見出し画像

『ジェットスターの洗礼』から学ぶ、ポジティブ思考

娘の高校留学を機に2023年4月、メルボルンに移住しました。高校卒業までの期間限定の海外暮らし、残り447日のあれこれをnoteに綴ります。


セール価格でフィジー航空券ゲット

オーストラリアの学校は学期ごとにお休みになります。先週3学期が終わり、春休みを利用して娘と3泊4日のフィジーに旅をしました。メルボルンから直行便で5時間弱で気軽に行けるので、バリに次いで人気のリゾートエリアです。

旅はもちろん素晴らしいものでした。それはさておき、お話したいのがいつも利用しているジェットスターについてです。

ジェットスターは言わずもがなLCC航空会社のひとつで、たびたびセールを開催しています。今回のフィジー旅ももちろんセールで購入しまして、行きは直行便、帰りはシドニー経由でひとり400ドル(約4万円)でした。親会社のカンタス航空の場合、1000ドル(約10万円)になりますから、いかにジェットスターがお財布にやさしいかがわかります。

そう、私はジェットスターLOVER

昨年の4月に移住したときもジェットスターを利用しまして、一時帰国の際も、3月のタスマニア、8月のシドニーもジェットスターにお世話になっています。しかもすべてセール価格、私たち親子にとっては背中を向けて眠れないほどありがたい存在です。

私は正真正銘のジェットスターLOVERですが、オーストラリアではさほど愛されていないように感じます。メルボルンで暮らす友人に私のジェットスター愛について熱く語っても、ぜんぜん反応がよくありません。「すぐ遅延するからなー」、「座席が狭すぎてイヤ」、「機内荷物を預けるのに時間がかかる」、「スタッフの対応が感じ悪い」など、結構あれこれ言うのです、うーむ……。

『サービスが必要ならお金を払いなさい』システム

今回のフィジーで帰り便での実話です。

夕方の便でフィジーのNADI国際空港からシドニー空港まで5時間乗りました。機内で私はどうしてもコーヒーが飲みたくなりました。シート前にある食事メニューを見たら1杯5ドル(約500円)、私はCAさんが来るのを待つことにしました。隣に座る娘はとくに飲みたくないようです。

ジェットスターはお金を出さない限り毛布もなければイヤホンもなし、もちろん機内食もありません。最初のうちは少し罰ゲームのような気がしていささかショックでしたが、慣れてしまえばとても合理的なシステム。お腹が空いてないのに機内食を食べる必要がありませんから。

ただ、私はどうしても1杯のコーヒーが飲みたかったのです。

ジェットスター愛がクルーにもバレバレ

前列からワゴンをひいてキャビンアテンダントの方がやってきました。夕方の便ということもあって、まわりの人たちも食事やドリンク、スナック菓子などをオーダーしている人がたくさんいます。ようやく私のそばにやってきて、私は目が合ったので、笑顔でアイコンタクトをしました。ほどなくして「コーヒーを一杯ください」というと「ミルクと砂糖は入れる?」と聞かれ、持参したチョコレートクッキーと一緒に食べたかったので「ブラックでいいわ」と笑顔で答えました。テーブルにコーヒーが置かれ、クレジットカードを差し出すと、彼女は何も言わず、笑顔でウインクをして“いらいないわ、おごりよ”という意思表示をしています。“えっ、そんな、そんな。もしかして、彼女は私のジェットスター愛がダダ漏れしているから?!”。愛の溢れるサービスにありがたくこたえることにしました。

おおっ、まさかの4時間の遅延……。

シドニーに到着したのは夜9時過ぎ。フライトは翌朝6時55分でしたから、空港近くのホテルで1泊を過ごしました。朝5時にホテルを出て5時30分にシドニー空港に着き、荷物を預ける列に並び、何気なくスマホのショートメールを見るとジェットスターからメッセージが入っていました。

「6時55分発メルボルン行きは機体トラブルのため10時50分に変更します」

ショートメールは昨晩の8時40分に届いていました。まさかの4時間の遅延……、しかしすでにシドニー空港に到着していますし、ホテルもチェックアウトしているので戻るワケにも行きません。隣にいる娘は、「何で、昨日の夜にチェックしていなかったのかなー」とブツブツ。朝4時30分起きでしたから、完全に睡眠不足……。

国際線エリアに移動。朝ごはんを食べる

空港から市内までは、電車で20分もかからないのでbillsのパンケーキでも食べに行こうかと思いましたが、時間も中途半端ですし行って帰るだけなので辞めました。

シドニー空港は国際線と国内線のエリアが二つに分かれています。国際線エリアのほうが充実しているので、ひとまずシャトルバスで移動しました。私たちは何も食べていなかったので、おいしそうなパスタ屋さんでシンプルなトマトソースのパスタと隣にあったカフェで抹茶ラテをオーダーしました。大きな飛行機を間近で見られる眺めのいいテーブルを見つけ、私たち親子は横並びで朝ごはんを食べました。

”The early bird gets the worm. ”

旅好きの方なら共感してもらえるかも知れませんが、私は空港という場所そのものが好きです。飛行機の離発着を見るのも好きですし、これから旅をする人たちの笑顔を見るのも好き、それぞれの飛行機会社の出発時間がわかる電光掲示板を見るのさえもワクワクします。それは娘も同じで、すっかりいつも調子に戻っていました。じつは、コロナで旅をすることができなかった私は娘と一緒に羽田空港近くのホテルに泊まり、誰もいない空港の中を二人でパトロールしていました。世界が封鎖していても羽田空港に入れることはできました。今となれば、誰もいない真夜中の空港をウロウロできたのは貴重な経験ですね。

よく通った無人の羽田空港第3ターミナル。懐かしい思い出……


遅延したことはまぁまぁショックでしたが、ジェットスターだってやりたくてしたワケではありません。おかげで飛行機を見ながら朝ごはんを食べることができましたし、シドニー空港にもだいぶ詳しくなりましたから。

何もプンプン怒ってジェットスターを口撃する必要はなく、“早起きは三文の徳”ぐらいに思えばいいのです。もちろん、仕事や急用で時間通りに帰らなければならないなら話は別ですが……。

冒頭にお話しした友人のように、私もジェットスターの洗礼を受けましたが、それでも愛は変わりません。

もちろん次回の旅もジェットスターのセール価格で行ってきます!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?