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知らない伝統 バー周遊記 2023年8月

はじめに

だいぶ久しぶりになりました。サボり癖がついておりました。

言い訳になりますが、某有名ゲームがリリースされて遊びまくっていた、というところです。忙しさにかまけて文字を書く事から逃げておりました。

また書きとめていくようにします。

最初の一杯に驚きいっぱい

ちょっと遠いので、たまにお伺いするバーに行ったときのこと。最初の一杯目を何にしよう。ついつい反射的にジントニックで、と言っていたこともあった。

数年前にジンリッキーを知った。ジントニックよりも甘味が欲しくないとき、非常においしくいただけた。そこからジンリッキーも最初にお願いする一品のリストに加わった。

今年の夏は非常に暑いので、甘味よりも柑橘の酸味が強い方がいいと思い、この日もジンリッキーをお願いした。

そして出てきたジンリッキーを見て、驚いた。

グラスの底に輪切りのライムがドンと構えていた。

ライムの輪切りが入ったジンリッキー

普段いただくジンリッキーでは、グラスの中に固形のライムがあることが少なかった。事前に絞られたライム果汁を加えていることが多いように思われた。

よく見ると、輪切りのライムの果皮に切り込みが入れられている。グラスを回すと90度ごとに切り込みがあった。

伝統

マスターにこういうジンリッキーは見たことがないとお伝えした。

今でも伝統的な老舗のバーではこうやって輪切りのライムが入るジンリッキーを出すところがあるとのこと。
輪切りにしたライムを客がマドラーで押すことで、味の調整をしながら飲んでいたという。

当時はそうやって作って、飲むものだと決まっていたのだと思われた。

マスターのお話は続く。
その形式で出すとライムを押してしぼることにより、炭酸が抜けてしまうことが問題点だったと。最初は時間がかかってしまって気が抜けるのかと思ったが、マドラーで混ぜるからなのかとも思った。

そのため、あらかじめ輪切りに切り込みを入れる、しぼっておく等の調整をして、マドラーをつけずに出すスタイルにしてみたとのこと。

それを聞いて、そもそもジンリッキーのスタイルが年代によって変化してきたということを知った。また、かつての形式をさらに改良することで、新たな美味しさと伝統を味わうきっかけを得た。

厚岸

その後、別のバーにハシゴした。
以前から伺っていた話で、厚岸の蒸留所では二十四節季シリーズというウイスキーを出されており、それを集めておられるとのこと。

今回はその中の「りっとう(立冬)」をいただいた。

厚岸 りっとう

厚岸の大きな魅力と思っている、ピート香が少なく、まったりとした味わいだった。度数も55度とかなり高めになっている。

やはり、立冬と名付けられたように、冬の入り口で温もりが欲しくなったときに飲みたい、という感じなのかと思った。

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