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解体新地

朝の散歩の帰り道にまだ誰もいない公園。ちょうど眺めが良さそうな所にこっそり登ってみた。

古くなったスーパーの解体現場を心置きなく眺める事ができる場所。重機を4台も使った大掛かりな解体を間近で見るのは初めてだったので、つい見入ってしまった。35年続いたそこは閉店してから1年後に再開予定だそう。家から一番近いスーパーだったので今年の冬から行きつけが一つなくなって、少し遠くへ行かなければいけなくなった。解体が終わった後の建築経過も見ていたかったが、その前に私は引っ越すので少し残念に思うが、また来年新しくなった様子を見に来る楽しみができた。そんなちょっとしたきっかけでもない限り引っ越し前の場所に再び戻ってくる理由はあまりない。今回で人生14回目の引越しにして改めて思う。戻るきっかけは自分で作るしかない。自ら引っ越す場合、離れた後は自ら連絡を取らない限り知人からは特に連絡は来ない。去る者追わず、だからなのか。
新しい事の前には「壊す」があって初めてその先また色々なものと繋がって行く。集める、作る、続ける事が可能になる。「壊す」以外にも捨てる、離れるとかあると思う。新しい場所に住むにしても前の場所を離れるわけだし、新しいものを手に入れるにも古いものを捨てなければ前に進まないような事もある。シンプルに生きて行くには何かを取り入れたら何かを手放して行った方が自分も周りも楽に生きられる。それは物だけでなく考え方であったり人間関係、契約関係とか色々ある。一見新しくシンプルに見えるものでも、その裏には複雑な経緯が隠されているのだろうと想像していざ自分が新しい事を始めようかなと考えた時から既に脳内では複雑な事を考えている。

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