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「私何歳に見えるぅ?」はロケットランチャーと心得よ

年齢に関してネガティブなことを言われるのが嫌いだ。

日本語が敬語を持つという性質上、年齢の上下を気にするのは構わない。だが、「若い」が偉い、歳を取るのは悪いという価値観に基づく発言は本当に嫌いだ。そして、その価値観を持つ人は自分で自分を苦しめるということを肝に銘じなくてはいけない。

こう書き出したのは自分が何故か「私、何歳に見えるぅ?」に巻き込まれやすいからだ。聞かれるという意味ではなく、比較対象にされやすい。私が老けて見えるから、あの方たちは、

「まくらちゃんと比べてどっちが若いと思うぅ?」

とかのたまう。

この時の私の気持ちは、相撲の試合を呑気に見ていたら急にお相撲さんがやってきて「お前も入れよォ!」と土俵に放り投げられた感じだ。そのぶつかり合いには入りたくないですぅ!てか自分の自尊心くらい、自分だけであげてぇ!

そんなわけで、この土俵に入れられてしまう度に年齢を過剰に気にすることの愚かさについて1週間くらい考えてしまう。

こういう人たちはいつも「でもほら、オンナはいっても23歳までが華でしょ」「私もうババアだからさぁ」「あの人劣化したよねぇ」とか言う。

やめてやめて。私はいつも今が一番ピークだしこれからも成長曲線描いてくんだからそんな刷り込みやめてくれ。賃金の推移グラフで言えばあなたの曲線は日本の賃金推移かもしれないが、私はオーストラリアなんだわ。

しかも聞かれた方も困りもんである。めちゃくちゃ気を使う。

答えを考えている時、問いかけたものはロケットランチャーを構えてるようにすら見える。間違えると撃たれる。土俵でロケットランチャー。こわい。しかもロケットランチャーは使うのが簡単なのに威力がすごい。

そういえば20歳ぐらいの時、一度土俵での試合を横から見ていたことがあった。

試合が終わった後、撃たれるのをなんとか免れた人から「俺はあの人に25歳と答えたが、本当は40歳くらいかと思った。まさか実年齢28歳とはね」とぽそりと漏らされた。こえーよ。なんかもう居た堪れないし本当にやめたほうがいいよ。

何も見た目の話しに拘っているのでは無い。年齢に対する価値観によっては人は自由を失うし、自分で自分に制限をかけるようになる。なんかやりたいことがあっても、自分で「もうXX歳だから、これをするには遅すぎる」だなんて言い出すじゃん。やりたいならやれば?わたしはやるよ。

「逃げるは恥だが役に立つ」のユリちゃんも言ってたじゃん。呪いをかけているって。そんな呪いからは逃げてしまえって。

ロケットランチャーは自分にも向く。いつか、そのロケットランチャーに足がすくむ日が来る。人には思想の自由というものがあるし、撃ち合いをしたいのなら止めないが、どうか非武装地帯には入ってこないでほしい。

わたしは非武装地帯でのびのびやるんだから。

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