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窗辺茶話(そうへんさわ) 其の三 茶道は最高の瞑想タイム

たまに現れてしばらく出てこないロックンロール三輪そうめんです。
三輪そうめんは温麺にするとコシのあるその威力を発揮するので是非オススメです。

さて今回は茶道のお話。平均年齢はきっと70代、若者離れの着々と進んでいる茶道なんですが、茶道こそ働く現代人(外で働くビジネスマンも自宅で働く主婦主夫も)にやってほしい習い事だと三輪そうめんは信じています。

勝手に強制瞑想タイムマシーンと心の中で思うほどの瞑想に近い身体や心に良いチカラがあります。

はじめに動作を習い体に染みつくまでは瞑想などとは言ってられませんが、まず基本の薄茶点前ができるようになってくるとその感覚を味わえます。
無心になって茶を点てるのですが、自然と周りの人々や空気感なども意識します。次第に心が落ち着いてリラックス状態になってきます。

茶道の点前の『間』のとり方やリズム、姿勢を整えて道具と向き合う、亭主と客の無言でのコンタクト。薄暗い茶室。さやさやと煮える釜の音。外で鳴く鳥の声や木のさざめき。
自分が動いているようであって世界に自分が溶けていくような一体感を感じてきます。
この時、脳がフロー状態になるのではと感じています。起きてはいるし意識ははっきりしてるけど、少し違う次元にいる感覚です。

稽古が終わると1週間のモヤモヤがスッキリと晴れて頭の切り替えが完了した感じになります。

例えば気分が落ち込んでいても顔をあげ手を上に伸ばしてガッツポーズをすると気持ちも上向きになる。行動が心に及ぼす状況は科学的にも証明されているそうです。

茶道の点前ひとつひとつも心を安定させる効果があるのではないかと私は実体験で毎回感じているところ。
日頃ストレスを溜めがちで静かな時間を過ごしたい人にはとてもオススメです。
と、言うのも早めに挑戦しておかないと風前の灯のような文化だからです(毒舌)

わたしは表千家の稽古場で稽古を受けていますが、流派は違っても伝えたいことは皆同じなのかなと想像します。表千家の茶道は流れるように茶を点てたのかわからないくらい自然な点前をすることが特徴のひとつです。千利休から連なる本家なので、侘び寂びの伝統を守る一番地味な流派かもしれません。そこが気に入っているところのひとつでもあります。 

型というモノを縛られるなという西洋的な考え?が割と横行していますが型の中に身を投じて、逆に自分と違ったモノや広い世界を感じてみる。そこに新しい発見や多様性を受け入れる懐の深さが日本の伝統文化にはあるのではないかと推察します。そうでないとここまで発展できた理由が見つからないですから。

型にはめるという日本伝統文化には、瞑想的効果以外にもわたしは可能性が沢山あるように思います。

どこのお稽古場でも、体験などはさせてもらえますので気軽に門を叩いてみてください。今はネットなどでも検索できるようです。表千家は遅れてますが…

茶道の最終形は茶事と呼ばれる懐石料理、濃茶、薄茶を、振る舞うもてなしの儀ですが、それについてはまた別の機会に。

それだけでなく、単純に美味しいお茶とお菓子や季節の花々を楽しんだり、華やかな年始の初釜や季節ごとの行事も楽しみであったりします。

道具にもついも日本の工芸の基幹となるものがほぼ含まれているので伝統芸術に興味がある人にも馴染める世界でしょう。
また、古典文学が好きな人にも道具類など部屋の室礼が物語や和歌にちなんだものが多いため、興味深いはず、などどアピールポイントはたくさんあります。

逆に小難しいことは考えずにリラックスを味わうために茶道の世界に迷い込んでみるのもいかがでしょうか。
清々しい気持ちになれる瞬間が特にコロナ禍で遠出できない現代人にはもってこいだと思います。
どこのお稽古場でもコロナ対策はしっかりと行っているので安心して門を叩いてみて欲しいなと思います。

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