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某デパート屋上ビアガーデンというとんでもないところで、キツネの嫁入りライブしてきた件

需要と供給とはなんぞやという事を初めて考えたのは高校生の時だった気がする。当時、私は、同級生が「何をほしがってるかリスト」と「いらないものリスト」を作成し、

A君がCDウォークマンをほしい
B君がCDウォークマンを売りたがっている

という条件がマッチした際、交渉、マージン抜いて一儲けという事をしていたわけだが、これを第三者のC君が、マージンの事をAくんにバラしてひと悶着という事があった、この場合、C君の介入がなければ全員需要と供給が合致してハッピーだったはずなのに、、とやむなくC君を八つ裂きにするというくだりがあった。

そう、周りがどう思おうが需要と供給がマッチしていればそれは成立するのだ。

という点からいくとけっこう微妙なラインのライブが先日の高島屋さんの屋上ビアガーデンでのライブだった。
基本、我々キツネの嫁入りは、誘われて経費等がクリアされて、スケジュールあえば、どこでもやるぜのスタンスなのだが、「ビアガーデンってこれ以上ないぐらい音楽性マッチせえへんがな」という疑問満載なオファー。

ちなみに編成は違うが当日やった曲の一つがこれ

そもそも、ビアガーデン、なぜ人は外でわざわざ飲むのか。
それはきっと「解放感」「日常と違うロケーション」「楽しい」「季節感」とかとか、でその解放感から、すっかりナンパスポット化している側面もあるとか。

んで、キツネの嫁入りといえば、「警鐘感ありありな歌詞」「のりにくい変拍子」季節でいえば確実に宇宙空間。というあたりなので、つまるところ真逆である。

というわけで当日まで、やれ、なんか適当なJ-popとかカバーした方がええんちゃうか、いやいや、オジサンおおそうやし歌謡曲ちゃうか、とかとか物議をかもしたが、結局、オリジナルオンリー、なんならお試しで新曲もという具合だった。

やったもん勝ち、楽しんだもん勝ちですな、人生。

会場入りしたら雰囲気は海の家。
そうBGMは、あの誰が聞いているわからんのに日本のチャート上位を不動のものにしている、「いっぱい人いて歌ってるの2人ぐらい、他の奴おってもおらんでも変わらんがな、あれ、そういえばギャラ配分ってどうなってるんかな」でお馴染みのあの辺の人らである。夜中、バイクでアホが爆音でかけてるのと、まさにこないだ行った海の家以外で初めて聞いた。

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人間性ごと否定されそうな空間

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そして、「今すぐにでも帰りたい、でもバイトだからしょーがね」というオーラと表情全開(厳密には感情はロスト)な彼らが焼き上げる、もしくは炒める、もしくは缶詰から出す行為を料理とする茶色の食べ物が大挙する空間。

ああ神よ、今この瞬間だけ望みをかなえてくれるなら雨降らして

とちょっと思ったのは事実だが、まぁここまできたらやるしかあらへんなの心情で黙々とセッティング。

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ロマンチックかつワンチャンありそうなライティング

結論からいくと、めっちゃ楽しかった。CDを欲しがってくれるおじさんと4歳児にはやたらウケたし。主催のマネージャーさんや関係者の方々からは、またやってくださいという社交辞令ともとれるが絶対取らないお言葉もいただき、ちょっとだけ来てくれていた貴重な友人(ご近所さん)や、前述の4歳児の母君などからは、「ハート強いっすね」という、これは多分誉め言葉だろうお言葉をいただき愉快な限りであった。

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ご機嫌に一枚

そもそもが普段お客さんが聞いてようが聞いてまいが、場にそぐなわいだろうがなんだろうが大して気にしていない事に冒頭30秒できづいてからはいつも通りのライブであった。

ともあれ、こういう機会をいただいた関係者の方には感謝の言葉しかあらへん。

ファミリー層のお客さんとか見ながら、こういう時「家族愛」「生まれてきてくれてありがとう」「愛してるぜMum」とかみたいなラブソングの一つでも歌えれば、良かったんだろうが、あいにく持ち合わせていない。もっというと、その手の音楽きかへんし、そういう風に音楽と向き合っとらんし、どうしようもない。

俺が音楽で表現したいのはそういうところにはあらへん。

親に感謝したかったら、顔みせて、頼らん一人前の生活見せるとか、子供にどうこう言う前に金稼いでって、好き勝手選択肢与えるとか、他にやる事がある気がする。まぁ人それぞれなのだけど。

この辺は属性の違いだな。周りにはあんましおらんけど、ミュージシャンは属性「メルヘン」の人が多いから、その手の方向に向かいがちなのだろうか。

まー、いずれにせよ、需要と供給だな。
演奏する場と付き合ってくれる友人達に大きな感謝を。

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あんましわかってへんが希少酒らしい日本酒でおじさんチームで打ち上げ






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