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「早稲田大学高等学院中学部」学校説明会に行ってきた

午前中の武蔵の説明会に続いて、午後からは早稲田大学高等学院、通称「学院」の学校説明会へ。昨年の早稲田中学、今年の早実に続いて、早大系列の説明会は3校目。同じ早大系列でも、やはり特徴はさまざま。トータルではこれで13校目の説明会。

学院中は早稲田大学の唯一の「直属の附属校」ということを強調しており、全員が早大に進学することが約束されているため、早稲田大学の中核を形づくる意識を持った「早稲田人(ワセダマン)」を育成する、というのがミッションらしい。(ワセダマンというパワーワードで吹き出しそうになってしまったがなんとかこらえた)。「’boy’ や ‘children’ではなく ‘man’ なのです!」ということで、暗に「慶應boy」を意識している?と思いつつ、学院長の話はスタート。

説明会の話の面白さで言うと、学院≧実業>>>早稲田中、の順だった。早稲田中も魅力的な学校なのに、あの原稿棒読みプレゼンテーションには参った。夫は「保護者に媚びてアピールする必要のない学校だからじゃない?」と言っていたけど、そんなことを言えば、アピールの必要のない御三家の説明会はどれも面白い内容だったし、そんなことはないと思う…。


以下、備忘録として印象の良かった点と悪かった点を。あくまでいち保護者の感想なのであしからず。


印象の良かった点

中学から早稲田大学の一部になれるということで、受験もなく、「豊かな時間+自由+多様性+知性」をもって過ごせるのが最大のウリ。本当に好きなこと、打ち込めることに出会うまで、失敗を恐れずに繰り返し挑戦することを応援する環境がある。そして、マニアックなものに打ち込んでいても周囲からバカにされない、質の違いを評価し合える仲間がいる、とのこと。VTRで学院生も言っていたが「個性の強い人に、自分がなれる」という環境がある。これは特にレベルの高い学校(特に別学)には多い雰囲気だと思うけど、誰にでも居場所があり、自然体で好きなもの打ち込めるのは、思春期においては楽だろうなと思う。このあたりが共学である早実との校風の違いかな?とも思った。息子もかなりマニアックにのめりこむ気があるので、学院のような雰囲気の学校はマークしておきたい。
生徒・教員相互のリスペクトに基づく「自由」がある。例えば、生徒総会で中学生も学食が使えるようなルールを決めて実行したりと、自治の精神がある。宿泊研修でも、教員に甘えられない環境を作り、綿密なスケジュール策定や事前学習で、生徒たちが自分たちでやらざるを得ない仕組みになっている。前述の「好きなことに打ち込める、打ち込めるものを見つけられる」雰囲気とあわせて、この特徴を「知的なバンカラさ」と表現していて、これまた早稲田らしいなと。
高校では、探究型の授業として、高2から少人数のゼミ活動で研究テーマの決定や研究手法を学び、3年で卒業論文の制作を行うとのこと。また、高校3年間で第二外国語が必修なのも特徴的。さすがに第二外国語を3年間続けて学べるというのは、大学受験がないからできることかなと。
また、同じく高校では留学や国際交流も盛んな様子。早大系列では学院が一番充実している印象で、2018年度は、1年間の留学に行ったのが10名、短期の留学は80名程度、海外からの来校や留学の受け入れは180名程度と、なかなかの規模感。第二外国語があるからか、英語圏以外の提携校も充実しているのも多様性があって良いなと思った。中学では2~3年次に希望者40名ほどがオーストラリアに研修に行く機会があるとのこと。
高大一貫教育として大学の授業が聴講できる・単位として認定されるのは、付属校ではもはや当たり前になっている気もするが、やっぱりうれしい制度。また、中学でも1年次から毎年、大学キャンパスツアーを行うらしい。中1には早すぎるのでは?という意見もあるが、それでも何人かの生徒はここで大学の授業に興味関心を持つ。そして、そういう子がクラスに一人でもいると、他の子にも伝播する。それを大事にしたいとのことで、この話にはとても共感した。


印象の悪かった点

中等部は2010年に開校ということで、高等学院がベースにあっての中等部、という印象が強く、部活の数も中等部は少なめだったのが少し残念。運動部が5種類、文化部が6種類のみ。95%が部活動に加入し、中学の間は部活は週3回、残りの日数は学習に取ってほしい、とのこと。朝練も基本はなし。思いっきり部活がしたいというタイプは早実が良いのかな?
中学部では学園祭がなく、別日程での学習発表会のみらしい。高校では学院祭があるみたいだけど、中学生の出番はないのかな?せっかく中高一貫なら、高校生の先輩の姿から学ぶことも多そうだから、一緒の行事がない点は少し残念。


その他雑感

中学部は30人×4クラス(計120人)と少人数。毎年クラス替えがあり、制服もある。(高校では制服なし)。遅刻や欠席には厳しいが、規則はゆるやかで、スマホも自分で管理するということでOK。高校からは新たに360人が入学し、一気に480人に。ここで毎年、内部生もかなりの刺激を受けるらしい。高入生がいるため中学では先取り学習はしないが、深掘りの学習はする。高2からゆるやかな文理コースに分かれる。
早大への進学について。推薦の枠は余っている状態。人気学部の政経・法学部への進学者数は早実よりも倍ほど多く枠があり、さすが直属の附属校という感じ。2018年度は、高3の480名のうち110名が政経に進んでいる。ほか、理工の3学部も、早実に比べて進学している人数が多い。
入試について。面接があるとは知らなかった…。本人のみのグループ面接で、15分程度。ただし順番が当日まで不明なので、2/1の午後受験は難しいでしょう、とのこと。

後日、学校で行われた説明会にも出席したので、そのときの様子も追記。上石神井のキャンパスは緑も多くてグラウンドも広く、校舎も綺麗で清潔感があった。説明会の会場の講堂も広くて立派!中学生の教室前には、調べ学習の成果物が展示されていた。当日、会場に生徒の姿はなかったので、普段の姿を見るには学習発表会で、ということかな。

5年生になって、息子本人も説明会に参加させてみたものの、持参した本をずーっと読むばかりで、説明を聞いているのかいないのか…。確かに親向けの説明は退屈かもしれないけど、せめて映像くらいは見て~!という感じで終了。特にビビッとくることもなかったみたい…。ただ、本人もなんとなく「行っておいた方がいいよね~」くらいの気持ちはあるらしいので、これ以降も日程が合えば、飽きない程度に息子を連れて行くつもり。


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