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私が山を歩く理由

登山のきっかけは「山の日」ができたからだった。
せっかくできた祝日。仕事柄何度も自然教室の引率をしていたことで、登山靴以外の装備は既に手にしていた。

国内最高峰の富士山に挑む。

富士山


が、途中撤退。
寒さ対策はしていたが、あんなに暑いとは思わなかった。熱中症なのか高山病なのか持病の偏頭痛のせいなのかはわからないが山頂は拝めなかった。

でも雲海はとても綺麗だった。

富士山五合目からの景色


富士山に挑むために、山々を登って練習する。


朝4時に起きて、暗い中運転しつつご飯を食べたり、ハードな登り坂を歩くと「なんで登っているんだろう」と思う。
全然健康的ではない。むしろ酷使だ。
あんなに大変な思いをしても、どうせ同じ場所に戻ってくるだけ。意味がわからない。


だけど歩く。

月山


歩いているときは、一歩一歩足の置き場を考える。
滑らなさそうか、危なくないか、段差は大きくないか。
景色を楽しむ余裕はなく、もくもくと歩く。
同行者と話すときもあるが、基本は自分のペース。

一歩一歩に集中すると、日常抱えている不安や焦り、悩みが見えなくなる。その瞬間が好き。
登りは苦しいけど、小さなことで悩む自分を忘れられるから。


休憩中は周りを見渡す。
木漏れ日、足元の苔、可憐な花、鳥の鳴き声。
いろいろな音と匂いに囲まれているのに煩くなくて、心地よい。


山頂の眺望に恵まれたら最高だ。

日向山から見た八ヶ岳


自分が歩いた軌跡を確認する。
あんな下の方から歩いてきたんだ。よく歩いたなぁ。

雨飾山


頑張った自分を褒めたくなる。
天気によっては全く景色が見えないときもあるが、心地よい疲労感は変わらない。
山頂にいる時間は体感はゆっくりなのに、時間はあっという間に過ぎる。


また同じくらいの距離を歩いて戻る。

帰り道は山頂から見えた、違う山に登りたくなる。疲れているのに、登りも辛かったのに、本当に不思議だ。


下山して温泉に入って、ご飯をしっかり食べる。
朝から頑張った体を外から中から元気にする。


帰路、同行者は車内で寝ているが私は運転手なのでドライブを楽しむ。疲れていても運転中に眠くなることは少ない。
寝顔をたまに確認して楽しみながら、小声で歌う。山間の夕陽が綺麗で、また山に行きたくなる。


帰宅し、簡単に片付けを済ませたらそのまま布団に入る。
運動と温泉で熱をもった体なので、なかなか寝付けない。でも、ゴロゴロしているだけで幸せな気持ちになる。


次は何処に行こう。

どの山を登ろう。

そうして一日が終わる。
今日も楽しかったなぁ。

両神山

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