面白い! トルストイの芸術論
トルストイは、「アンナ・カレーニナ」、「戦争と平和」などの長編を書いた帝政ロシアの作家です。きっと堅苦しいだろうと思いながら読み始めましたが、意外に分かりやすい内容でした。
理論・理屈やレトリックを多様するのではなく、例え話を用いて小説・絵画・音楽全般の芸術論を展開します。19世紀当時の芸術に対する批評というか酷評がとても印象的です。
絵画では印象派、音楽では晩年のベートーベンの作品を酷評しますが、特にワーグナーについての批判に多くのページを割きます。印象派もベートーベン