見出し画像

ヨーロピアンオーク樽・ローランド

バー周遊記 2023年1月 その5

2月になり、春も近づいてくるようでも、今しばらく1月のお話。

奥のボトルが並ぶ棚に、見たことがなさそうなボトルがあった。少し離れた場所にあっても、真ん中に書かれている「24」の数字が見えた。これは24年間熟成された大御所ということだろう。グレンキンチーの24年とのこと。

グレンキンチーは通常のタイプでも、そう頻繁に頼んだことは無いはず。たまにお願いして、やさしい味わいやフルーティな香りが素晴らしかったことは思い出した。それでも蒸留所の場所がローランドであることは全然覚えていなかった。

初めていただくグレンキンチー24年。当然今まで飲んだことが無い。記憶にある他のグレンキンチーと同じ系統の味わいなのはわかった。

後口が少し違っていたようだ。

ヨーロピアンオーク樽

ウイスキーが流れていったあとの香りの中に樽に使われていた木の香りを感じた。よくあるシェリー樽フィニッシュやバーボン樽フィニッシュのように、別の種類のお酒の香りというよりも、木を強く感じた。
マスターにお話を伺った。

ヨーロピアンオーク樽で熟成されたとのこと。ラベルを見ると確かにヨーロピアンオークの記述もある。
ヨーロピアンオークで作った樽はよく水分が漏れてしまうそうだ。そうなると、樽の大きさを考えると、修理にとても労力がかかるのはすぐにわかる。それ以外にも醸造中の樽が修理対象になったら、中に入っているウイスキー入れ替えが大変そうだ。

どうしても味わいに関わるために、何の樽でフィニッシュしたかという話しをよく伺ってしまう。樽のメンテナンスについて思いを巡らせていただいた一杯。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?