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この10年で変化したこと

もうすぐ在仏11年目を迎えるにあたって、このところ10年の歩みを振り返っている。この10年、私の中で変化したことは何か?と考えてみた。思いつくままに、いくつか列挙してみたい。

年齢を気にしなくなった

私はフランスに来てから人に年齢を聞かれたことがない。少なくとも私の出会った人達は相手の年齢を気にしないで付き合ってくれている。なので明らかに年上の人達ともフランクに付き合える。何より年齢に縛られてないのがいい。視点がそこに無い。                                                    

「もう50歳だから〇〇しちゃいけない」とか「30歳までに結婚しなきゃ」とかそんな縛りや思い込みが無いので、一人一人のペースで生きていて自由な感じがする。とは言っても体は年をとるわけで、シワもできるし、シミもできるが、それも含めて私だけど、どう?みたいな感じがカッコいいなと思う。              ひとことで言えば「潔い」。                                       

私も最初の頃は「もう〇〇歳だから」とか言っていたが、夫から「可能性を自分で潰している」と言われてしまった。少しずつ少しずつだが潔くなってきたと思う。

家事分担はフレキシブルに

昔は家事は女性がするものだという固定概念があったが、今は共働きが増えて、家事の分担をする家庭も多いのではないだろうか。

フランスでは家庭にもよるが、多くの男性は家事や育児に協力的である。我が家も然り。それぞれが得意なことを受け持つ、もしくは時間がある方がやる感じで、とてもフレキシブルだ。

ラッキーな事に夫は料理が得意なので、おだててはやってもらっている。一方私は掃除洗濯があまり苦にならず、なんならアイロンがけは得意中の得意だ。ここでも”家事は女性がするもの”という縛りはないので自由である。                              

言いたいことをはっきり言う

 これが一番変わったところかもしれない。最初はなかなか気持ちが夫に伝わらなくてモヤモヤしていた。まぁ私のフランス語が拙いとゆうこともあったけど。。。。日本人特有の遠慮があっただろうし、言わなくても察して欲しいとも思っていた。

フランスには”阿吽の呼吸”なんて感覚は無いのだ。とにかくお互いが納得するまでとことん話し合う。時には言い合いになるが、後を引かない。               この関係が出来るようになるのに数年かかった。でも今では何でも話せる良き相棒である。                                                    

一方、複数の人が集まると結構大変なことになる。みんな自分の意見を主張し出すからだ。でもそれも良いなと思う。腹に溜めないで、外に出した方が精神的にも健康でいられるし、色んな意見が聞けて逆に楽しい。

許せる範囲が広くなった

以前に比べると色んなことが許せるようになってきた。言い換えれば”ありのままの状況を受け止められるようになった”。いちいち怒っていては疲れてしまうからだ。そんなことで気力や時間を消耗するのは勿体無い。

例えば、頼んでおいた業者が来ない、連絡が無い、お役所仕事が異常に遅い、送った書類を3回無くされる、手紙や荷物が着かない、同じことを問い合わせても人によって全然違うことを言われて混乱する。。。。フランスあるあるだ。あげたらきりが無い。           

ならば、そんなもんだと受け入れて、気長に待つか、自分で動いていくしかない。日本がどんなに便利で、親切で、きちんとしているか身にしみて分かる。実際に日本を出てみないと有り難味はわからないものである。

まだまだ色々あるが、また別のテーマの時に小出しにしてみたい。          現在フランスは全土で18時から朝の6時まで夜間外出禁止令が出ている。近いうちに3回目のロックダウンが行われると言われていたが、今回はロックダウンは見送られた。                                                    

これから私達を取り巻く社会や環境は急速に変化していくことだろう。10年後どころか1年後、いや半年後はどんな世の中になっているのか全く想像がつかない。   もっとフレキシブルに、軽やかになっていきたいものだ。

 

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