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ママが株式会社として起業したわけ

今、私の周りには開業届を出して個人事業主をしているママや未届けのママなんかがたくさんいます。(未届けの人は基本的にハンドメイド商品をマルシェなどで売っているという方が多い印象です。)

ただ、私のように「株式会社」を立ち上げる人はごく少数で、
スキルを持っている方でも個人事業主というほうが多いです。

では、なぜ私が一人会社を株式会社として立ち上げたのか?
今日はその理由を書いてみたいと思います。

個人事業主との比較が出てきますが、
どちらがいいかはそれぞれの考え方次第で、
ここではあくまで、私がいいと感じていることを書きます。

株式会社にした6つのワケ

①企業と対等になるため

日本にある多くの会社が株式会社です。
その方々とやり取りするとなったら、やはりこちらも「株式会社」という冠があるだけで、相手の評価も変わってきます。
すると、何がいいかと言うと、単価を上げやすくなります。
個人事業主だとどうしても「経費かかっていないだろうから」と足元を見られがちですし、
事実、株式会社だと、税理士さんの顧問料や税金の均等割りなどもありますので、必要経費が個人事業主よりかかってきます。

そうなると、単価も上げざるを得ない公然とした理由があるので
お客様にもご納得していただきやすいです。

実際、私自身は、個人事業主としての時より、単価を上げやすいと感じています。

②厚生年金をかけることができる

個人事業主だと、厚生年金はかけられないですよね?
国民年金だと、いざ自分が年を取って働けなくなった時、
入る額が少ないです。
しかし、会社を作ると会社役員として厚生年金をかけることができます。
その分会社の支出も自分の支出もあるので、
経営者だと負担に感じることもあると思いますが、
先々への貯えだと思えば、無駄ではないと考えます。

③経費の額が大きくてもOK

個人事業主だと青色申告で控除額が55万円までですよね。
なんと、今年から控除額が減額されたんですね!

令和2年分の確定申告から青色申告特別控除額が55万円に改正

それ以上だと経費を計上しても意味がありません。
ですが、株式会社ならきちんと根拠があって会社がOKなら
計上できるわけです。
もちろんガソリン代なんかも営業で車を使うので経費計上できます。
その他にもそういうことが諸々出てきます。

経費の上限を意識して、ちまちましてしまいそうな私の姿が見えたので
ここは思い切って「株式会社」だなと思いました。

④「給与」ではなく「報酬」にする

テレワーカーさんへの支払いで、これには2点メリットがあります。

1)テレワーカーさんへの支払いを「報酬」=「経費」にできる
 外部への支払いになるので、「給与」ではありません。
 テレワーカーさんはあくまで外部の個人事業主の方々です。
 協同こそすれ、関係は主従ではなく対等です。
 「従業員」ではありません。
 給与で支払った額には会社への課税対象になりますが、
 報酬は経費なので、経費計上して節税することができます。

2)テレワーカーさんと対等にいる緊張感
 上述のとおり、テレワーカーさんは従業員ではありません。
 飽くまで、私が依頼した仕事を受けてくださる方々です。
 だから、私は、いつ見限られるかわからないのです。
 石本はろくな仕事を取ってこない、扱いが悪い、などとなれば
 私のほうがバッサリ切り捨てられるのです。
 これは、テレワーカーさんも私に感じていることかもしれません。
 (実際私から切り捨てることはよほどのことがない限りありませんが)
 そのため、
 お互いに良い距離感で高いパフォーマンスを出せているように感じます。

⑤ママとしてのメリット

上記に「厚生年金」をかけられる、と話しましたが、
もし役員報酬をもらわなければ、夫の「扶養」になり、
年金などを含む社会保険料を払わなくても、保険証ももらえますし、
年金も第3号の立場にあたるので、自己負担がありません。
個人事業主は「第1号被保険者」にあたるので、保険料が発生します。

第3号被保険者とはどんな仕組み?

扶養なので、住民税もかかりません。
ある程度のお金は経費で賄うこともできます。
これは、女性である不利を逆手に取った上手い方法と言えます。

⑥ワークインライフの実現

ワークライフバランスとはよく言いますよね。
仕事と生活のバランスのことでよく働き方について言及されますが、
この「ワークインライフ」は生活の中に仕事がある状態。
具体的には、時間のやりくりがどこかの会社の従業員になるより
ずっとずっと融通が利きますし、
子供の帰りを自宅で待ってあげることができます。
布団も干せるし、夕飯の準備もランチ直後にできます。
ま、もちろん、仕事に対する責任は変わらないので、
どこをどう上手にして帳尻を合わせるかはとっても大切ですよ。

「株式会社」をうまく活用する

以上より、もちろん不正はいけませんが、上手にやりくりすることで
個人事業主より余裕を持った経営ができると私は考えて、
起業しました。

今のところ不満はありません。
設立経費などは個人事業主より高くつきますけれど、
私の性格には、上記のようなやり方がとても合っているなと思っています。

もしこれから起業を考えている方の参考になれば幸いです。

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