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防潮堤に出会って4年。

どうも海岸線の美術館の館長、髙橋窓太郎です。
2019年7月3日に初めて雄勝を訪れ、当時建設中だった防潮堤の壁の前に立った瞬間電撃が走った。その日から今日でちょうど丸4年が経った。

2019年7月3日 雄勝にはじめて訪れた際に見た防潮堤
2023年6月14日 現在防潮堤に2作品の壁画が完成

昨年8年間働いた会社を辞めて、人生を通してこのプロジェクトを続けようとしている。まだ始まったばかり。続けようとしているだけで、続けられるかはこれから次第といったところではあるが、世界遺産になるまで続けたいというのが今の夢で、結構本気で考えている。

このプロジェクトを始めてから、たくさんの人に会って、様々な価値観に触れて、大きな変化が起きた。「会社辞めてまでやるのすごいね」と言ってくれる人もいて、そのたびに「えへへ」と言いながら照れたり照れなかったりしてはいるが、実のところ全然すごい事でもなんでもなく、辞めざるを得ない状況になってしまっただけ。辞める決断も自分だけで出せず、辞める前日に「窓太郎なら大丈夫だよ!」という言葉を貰いたいがために、友人を深夜に呼び出したりもした。あの時は本当にありがとう。

単純に心躍ってテンションが上がってしまったら、それ以外見えなくなってダンスするみたいに、心が動かし続けることを諦めない生き方がしたい。
いつも大概、踊り疲れて、その興味とか熱もすぐに冷めて他に目が向いてしまうのだけど、今回はちょっと違う。というかかなり違う。はじめて巨大な防潮堤を見た瞬間から、はじめての連続でここまで来ているので、飽きない。エキサイティングだし、生きている!!といつも感じている。すやすや寝れる。でも相変わらず朝が弱い。


ということで、このnoteも自分にとっては新しいチャレンジ。

世界遺産になるとして、それは現世ではないだろうとさすがに思っている。
なので、自分たちが生きている間にやれることは、3.5kmにも及ぶ防潮堤に地道に壁画を作り続けて、できるだけ後世の人たちが残し続けたいと思ってもらえるような流れ、ムーブをつくること。
去年から色々なメディアに取材をしてもらい、たくさんの人に美術館のことを知ってもらえた。でもそこで自分が話す内容が外向けのもので、元来のシャイな性格によって本当に思っていることをなかなか言えず、本当はもっとこう考えているのに!という思いを少なからず抱えていたので、リアルにその時に感じていることを残していくことにした。
というか、リアルを伝えていかないと、それを受け取る側もどういう感情になればいいのかわからないだろうし、踊れないだろうし。

たしか、エジプトのピラミッドを建設した人が残した日記に「作業後のビールは最高!」みたいな、今と全然変わんないじゃんという内容があったかと思うが、そんな感じで、「だよね!!!」と思ってもらえるものにしていきたいと思っている。


最近思っていたことは、壁画を描き続ける意味について。

壁画を制作し続けられるということは、すなわち大きな被害の出る津波が来ていないということ。なので、自分たちが制作していく中で、もう2度とあんな出来事が起きて欲しくないという祈りのようなものも壁画に込められていくのではないかということ。
雄勝や石巻や仙台で出会った人たちは、明るい未来をどうつくっていくのかという想いと共に、自分が育ち生活している場所と向き合っている。生きている。
僕たちは、雄勝ではない場所に住んでいるけれども、自分達にしかできない向き合い方を模索し続けようと思っている。
3年間で何度も雄勝や石巻に通い、会った人と友達になりバカみたいな話をしたり遊んだり、お茶したり。そこで暮らす子供たちの将来を楽しみにする親戚のおじさん的な気持ちになったり。
友達が喜んでくれるために壁画を描く。そんな感じで。

僕らの活動をきっかけに雄勝を知って、いつか行ってみたいなと思ってくれる人が一人でも増えたら嬉しい。
前に、TVのニュースをみて来てくれた夫婦が、「結婚記念日に壁画を見に来てみたかったんだよ」と言ってくれて、壁画を見るそのしみじみとした背中がすごく沁みた。

結婚記念日に来てくれたご夫婦


これからnoteでは、海岸線の美術館というプロジェクトを始めた経緯だったり、自分がそもそもどんなことをしてきたのかだったり、今何を考えているのかだったり、悩んでいることなどもどしどし書いていきたいと思っている。


初回から飛ばすと今後書くことも無くなってしまいそうなので、
最後に軽く自己紹介をして締めたい。


髙橋窓太郎、34歳。
窓太郎という名前にある「窓」という文字。
フランスのおかっぱの女の子が主人公の絵本「マドレーヌ」が由来。
この文字は、自分の人生にとってすごく大事な価値観になった。
自分の元来のポジティブさは、この風通しの良い文字に起因するかもしれない。そして風通しがいい状態で在ることは、アイデアを考える上ですごく重要で、その原点を名前を見るたびに思い出すことができる。

「窓」は向こう側の風景を切り取るものであり、
防潮堤によって風景が遮られているという状況に違和感を覚えたのは、
当然のことだったのかもしれない。

そんなかんやで、今後も考えていることなど書いていこうと思う。
人生で日記とかも書いたことがないので、すごく新鮮だ。

と気づいたら、だいぶ夜も深くなってきた。
早く寝なければ明日も起きれないかもしれないが、
頑張っていこうと思う。

続く




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