将棋用語の難しさ(2)

前回の続き。

「詰み」に関しての言い方も悩ましい。

そもそも「詰み」って名詞?
…調べてみたら

マ行五段活用の動詞「詰む」の連用形、あるいは連用形が名詞化したもの。

って書いてあった。
連用形ってなんだっけ。と思って調べたら、後ろに「~ます」が付けられる形のことでした。中学時代に聞いたような、遠い思い出。

じゃあ「詰む」は?

つ・む [1] 【詰む】( 動マ五[四] )
② 将棋で、王将が囲まれて逃げ場がなくなる。 「あと一手で-・む」

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だそうです。

その下に( 動マ下二 )⇒ つめる って書いてあったのでそちらも検索。

「詰める」

つ・める [2]【詰める】( 動マ下一 ) [文] マ下二 つ・む
⑦将棋で、敵の王将の逃げ場がないようにする。 「金銀三枚で-・める」

だんだんわからなくなってきた。
「金銀三枚で詰める」って普段つかわない。

「詰める」って詰みにすることが可能(「詰めることができる」=Can)という意味ではないですよね??

「金銀三枚で詰ます」 (~詰まされる、詰まそう、など)か
「金銀三枚で詰み」なら言う。

でも「追い詰める」の意味だとおもうから、「詰める」が日本語的に普通なんだろうなぁ。で「詰め将棋」だし、「詰めろ」だから、「詰める」のほうが基本になるのかぁ。

でもレッスンのときに「詰めてください」とは言わない。「詰ましてください」だなぁ。「詰めましょう」ではなくて「詰ましましょう」。もしかすると私だけなのだろうか??

※ちなみに「詰めろ」は命令形ですが、そういう専門用語(名詞)となっています。

「詰んだ」

これは良く言う言葉。「詰みだ」が口語的に「詰んだ」になったんだと思うけれど、調べてみたら…

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「終わった…」の代わりに「詰んだ」って使いますね。
飲み会の帰りに「詰みました…」とかね。(終電なくなったの意)

私の若かりし頃、「詰んだ」は内輪の言葉、つまり将棋業界用語だと思っていたのですが、検索してでてくるところをみるといまでは市民権を得たようです。これも将棋が広まったということでしょうか。

知人に聞いた話。その方が将棋を教えた女の子が「つん!!」って言いだして、なんのことやらわからなかったそうで…
「詰ん、だ」という言葉から「つん」という名前だと思っちゃったみたいです。なんだか可愛いね、つん。
「これで つん!!」って言われたら"終りだ!!"感あります。
いっそのこともう「詰み」を「詰ん」に改名しちゃってもいいんじゃない?でも「詰んました」とは言えないと思うので、「詰みました」になっちゃうかな。

…冗談はさておき。

今回のまとめ
この「詰み」活用は慣れないとヒアリングが難しいと思うので、できる限り「ここで"詰み"にできます」とか「これで"詰み"ですね」と言うことにしている。要するに「詰み」の言葉を活用させないように気を付けている。

※そういえばポーランド語は名詞も活用するので、「まどか」が「まどき」とか「まどこ」とかになっちゃって変な感じがしたのを思い出した。言葉って難しい。

(またもや書きたいことを書き終わらないまま時間が来ました。つづく)

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