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短編 「スターチャイルド」

1、星が降り、灰の世界が訪れた

 私は彼女の貝の殻のような耳が好きだ。朝、波が削り取っていった砂浜の一番高い所に立ち、耳に手を当てて、海の響きに耳を澄ませている姿が好きだ。ウサギの耳のような、その手の形も。
 彼女は、はるか視界の果てまでも続く長い海岸線を前にして、灯台のように何度も首を巡らし、目を凝らす。世界の果てにも似た、見渡す限り、何もない海岸は、遮るものがない故に、風は厳しく、波は激しい。曇天の空の切れ間から差す、光の柱だけがきらきらと神々しい。
 覚えている限り、私が彼女と出会ってから、彼女以外の人影を見たことがない。だから、彼女は探しているのだろう。
 彼女はいつも寂しい匂いに包まれていた。秋の朝の静かな冷たさとどこかで通じ合っている、寂寥の香りだ。それは、書棚に古くしまわれた書物の放つ、物思いの香りと共にあった。
 だが、私には、彼女の寂しさを埋める強さがない。出来るのは、ただ静かに身を寄せることだけだ。冬の、体温を根こそぎ奪うような風に耐えるのと同じように、私たちはぴったりと身体を寄せて、物哀しさが通り過ぎ、それを気まぐれな感傷と呼びうるまで待つしかない。
 私が彼女の足へ身体を摺り寄せると、彼女は私の方を見て、やわらかい手の平で頭を撫でてくれた。
「カトレア、ありがとう」
 彼女はしゃがみ、私の首へ腕を回して、ぎゅっと私を抱いた。海鳴りを伴って、水平線から風が来る。風は彼女の髪と私の毛皮を強く撫でた。波が削り損ねた丘の上に立つ私たちからは、巻き上げられた波のしぶきが見えた。
 夜の間に降った雨のせいで、砂浜は黒く濡れている。潮が引けば、干潟になる浜辺で、その様子は珍しくない。波が寄せ、削った砂の跡を、海岸線と平行に蛇行した線が走り、引き潮に取り残された水たまりが、重く湿った砂浜の黒を映して、真珠のように光っていた。小さな影のように、散らばって見えるのは、漂着物だろう。
 彼女が立ち上がり、丘を滑り降りていく。私もあとへ続き、隣に立った。彼女は私を見て、また頭を撫でる。
「今日は、何かいいものが見つかるといいね」
 他に頼る人もない世界で、漂着物も明日を生き長らえるための、大切な資源だった。嵐や風の強い日の翌日には、大抵、砂浜にはごろごろと雑多なものが転がっている。そのほとんどは、木の端や海藻、壊れたプラスチックの破片であったが。
 彼女は手頃な木の棒を拾うと、それを引きずりながら歩き、砂に線を描き始めた。鼻歌を唄いながら、彼女はずんずんと進んでいく。海岸には、めぼしいものは見つからなかった。あるのはいつも通り、木片ばかりだ。
 水溜まりの水がパシャリと跳ねた。中の小魚が尾で水面でも叩いたのだろう。音に興味を持った彼女が、水溜まりに近付いていって、中を覗く。底がえぐり取られたのか、普段見かけないほどの深さだった。中には難を逃れて集まった貝やカニが、ひしめき合っている。
「朝ご飯は、この子たちにしようか」
 私たちは獲物を入れておくための容器を探して、水たまりを中心に、漂着物を漁り始める。ビンの一つでも見つかるといいのだけど、生憎、海はそう都合よくもない。私の鼻も、生き物を見つける時には役立つが、こうした道具を探すには向かないので、結局は彼女がいそいそと働く羽目になる。もちろん、私だってめぼしいものを見つければ、彼女に教えるのだが……。
 私は身慣れない蛍光色の欠片を見つけ、彼女に教える。周りの砂を掘り返した後で、彼女がそれを持ち上げると、濡れた砂がぼたぼたと落ちた。
 彼女はまじまじとプラスチックのバケツのようなものを眺めると、笑みを浮かべて、それを私に見せた。
「残念、カトレア。穴があいてるよ」
 穴の向こうに、彼女の笑顔が見えた。
 こんなことは日常なので、私も落ち込むようなことはしない。寂しさを持て余す時間は他にもっとある。今は目の前のごみ漁り、もとい、道具拾いに集中しなければ。
 そう思った時、鼻先をかすめた風に、見知らぬ匂いが乗っていた。
 ふいに波打ち際へ歩いていった彼女が、私の名前を呼ぶ。彼女も、この匂いを嗅ぎ取ったのだろうか。
 声の元へ行ってみると、彼女は足元の砂をじっと見つめていた。私は彼女の隣へ行き、彼女が熱心に見つめているものへ、視線を向けた。細長い、長方形の跡が砂浜に残っていた。跡は私たちが立っている所から始まり、来た方とは逆の方向へ向かって、続いていた。それは、右、左と交互に続いていく。
「……カトレア」
 彼女はしゃがみ、その跡に手を触れた。形がはっきりしている所を見ると、まだ新しいものだろう。
「人が、いるんだ……」
 私は目を細める彼女の前に立ち、風除けになる。私は、私よりも年下であろう彼女が見せる、年齢不相応な真剣な表情を愛している。恐らくは少女と称される年齢の彼女の、本当の歳を私は知らない。まだ親の庇護の元で暮らしているはずの歳だろうと理解しているが、それでも、幼さの中にある頑固で真っ直ぐな、彼女の眼差しは、私の目には好ましいものに映る。人間たちは、それを愛らしいとでも形容するのかもしれないが。
 彼女は私を抱きしめて、首元へ顔を埋めた。私の喉をかりかりとひっかくように撫でて、宥めてみせるのは、彼女自身の興奮なのだろう。私たちは姿形も異なり、言葉さえ通じないが、まったく無交渉という訳ではない。私の首を抱く腕からは、その熱が伝わり、繰り返される呼吸からは息吹が、胸に押し付けられた耳からは鼓動が聞こえる。ふふふ、と私の毛皮から漏れ聞こえる彼女の喜びは、同時に、私の喜びでもあるのだ。
 だが一方で、私の喉をかりかりとやさしくひっかく指が、時に強く、時に弱くなり、彼女が散漫に私を撫でているということに、私は呆れる。気が変わりやすい彼女は、やはり子どもなのだ。
 彼女は足跡に向けていた、真っ直ぐな眼差しのまま、立ち上がった。私は彼女に道を開け、表情を窺う。きらきらとした熱病にかかったような瞳と、うっすら三日月形に笑う口元。
 ふらふらと歩き出したと思うと、歩調は次第に早くなっていき、足跡の伸びていく先へ向け、顔を上げていく。
「一、二、三、四……」
 と彼女は足跡を数えていた。十を数える頃には、彼女は走り出していた。砂を蹴り上げて、走る彼女を、私は追いかける。
 数字が五十を越えた辺りで、彼女の息が切れ始める。前方に何かが見えだして、それが倒れた人の姿だと分かる。
 それは、黄昏色の髪をした、大人の女性だった。

2、我が名は、ヴィーナス

 彼女は、新たな住人をお姉さんと呼び、歓迎した。彼女はお姉さんを質問攻めにし、大いに困らせた。お姉さんと呼ばれた女は、私や彼女とは比べ物にならないほどの知識を持っていたが、どうやら、自分が誰なのか、どこから来たのかについては、まったく忘れてしまっているようだった。彼女は色々と尋ねていたようだけれど、女は首をひねるだけで答えなかった。
 私は、彼女の膝に頭を乗せ、頭上で交わされる会話を聞くともなく聞いていた。彼女はいつも、私が膝に頭をのせると、やわらかい手の平で撫でてくれたものだが、なぜだか、その手は一度、私の毛並みに沿って、手を動かしただけで終わってしまった。
 彼女は、私より、お姉さんに興味があるらしい。
 だが、女が来て以来、彼女を包んでいた寂寥の匂いは、確実に薄れていた。言葉を交わす相手がいるというのは、それだけ心強いものなのだろう。私は、私の知らない彼女の新しい表情を見ることにもなった。むくれて怒る、子どもらしい顔や、ジョークに笑顔で返す、やんちゃな表情。いつも真面目な、或いはつまらなそうな顔をしていた彼女の雰囲気が、お姉さんのおかげで、やわらかくなったことは認めない訳にはいかないだろう。
 ある夜、彼女はベッドで声を抑えて泣いていた。風の強い夜には、何か嫌な思い出でもあるのか、彼女はいつも凍えるような悲しみの匂いをかもし、泣いていた。私は彼女の側へ行き、泣き止むまで一緒にいたが、私では彼女を慰めるには力不足だった。大抵、彼女は泣き疲れて眠るまで、涙を流し続けた。
 しかし、その日は違った。彼女は女の胸の抱かれると、静かに泣き止んだ。赤ん坊のような乳くさいにおいをさせながら、強く、女の背中を掴まえて、穏やかな寝顔でぐっすりと眠りに落ちたのだ。
 以来、彼女は甘えて、お姉さんと同じベッドで寝ている。
 それから、私はベッドの脇で従者のように眠るのを、やめた。彼女に私が必要なくなったということもそうだが、お姉さんが起きると、私のことを失念していて、必ず私のことを踏むからだ。不愉快極まりないと感じたが、不満を表には出さなかった。彼女ならともかく、女に文句を言っても、通じる訳がない。それに、私と女が険悪なムードをかもしている姿を、彼女に見せたくなかったという思いもある。私個人は、お姉さんを決して好いてはいないが、お姉さんが彼女を元気づけたことに変わりはない。感謝こそすれ、邪険に扱う道理のないことは、しっかりと承知していた。繰り返しになるが、私が女を好いていないのは、もちろんだが……。
 しかし、ベッドの一件から、二人は、というより彼女がだが、お姉さんにべったりで、前よりも好意を大っぴらにすることが多くなった。彼女の匂いも、春先の鼻が一斉に花開く時の、色とりどりの花の香りの混じった、豪華な感じへと変わった。彼女の中で、沢山の喜びの花が咲き乱れているのだろう。
 私も、二人の仲を邪魔するほどやぼでもないので、二人が話している時は離れているよう心掛けた。海岸へ食料を取りに行くときも、漂着物を物色する時も、小屋でのんびり調理をしている時も。
 とはいえ、彼らのように便利な前足のない私には、食材の回収や調理は難しいのだが、そんな風に過ごしていると、のんびりする時間が増えた。彼女と二人きりだった頃も同じように、暇を持て余していたが、二人で寄り添い、頭を撫でられたりしていると、時間は割とあっという間に過ぎたものだった。最近は、小屋の隅で腹ばいになって、気付くと眠ってばかりいる。身体を動かさなくなると、自然、頭の動きも鈍くなる。眠っていて、食事の時間をすっぽかしたのも、もう一度や二度ではなかった。
 あげく、横になっていることが多いので、病気を疑われ、彼女に余計な心配をかける羽目になった。仕方ないので、少し動くことにした。
 まず、私はお姉さんに協力を求めた。小屋の裏手にある倉庫へ連れて行き、彼女が触れないよう、棚の上に隠していたものを、取り出させた。
 女は意外にも察しが良く、私の意図に素早く気付いてくれたようだ。
「なるほど、これを私に使え、という訳か」
 女は小銃を構え、ボルトを引いて、薬室を覗き込んだ。どうやら、扱いは心得ているらしい。
 だが、付いてきてくれるだろうか、と思っていると、
「この遊びに付き合うのは、やぶさかではないよ。けど、次の機会を待とうじゃないか」
 あの子を驚かせたいだろう、と女は言った。
 その言葉の意味は、すぐに分かった。次の日、女は彼女に昼寝をさせた。私としても、彼女を連れて行くか、置いていくかを悩んでいた所だったので、女の処置には、納得する所があった。
「獲物を持って帰ってみせて、喜ぶ顔が見たいじゃないか」
 女のいたずらっぽい笑みに含意されたものに、私は賛意を示した。
「それで、あなたは私をどこへ連れて行ってくれるのかな?」

 崖の上にある小屋は、海側に立つ林に守られた形になっている。厳しい潮風はそこで遮られるからだ。そして、それは空を飛ぶ鳥にとっても同じこと。この辺りで見かける鳥の多くは、この林を住処にしている。つまり、小屋から出てすぐが狩場なのだ。
 ということが、女に伝わったかは分からない。が、茂みに隠れていた小鳥を驚かせてみせたので、私が伝えるべきことは、もはやない。後は、私と女の呼吸、それに銃の腕前の問題だ。
 いつも通りの曇天の、薄暗い林の中を、私たちは歩いていく。時折、耳を驚かす羽音や風音に空を見上げると、変わり映えしない曇り空に、すっかり空を見ることなど忘れてしまっていたと気付く。特に彼女が探していたものは、地上にしかなかったから。
「この狩りが成功するかは、まだ分からないけど、あなたに一つ言っておきたいことがあるんだ」
 その、彼女が見つけたかったものが、口を開いた。
「こうして誘ってくれたことを、私は友好の証だと受け取るよ。寝惚ける度に踏んづけて悪かったね。直接の動機は多分、別の所にあるのだろうけど、とにかく、お供に選んでくれたことは、好意的に受け止めている。ありがとう」
 ありがとう、は彼女が私の名前を呼んでは、よく口にする言葉だ。悪い言葉ではないし、私も嫌いではない。
「それで、もう一つ伝えておきたいことがあってね。この場をセッティングしたのも、それが理由なんだ。いやもちろん、あの子を喜ばせたいのも本心だが。……まあ、言い訳はこのくらいにしておこう。話を前に進めなくては」
 女が立ち上がり、しゃがんで、私と目線を合わせた。
「これは秘密の話だ。後々、あの子にも伝えるけれど、当面は私とあなただけのね。まず、私は金星人だ。ある危機を人類に教えるために地球へやってきた。人類滅亡を回避してもらうためだ。……理解してもらえるだろうか?」
 女は、私の目をじっと見つめる。
「というのも、記憶喪失の振りをしたのも、ふざけていると受け取られると困るからだ。私は真剣なのだが、あの子も幼いし……。だが、信じてほしい。私は頭がおかしくなどはなっていないし、嘘を吐いているのでもないのだ。確実なことを言えないのが口惜しいのだが、もう何日もしない内に、大規模な小惑星群がやってくる。地上からも観測できる、大流星群だ。それに少し遅れるようにして、巨大彗星が地球の軌道上に入る。もし、そうなってしまえば、地球と彗星の衝突は免れない。それを阻止するために、私は地球へ来た訳だ」
 話を進めていく内に、女の表情が苦々しいものへ変わっていく。話をするのに、苦痛が伴うのだろう。しかし、私にはそれ以上分からない。女からは匂いがしなかった。
「だが、私が地球に到達する以前に、人類は何らかの理由で既に滅んでしまっていた。世界各地を回ったが、どこにも人はいなかった。そうしているうちにロケットが故障し、私は海へ投げ出された。あなたたちに出会えたのは、本当に幸運だった。といっても、もうすでに地球から脱出するためのロケットはなく、ここで死を待つだけなのだが」
 結局、その日の収穫はゼロだった。全ての問題は、女の腕前だ。

3、やがて、降り注ぐ生命

 夜、銃声で目覚めた。硝煙と血の臭いが鼻につく。
 撃ったのはどちらだろう、という疑問が頭をよぎったが、すぐに彼女の怒りの匂いを感じ、ほっとする。
 寝室へ歩いていくと、ベッドには女の死体が倒れていた。傍らには、猟に使った小銃を抱えた彼女が立っている。彼女はワンピースタイプの薄い寝巻を返り血に染め、銃弾を一発くらわせただけでは気が済まないという風に、荒い呼吸に怒りを込めて、部屋中に匂いをばらまく。
「カトレア、知っていたの? 彼女が人間じゃないって」
 夕食の時、女が何か話していたのは、その話だったのか、と合点がいく。彼女は自分を隠すのが上手くなった。私の鼻でも、彼女の動揺に気付けなかったのだから。女が警戒もしない内に殺されたのに、何の不思議もない。
「答えて、カトレア!」
 彼女は私に銃口を向けた。小屋に充満していた怒りの匂いが強くなり、鼻の先がぴりぴりと痺れた。
 私は敵意はないと示しながら、ゆっくりと彼女へ近付いた。彼女の呼吸に合わせ、静かに一歩ずつ、足を前へ運ぶ。
 私が進むごとに、彼女はゆっくりと銃口を下げた。鉄の筒の端が、私の目の前に来ると、私はそれを自らの眉間に当てた。
 瞬きをして、彼女を見つめると、私の意思が通じたのだろう。彼女はほっと息を吐いて、銃を下ろした。ぺたりとしゃがみこんだ彼女の周りを、ぐるりと取り囲むように身体を寄せ、私は床へ腹を付けた。
 彼女は私に身体を預け、胎児のように丸くなって、目を閉じる。
 約束の日が近付いていた。

 私たちはお姉さんの死体を海岸へ運び、砂の中へ埋めた。
 その夜は風もなく穏やかで、珍しく、雲が晴れていた。かすかな波音が夜を洗い、濃紫の空をより明るく飾り立てる。夜空には砂をまいたように星がきらめき、海は星の光を反射して、繻子織のシーツのように水平線まで広がっていた。星は目に見える速さで回転し、ゆっくりと尾を引いて、夜を流れる。
「私、また一人になっちゃった。みんなはどこにいるの?」
 地面に突き立てたシャベルにすがりつき、彼女が呟く。周りには孤独の匂いが渦巻き、砂の粒が飛んだ。彼女は血の付いた寝巻のまま、ぐったりと萎れて、立つのも辛そうに見える。人の心と身体は、ここまで弱いのか。
 星の子どもとして生まれた彼女が、孤独に押し潰されるなど、本来ならあり得ない。鉱物として産まれ、有機物への転生を果たした、それは、その代償なのだろうか。
 思案にふけっていると、私の受像機に通信が入った。ようやく、本隊が地球に到着したらしい。空に一つ、線が走ると、それへ続くように、流星群が降り注いだ。海岸線に対して、平行に星は流れる。紫の星海に、ひっかき傷にも似た白い線が現れては消え、遠くの砂浜に軟着陸する。星は音もなく、地上に降る。
 隣を見ると、彼女は口を開け、放心した様子で、それを見ていた。心ここにあらず、だというのは、匂いがしないことからも分かる。
「……!」
 次第に、事態を飲み込んだ彼女の内側から、喜びの匂いが滲み出してきた。
「カトレア、これって!?」
 私は頷く。彼女たち、星の子どもは地球へ入植し、繁栄を築くだろう。精神生命体である彼らは、彼女がそうしたように、人間の死体に入り込み、或いは、その身体で、より彼ら自身に適したボディを作り上げることだろう。
 砂浜に、そして地球上に、数多の流星群が降りていく。白っぽかった星の軌跡は様々に色づき、紅、青、橙、と燃えては夜を彩る。人の世が終わり、無機物の時代が始まる。

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