逃げ方。効率良く動く

弁護士へ相談に行き、住所を夫に知られずに動くにはどうしたら良いかを聞いてみた。

まず警察です

市役所じゃないんですか？

警察です

ということで、まず警察へ行くことになった。

とはいえ、実際に警察へ相談に行こうとしても、本当に信じてくれるんだろうかという不安が先立ち、これまでの経緯を深夜スマホにメモすることにした。PCも使えずプリンターもないので、メモをコンビニでプリントアウトする方法を選んだ。思い出しては書き、思い出しては書き、書きながら怒り、涙し、悔しくなり、その繰り返しの中で、なんとか書いた家出の理由はA4にして14枚になった。

警察へ行くと奥の部屋へ通された。明るめだったが取調室のようだった。若い女性警察官が私の持参した14枚にメモをしながら聞いてくれたが、なかなか要領を得ず、何度も同じことを聞かれながら結局4時間の事情聴取となった。仕事は遅れることを連絡し、最終的には

これは児童相談所へ連絡しなくてはいけません。と言われ、またDVの手続きなどを教えてもらい、職場へ向かった。疲れた。ほんとに疲れた。

少し希望が見えたような気がしたことと、着実に準備ができてきたことへの興奮が混ざったおかしな感覚と、先を急ぎたい焦りで常に心臓の音が聞こえているような大きな音を感じていた。

これから2ヶ月後には、この時の警察署に幻滅し、弁護士に幻滅することになるのだが。