朝、目が覚めて
他の誰かになっていないかと
そんなことを思ってしまう。
朝、目が覚めて
世界が変わっていないかと
そんなことを期待してしまう。
それでも体を起こして伸ばす。
仕方なしに朝日を眺める。
思うことなど何もないと。
昨日の残骸が足場をなくす。
今日にまとわりつく明日がいる。
朝、目が覚めると
他の誰かになっていた。
朝、目が覚めると
世界が変わっていた。
それでも僕は変わっていないと
眺める朝日は僕を映した。
知るはずのない
結末を描いて、
それが僕だと気付かされた。
僕の中にある偶像。