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水の名前は

水には色々な表情があり、時空を越えて循環していく。

「君の名は」と「龍とそばかすの姫」を観た後、そのようなことを漠然と感じた。
諏訪湖のような山間の円く神秘的な湖面、乾いた喉を潤すもの、澄みきった川、荒れ狂う河川、アスファルトを叩きつける雨、概念の世界の水(例えば主人公が飲み込まれる世界)も含めて、色も音も表情が違う。
清め、荒ぶるもの、もとをたどると全て同じもの。

RADWIMPSの「会いたい」という曲の歌詞に、“君の吸うはずだった酸素は今誰の中に”というニュアンスのフレーズがあったことを、ふと思い出した。
地球上を循環する命。
もしかすると、今ここにいない誰かの愛も時空を越えて誰かに降り注いでいるかもしれない。
だから、急に途方もなく切なくなったり、涙がこぼれたり、誰かに会いたくなったりするのだろう。
柄にも無く、そのようなことを考えてみた。

春の黄昏は人の心をセンチメンタルにするらしい。



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