトレーニングをしている人にも同じことが言えます。

と、偉そうに書いていますが、私自身も元々日本とイギリスの民間資格(取得に1年以上かかるものですが)を取得した状態でスポーツメンタルトレーニングを始め、全国大会の上位を争うチームのサポートをしている中での専門知識不足を感じたので大学院への入学&専門的研究開始を決めたという背景があります。
なので、入り口としては簡単な民間資格から入るというのは良いかもしれません。

スポーツメンタルトレーニングの基本的な心理スキル

スポーツメンタルトレーニングで行われる心理スキルの指導の流れは

引用:「これから学ぶスポーツ心理学」

上図のようなものが一般的です。
1つ1つの主なスキルの詳細は別の記事で紹介しています。
以下のマガジンをご覧ください。

上記でも説明しましたが、スポーツメンタルトレーニングにおける心理的スキルは試合場面での心理的コントロールを目的としたものと、長期的視野に立つものの2種類あります。

意外と、競技に対するモチベーションを高めたり、方向性を確立させたりすることを目的として、目標設定や自己分析を行うことも非常に多いです。

次回はそれぞれの心理技法について触れていきます。
お楽しみに!


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