白昼夢

土砂降りの向こうに
晴天が嘲笑う

境界線に揺らぐは
透明な狐の嫁入り

しとしと
りんりん
鈴が鳴る

君の手の甲に
噛みついて

君の喉笛を
舐めとって

ここにすべてを
ぶちまけて

愚かなその祝列に
花を添え

夏の残り火に
焼き尽くされてしまうまで

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