【スタンダード】グルールフードデッキガイド

 僕は現在のスタン環境が好きなのですが、もう環境終盤で大きなイベントはなさそうです。このまま終わるのも何か寂しいので今使っているデッキの一つを1200位目指して走る人なんかに需要があって伸びたりしないかと期待しながら記事に残すことにしました。よろしければお付き合いください。

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使用ツール: MTG Decklist Viewer
インポートリストは記事最下部

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 勝率はミシック帯で79%と高く、トップメタのグルールに9-1と特に良いスコアが出ています。

 本記事では現環境でどうして緑単に比べて赤にタッチした方がよいと考えたかからはじめ、カードの採用やその枚数に決めた理由と簡単なプレイ指針を述べます。

1. 環境から見た赤タッチが嬉しい理由

 だいたいどんなのが現環境にいるかは過去に書いた記事をご覧ください。有料記事ですが環境デッキ紹介は無料部分にあります。

 また緑単フードを基準に話を進めるので、緑単の基本的な動きも頭に入れておいていただけるとわかりやすいかと思います。そちらについては緑単フードを使って多分最初にゼンディカー環境でイベント結果を出したそーとりゅ~氏の記事を引用させていただきます。

 それらのデッキの中で現在一番人気なのはグルールです。

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 1/11に開催されたSCG Kaldheim Championship Qualifierでは39%と二番手三番手のディミーアローグ、ディミーアコントロールの11%に大きく差をつけ圧倒的使用率1位です。

 では上位のデッキに対し赤タッチをすることの利点と欠点を見ていきます。

・グルール
 元からクリーチャーサイズで有利だったものの、緑単は先攻《グレートヘンジ》に対抗する手段を持っていませんでした。《魂焦がし》による《恋煩いの野獣》の除去が可能になった他、強力なメタカードである《アクロス戦争》の採用も可能になりさらに有利になりました。

・ローグ
 《遺跡カニ》に触るためには4マナの《意地悪な狼》まで待つ必要があり最速でミルされた場合に苦しいゲームをしていました。赤タッチにより《アゴナスの雄牛》が採用可能になりキルターンを早め相手の《物語への没入》や《湖での水難》の使用を妨害することが可能になり戦いやすくなりました。

・ディミーアコントロール
 特に有効な赤いカードはメインにはないです。サイドの《アゴナスの雄牛》はいいカードですが、メインのタップイン土地が増えた分緑単に比べると不利になった印象です。しかし、《パンくずの道標》や《グレートヘンジ》が触られにくいためそれでもやや有利な相手です。

・エスパードゥーム
 ディミーアと同じく有効な赤いカードがなく、タップイン土地の分相性が改悪しています。もとから特別有利な相手でもなくやや不利です。

・緑単フード
 対戦数は少ないですが、お互いに横ならべする展開を《エンバレスの宝剣》で突破できるため有利であると考えています。

・ティムールランプ
 《発生の根本原理》をカウンターできないため緑単フードが最も苦手とする相手です。《エンバレスの宝剣》によるキルターン短縮により、《根本原理》より先にゲームを決められる確率が上昇しましたが、それでも苦しい相手です。

 以上のように、トップメタであるグルール、ローグへの勝率が上昇し、苦手なティムールへのチャンスが増えたことから、一部のコントロールデッキとの相性をタップイン土地を増やして悪化させてでも赤にタッチする価値は高いと考えています。

2. カードの採用理由

 赤にタッチし採用可能になったカードと環境の変化により適正枚数が変わったと考えるカードについて説明します。

・アクロス戦争

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 メインに二枚の採用。対アグロのサイドカードと思われがちですが、《魔女のかまど》があるので、《スカイクレイブの亡霊》や《太陽の恵みの執政官》の処理にも使用でき、対コントロールにもそこまで悪いカードではないです。
 サイドに0枚なのはグルールの高い使用率から《アクロス戦争》の採用率が高く、グルールは《萎れ》をサイドインしてくることが多く、サイド後に枚数を増やすのはリスクだと考えサイドには採用しませんでした。《アクロス戦争》が強い場面は相手のクリーチャーが複数並んでいる場面であり、《萎れ》で返されると致命的な場合が多いからです。

・砕骨の巨人

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 3/4/3の本体にショックがついてくるので赤いデッキで使わない理由がないです。

・エンバレスの宝剣

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 膠着した盤面の突破のためにメインに1枚とキルターンを早めたいティムール相手にサイドインするためにサイドに追加の2枚を置いています。

・萎れ

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 サイドに1枚の採用です。1枚だけな理由として、対象となるカードが少ないため、複数引いて相手が対象を引いてこなかった場合が悲惨なこと、メインのターゲットの《アクロス戦争》については《魔女のかまど》でも被害を軽減できることがあります。

・魂焦がし

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 《恋煩いの野獣》を倒して4T《ヘンジ》を妨害できる除去を2枚取っています。

3. プレイ指針

3.1. グルール

【サイド例】
In
魂焦がし*2(後攻)、軟泥、萎れ
Out
宝剣、パンくず*2(後攻)、トロールの王

 相手としてはこちらが大きいクリーチャーを並べる前に《宝剣》で早期決着を狙いたいはずなので後攻の場合隙の大きい《パンくず》は抜きます。先攻ならばテンポでもクリーチャーサイズでも勝っているので《魂焦がし》は入れずに《パンくず》を残して《狼》の押し付け力向上を狙います。《貪るトロールの王》は《アクロス戦争》で奪われたときに特に困るので、《魔女のかまど》がないと置きづらいため削ります。

3.2. ローグ

【サイド例】
In
牛*3、軟泥、ビビアン*3
Out
アクロス戦争*2、宝剣、コグラ

 3/3到達を一方的に取れるクリーチャーがいないのでビビアンが特に強いマッチです。クリーチャーを並べてビートしましょう。《宝剣》は強力ですが《牛》で捨ててしまうことが多かったためサイドアウトしたほうがリスクが少ないように感じています。

3.3. ディミーアコントロール

【サイド例】
In
牛*2、探索する獣、パンくず*2、ビビアン*2
Out
アクロス戦争*2、狼*3、コグラ*2

《パンくず》、《ヘンジ》、《トロールの王》+《かまど》など相手が触れないアドバンテージソースをどれだけ通すかが肝です。《ウギン》で対処できない《ヘンジ》を先に着地させることが目標です。

3.4. エスパードゥーム

【サイド例】
In
牛*2、軟泥、パンくず*2、ビビアン、宝剣
Out
アクロス戦争*2、狼、コグラ*2、かまど、ヘンジ

 欲しいものを全部引かれるとなすすべもなく負けるので、1:1交換に強いアドバンテージソースの《パンくず》を残す以外は押し付け力を高める方針で行きます。できる限り早期決着したいですが、ゲームが長引いた場合でも《軟泥》で《屋敷の踊り》を妨害すると相手の構築次第ではたまに勝てます。

3.5. 緑単フード

【サイド例】
In
パンくず*2(先攻)、魂焦がし*2(後攻)、宝剣
Out
かまど*2、アクロス戦争

  お互い横に並べてゲームを長引かせて《宝剣》で突破すれば勝ちです。《ヘンジ》と《狼》を大事にして戦いましょう。

3.6. ティムールランプ

【サイド例】
In
探索する獣、宝剣2、ビビアン
Out
かまど*2、パンくず*2

 宝剣を増量して早期決着を狙います。

インポート用リスト


デッキ
4 意地悪な狼 (ELD) 181
2 巨大猿、コグラ (IKO) 162
3 貪るトロールの王 (ELD) 152
2 パンくずの道標 (ELD) 179
4 金のガチョウ (ELD) 160
2 魔女のかまど (ELD) 237
4 砕骨の巨人 (ELD) 115
3 グレートヘンジ (ELD) 161
4 カザンドゥのマンモス (ZNR) 189
4 岩山被りの小道 (ZNR) 261
3 ケトリアのトライオーム (IKO) 250
4 寓話の小道 (M21) 246
3 ギャレンブリグ城 (ELD) 240
7 森 (ANB) 112
3 山 (ANB) 114
3 髑髏砕きの一撃 (ZNR) 161
4 恋煩いの野獣 (ELD) 165
2 アクロス戦争 (THB) 124
1 エンバレスの宝剣 (ELD) 120
1 漁る軟泥 (M21) 204

サイドボード
3 アゴナスの雄牛 (THB) 147
1 探索する獣 (ELD) 171
2 パンくずの道標 (ELD) 179
1 漁る軟泥 (M21) 204
2 魂焦がし (M21) 160
3 怪物の代言者、ビビアン (IKO) 175
2 エンバレスの宝剣 (ELD) 120
1 萎れ (IKO) 176

おもろいこと書くやんけ、ちょっと金投げたるわというあなたの気持ちが最大の報酬 今日という日に彩りをくれてありがとう